アパ不倫とは?不倫を疑ってしまう理由や不倫をしていた時の証拠と対処法
この記事を読んで理解できること
- そもそもアパ不倫とは?芸能ニュースの影響
- アパ不倫を疑ってしまう理由
- アパホテル通いは不倫の証拠になりにくい
- アパ不倫をしていた時の対処法
あなたは、
- アパ不倫とは何か知りたい
- アパホテルを利用している場合、不倫の証拠になるか知りたい
- アパ不倫をしていた時の対処法を知りたい
などとお考えではありませんか?
結論から言うと、アパホテルを利用しているだけでは不倫の証拠になりにくいため、今後の夫婦関係を考える上では、不倫を裏付ける確たる証拠を集めることが重要となってきます。
そして、法的な問題についてのアドバイスが必要な場合には、法律のプロである弁護士に相談することも大事です。
そのため、アパ不倫の意味、アパホテルを不倫で利用する理由、アパホテルに出入りしているだけでは、不倫の証拠としては弱いこと、アバ不倫をしていた時の対処法についても十分理解することが重要です。
そこでこの記事では、
1章では、そもそもアパ不倫とは?芸能ニュースの影響
2章では、アパ不倫を疑ってしまう理由
3章では、アパホテル通いは不倫の証拠になりにくい
4章では、アパ不倫をしていた時の対処法
について解説します。
この記事を読んで、なぜアパ不倫と呼ばれるかだけでなく、アパ不倫を疑ってしまう理由やアパ不倫と分かった時の対処法をしっかり理解し、今後の夫婦関係における参考にして下さい。
目次
1章:そもそもアパ不倫とは?芸能ニュースの影響
そもそもアパ不倫とは?どういうことでしょうか。
アパ不倫は、2016年に某俳優による不倫スキャンダルによって広く知られるようになりました。
この不倫の事実は、不倫相手の女性が週刊誌に情報を提供し、それを受けて週刊誌が2017年1月に詳しく報じたのです。
そこで、注目されたのは、某俳優がアパホテルのメンバーズカードを所持し、ポイントを貯めるほどアパホテルを頻繁に利用しており不倫の際もほとんど毎回アパホテルを選んでいた、という女性の話でした。
このような芸能ニュースの影響から、アパホテルを利用して不倫することをアパ不倫と言われるようになりました。
アパホテルが不倫に使われる理由は、ラブホテルや高級ホテルはコストが高いが、ビジネスホテルであるアパホテルは低価格で庶民的であるため、一般客を装って利用しやすいからとされています。
さらに、アパホテルには、
- 「デイユース」という宿泊を伴わないホテル利用のプランがある
- アプリやネットで予約できる
- エレベーターがフロントの手前にあるため、人目を気にせずに入室できる
- セルフサービス型のシステムによって、キーボックスにカギを返すだけでチェックアウトができる
など、利用しやすいサービスが揃っています。
2章:アパ不倫を疑ってしまう理由
この章では、アパ不倫を疑ってしまう理由について解説します。
- アパホテルを出張や残業で利用しているから
- スマホを見られないように肌身離さず持っているから
- おしゃれをして出かけるようになったから
- 他にも証拠があるから(LINE履歴など)
それぞれ説明します。
2-1:アパホテルを出張や残業で利用しているから
上述したようにアパホテルは、一般的にはビジネスホテルといわれているため、ラブホテルと同等には扱えません。
アパホテルは、ラブホテルのように性行為をすることが前提の施設ではなく、出張や残業などで利用するためのホテルです。
しかし、アパホテルが、芸能人の不倫場所として利用されていたことから、低価格で不倫場所としても利用できるという評価もされています。
そのため、妻帯者が出張や残業でアパホテルを利用している場合、不倫で利用しているのではないかと疑いの目で見られてしまうのも無理からぬところです。
このように、アパホテルを出張や残業で利用しているからというのが、アパ不倫を疑ってしまう理由の1つになります。
2-2:スマホを見られないように肌身離さず持っているから
これまではどちらかというと、無造作にスマホを置いていたのに、急にスマホを見られないように肌身離さず持っているようになった場合は、浮気の疑いが出てきます。
トイレにスマホを持っていくだけでなく、風呂に入る際に脱衣場所に持ち込み、タオルや着替えの下にスマホを隠したりするようなことがあれば、浮気の可能性が高いといえます。
このように、スマホを見られないように肌身離さず持っているからというのが、アパ不倫を疑ってしまう理由の1つになります。
2-3:おしゃれをして出かけるようになったから
配偶者が普段からおしゃれに気を使っていたのであれば、特に気にはならないでしょうが、これまでとは違って外出する際に、おしゃれをして出かけるようになった場合には、注意する必要があります。
例えば、髪型を気にしたり、香水を使うようになったりした場合には、不倫相手の好みに合わせていることも考えられるからです。
見覚えのないネクタイをして外出するような場合には、不倫相手からプレゼントされた可能性があります。
このように、おしゃれをして出かけるようになったからというのが、アパ不倫を疑ってしまう理由の1つになります。
2-4:他にも証拠があるから(LINE履歴など)
アパホテルのアプリがインストールされていても、そのことだけからアパ不倫をしているとはいえません。
しかし、女性とのメールやLINEでのやり取りからアパホテル名が出てきたりすれば、アパ不倫を疑う余地はあります。
さらに、スマホの画面をロックしたり、LINEアプリにパスワードをかけたりするのも、何かを隠そうとする行動の表れといえます。
また、特段の理由も見当たらないのに、夫が性交渉に消極的だったり、あるいはこれを拒むようになった場合には、配偶者以外に女性がいる可能性があるともいえます。
このように、他にも証拠があるから(LINE履歴など)というのが、アパ不倫を疑ってしまう理由の1つになります。
3章:アパホテル通いは不倫の証拠になりにくい
この章では、アパホテル通いは不倫の証拠になりにくいことについて解説します。
- 慰謝料請求には不貞行為を立証する証拠が必要
- アパホテル通いは証拠として弱い
それぞれ説明します。
3-1:慰謝料請求には不貞行為を立証する証拠が必要
不貞行為の典型例は、配偶者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の人と肉体関係を持った場合になります。
不貞行為は法律上の離婚原因になっています(民法777条1項1号)。
そして、慰謝料は、相手方(夫)の不法行為(不貞行為)によって被った精神的苦痛を慰謝するための損害賠償ですので、相手方の行為によって離婚せざるを得なくなったような場合はもちろんのこと、離婚はしなくても夫婦関係が傷ついたときなどに請求できます。
したがって、夫の不貞行為が立証できれば、夫に対して慰謝料を請求できます。
そこで、どのような証拠があれば、その立証が可能なのかを見てみましょう。
夫が女性と性行為を行ったことを示す写真を入手することは、現実問題として極めて難しいです。
また、夫が女性とデートしている状況や、キスをしたり手をつないだりしている写真だけでは、夫がその女性と肉体関係を持ったことを証明する証拠としては十分とはいえません。
夫が女性と肉体関係を持ったことをうかがわせる証拠としては、
- 夫と女性が肉体関係を持ったことが分かるメール
- SNSやLINEでのメッセージのやり取り
- 2人がラブホテルに出入りしている写真
- 夫が浮気相手と肉体関係を持ったことをほのめかす日記
などがあげられます。
また、自分で夫の不貞行為の証拠を集めるのが難しい場合には、探偵事務所や興信所などの専門家に依頼すれば、夫の不貞行為を立証できる証拠が得られる可能性もあるでしょう。
このように、夫に対する慰謝料請求には、不貞行為を立証する証拠が必要です。
3-2:アパホテル通いは証拠として弱い
アパホテルは、基本的には利用しやすいビジネスホテルであり仕事で利用されることが多いため、ラブホテルと同等には評価できません。
そのため、アパホテルに出入りしていただけで、不倫目的で利用していたとするのは早計です。
他の有力な証拠がない限り、アパホテルに出入りしたということだけから、そこで不倫があったと推論することは難しいです。
このように、アパホテル通いは証拠として弱く、アパホテル通いは不倫の証拠になりにくいといえます。
4章:アパ不倫をしていた時の対処法
この章では、アパ不倫をしていた時の対処法について解説します。
- 他の不倫の証拠を集める
- 不倫相手へ慰謝料を請求する
- 今後の夫婦関係を考える
それぞれ説明します。
4-1:他の不倫の証拠を集める
アパホテルを利用したことが判明しても、不倫の証拠としては十分とはいえないでしょう。
しかし、ラブホテルに出入りしている写真や領収書があれば、不倫を立証するための証拠として十分といえます。
また、夫が女性との肉体関係を持ったことが分かるメール、SNSやLINEでのメッセージのやり取りも、不倫の証拠となります。
このように、他の不倫の証拠を集めるというのが、アパ不倫をしていた時の対処法の1つになります。
4-2:不倫相手へ慰謝料を請求する
夫がアパ不倫をした場合、その不倫相手が、夫のことを既婚者と知っていたか、知ろうと思えば知れた場合(故意又は過失があった場合)は、不法行為が成立しますので、不倫相手に対して慰謝料を請求できます。
しかし、不倫された女性の方が、夫の不倫相手と直接会って、慰謝料の請求について交渉するのは、お互いが感情的になって、冷静に話し合うのには困難を伴うことが予想されます。
そのような場合には、弁護士などの第三者を立てて、不倫相手と交渉してもらうのが望ましいでしょう。
不倫相手が話し合いに応じ、慰謝料を支払うことに合意した場合には、示談書、和解契約書ないし合意書などの書面を作成することになります。
支払を確実に実行させるため、支払を怠った場合に備えて、
「債務者(不倫相手)は、本件債務(慰謝料の支払債務)を履行しないときは、直ちに強制執行に服する旨を陳述した」
旨の記載のある公正証書を作成することも重要です。
話し合いができなかった場合には、内容証明郵便で慰謝料を請求するだけでなく、慰謝料請求の裁判を起こすことも可能です。
裁判結果によっては、不倫相手の給料や預貯金等の財産に対する差押えをすることもできます。
このように、不倫相手へ慰謝料を請求するというのが、アパ不倫をしていた時の対処法の1つになります。
4-3:今後の夫婦関係を考える
夫のアパ不倫が発覚した場合、夫が妻に対して真摯に謝罪し、今後の夫婦関係について話し合うことが重要になります。
この場合、夫婦だけの話し合いでは、お互いに感情的になり、冷静な話し合いができないこともあるでしょう。
妻が夫の不倫を許して、元の円満な夫婦関係に戻りたいと考えている場合、あるいは離婚した方がよいかどうか判断がつかずに悩んでいるような場合には、家庭裁判所の夫婦関係調整(円満)の調停を利用しましょう。
夫婦関係調整(円満)の調停では、あくまでも夫婦の間の話し合いをする場になりますから、やり直すか離婚するかなどは、裁判官や調停委員の意見を参考にしながら、調停の話し合いの中で決められます。
また、時間をかければ夫婦関係の修復を見込める場合には、お互いに冷却期間をおくため一時的に別居し、夫婦関係の修復を目指すことも有効です。
一時的な別居を選択した場合は、どちらが現在の住居から出ていくのか、別居中の生活費(婚姻費用)はどのように負担するかなどを話し合うことになるでしょう。
夫婦がお互いの気持ちを率直に打ち明けて、話し合いを重ねても、元の円満な夫婦関係に戻れる見込みがない場合には、協議離婚を進めることになります。
協議離婚は、夫婦だけで離婚を成立させることもできますが、離婚の話し合いをスムーズに進めるためには、弁護士にあらかじめ相談しアドバイスを受けることも必要です。
そして、弁護士のサポートを得ても、話し合いによる協議離婚の成立が難しい場合には、法的手続を検討することになります。
話し合いによる協議離婚が難しい場合としては、
- 夫が離婚に応じない場合
- 養育費・慰謝料・財産分与などの金銭的な問題
- 子の親権問題
などについてもめた場合です。
しかし、法的手続をとる場合、いきなり離婚訴訟を起こすことは認められていませんから、家庭裁判所に離婚調停の申し立てが必要です。
家庭裁判所の離婚調停・審判でも離婚が決まらない場合には、改めて離婚訴訟を提起することになります。
このように、今後の夫婦関係を考えるというのが、アパ不倫をしていた時の対処法の1つになります。
まとめ:アパ不倫を疑う場合は証拠を集めよう!
この記事では、そもそもアパ不倫とは?芸能ニュースの影響、アパ不倫を疑ってしまう理由、アパホテル通いは、それだけでは不倫の証拠になりにくいこと、アパ不倫をしていた時の対処法について解説しました。
あなたは、アパ不倫とは何か、アパホテルを利用することは不倫の証拠になるのか、アパ不倫をしていた時の対処法についてのお悩みは解決できたでしょうか。
アパホテルに出入りしているだけでは、不倫の証拠としては弱いということはご理解いただけたことと思います。
アパ不倫を疑う場合は、他に不倫を裏付ける確たる証拠を集めることが最も重要です。
もし、アパ不倫を疑ってお悩みの場合には、ぜひ、法律のプロである弁護士にご相談されることを検討しましょう。