- 2017.12.25
- 2025.03.24
- #深夜残業
深夜残業の基礎知識や疑問、正しい計算方法と残業代請求を弁護士が解説


この記事を読んで理解できること
- 深夜残業について正しく理解しよう
- 深夜残業があった場合の残業代の計算方法とは
- 残業代を会社に請求して取り返すためにやるべき行動
あなたは、
などと、疑問をもったことはありませんか?
深夜まで働き続けることは大変ですよね。
それだけに、深夜まで残業することの違法性や異常性を判断したい気持ちが強いのではないでしょうか?
深夜残業について正しい知識を持っていないと、違法な環境で働かせられていても、それに気付くことすらできません。
深夜残業の知識を持たないと、会社から、いつまでも不当に安い賃金で働かせられ続けることにもなりかねないのです。
そこで、この記事では、深夜残業の定義と、深夜残業している場合の、もらうべき残業代を把握する方法について詳しく解説します。さらに、深夜残業に関するよくある疑問にもお答えします。
最後までしっかり読んで、正しい知識を身につけてください。
【全部読むのが面倒な方へ|当記事の要点】
■深夜残業とは
その日の労働時間が8時間を超えており、かつ労働時間が深夜(22時〜翌5時)に及んでいる状態のこと。
下記の人でも深夜残業で残業代をもらうことができる。
- 管理職の場合
- みなし残業代制の場合
■残業代を計算するステップ
①基礎時給を計算する
②基礎時給に割増率をかける
③②に1ヶ月の残業時間をかける
※残業代は会社からごまかされ、不当に低い賃金が支払われていることがありますので、実際にもらっている金額が計算した金額より小さい場合は、会社に請求することをおすすめします。
1章:深夜残業について正しく理解しよう
深夜残業とは、
その日の労働時間が8時間を超えており、かつ労働時間が深夜に及んでいる状態
のことです。
とはいえ、これだけではよく分からない!という人が多いのではないかと思います。
そこで、まずは深夜残業についてクリアにイメージできるように、詳しく解説します。
1-1:深夜残業の定義とは
繰り返しになりますが、
深夜残業とは、
その日の労働時間が8時間を超えており、かつ労働時間が深夜に及んでいる状態
のことです。
この定義について理解するためには、
①深夜労働とは何か
②残業とは何か
ということを、簡単に理解しておく必要があります。
①深夜労働とは
「深夜労働」とは、
「夜22時〜翌朝5時の間に働く時間のこと」
です。この時間に働くことを深夜労働と言います。
②残業とは
「残業」とは、その日8時間を超えて働いた全ての時間のことです。
以上をまとめると、1日に8時間を超えて働いており、かつ働いていた時間が深夜(22時〜翌5時の間)に及んでいる場合、その時間が深夜残業と言われるのです。
たとえば、朝10時に出勤し、途中で休憩1時間を挟んで働いている場合は、19時以降がすべて残業になります。
そして、仕事が終わり退勤した時間が24時だった場合、22時から24時の間の2時間が「深夜残業」になるのです。
計算方法について解説する前に、深夜残業に関するよくある疑問に答えます。
1-2:深夜残業について勘違いされがちな3つの疑問
深夜残業に関するよくある疑問は、
- 深夜まで残業させられるのは違法じゃないの?
- 管理職が深夜残業した場合、残業代は出るのか?
- 女性や未成年者の深夜残業は制限されているというのは本当か?
- みなし残業の場合、深夜残業の残業代は出るのか?
といったことです。
それぞれについてお答えします。
1-2-1:深夜まで残業させられるのは違法?
深夜残業の違法性は、以下の点から判断することができます。
- そもそも会社で36協定が締結されているか
- 月の残業時間が45時間を超えていないか
- 特別な事情なく残業時間の上限が延長されていないか(特別条項付き36協定が締結されている場合)
そもそも、1日8時間・週40時間を超えて、会社が社員を働かせることは違法です。
しかし、会社と社員の間で36協定を締結することで、合法になります。
ただし、36協定が締結されているからと言って、いくらでも残業が可能になるわけではありません。
36協定が締結されえていても、週15時間・月45時間を超える残業は、基本的に違法になります。
この36協定の上限も、「特別条項付き36協定」を締結していると、延長することができます。
上限を延長することで、月の残業時間は実質上限がなくなるのですが、残業を延長するには条件があり、特別な事情なく残業を延長することは違法です。
【コラム】あなたは大丈夫?長時間残業に注意
深夜残業している人は、労働時間が異常な長時間に及んでいるケースがあります。
そのため、以下の残業時間の基準を目安に、自分が異常な長時間残業をしていないか確認してください。
月45時間 |
36協定が締結されている会社の場合の、1ヶ月の残業時間の上限。これを超えた残業は原則禁止(特別条項付き36協定が締結されている場合を除く)。 |
月80時間(過労死基準) |
2ヶ月以上継続して月80時間を超えた残業をすると、脳・心臓疾患や精神疾患を発症する危険性があるという、危険な水準。 |
月100時間(過労死基準) |
1ヶ月間でも月100時間を超えた残業をすると、脳・心臓疾患や精神疾患を発症する危険性があるという、非常に危険な水準。 |
これらの基準について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
1-2-2:管理職に深夜残業の手当は出る?
管理職について、法律上では「管理監督者」と規定され、管理監督者に対して、会社は「残業代を支払う必要がない」とされています。
このことから、深夜残業した場合も「管理監督者には残業代が必要ない」と勘違いされることがあります。
しかし、実は、管理監督者でも深夜残業した場合は、残業代をもらう権利があります。
ただし、ここで注意点があります。
管理監督者の場合、深夜残業の残業代の計算方法が、一般社員と異なるということです。
たとえば、月給25万円の社員の場合は、基礎時給(その人の1時間当たりの賃金)は、だいたい1470円になります。
※計算方法については、2章で詳しく解説します。
一般社員が深夜残業した場合は、この1470円に残業の割増率(1.25倍)と、深夜手当の割増率(0.25倍)を足した「1.5倍」がかけられます。そのため、深夜残業1時間あたり「2205円」の賃金が発生します。
一方で、同じ基礎時給1470円でも、管理監督者の場合は、残業の割増率(1.25倍)がかけられず、深夜手当の割増率(0.25倍)のみがかけられます。そのため、深夜残業1時間当たり「約367円」が発生します。
このように、管理監督者には、深夜手当のみしか発生しないため、深夜残業の残業代は一般社員より少なくなるのです。
管理職の残業について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
弁護士が「名ばかり管理職」を解説「管理職だから残業代無し」は違法
1-2-3:女性や未成年者の深夜残業は制限されている?
「女性の深夜残業は制限されている」と考えられていることがありますが、これは実は昔の話です。
平成11年3月までは、業種によっては、女性が深夜の時間帯に働くことが原則的に禁止されていました。
しかし、平成11年4月以降は、女性も男性と同じように深夜に労働することができるようになったのです。
そのため、現在では女性の深夜残業に関して制限はありません。
ただし、妊婦中の女性や出産後1年が経過していない女性(妊産婦)の場合は、本人が「やりたくない」と請求した場合、残業・休日労働・深夜残業などを、会社が命令することができなくなります。
また、「未成年者の深夜残業は制限されている」と考えられていることもありますが、これは勘違いである可能性があります。
法律上、18歳未満の者のことを「年少者」、20歳未満の者のことを「未成年者」と言いますが、「年少者」については、そもそも1日8時間を超えて働かせることは禁止で、深夜(22時〜翌5時)の間働かせることも違法です。
しかし、18歳以上の未成年者は、1日8時間を超える労働も、深夜労働も可能で、違法ではありません。
1-2-4:みなし残業の場合、深夜残業の残業代は出る?
一定の残業時間に対し一定の決められた金額が、残業代の代わりとして支払われることを、みなし残業代制(固定残業代制)と言います。
みなし残業代制だと、残業した時間が、みなし残業時間内であれば、みなし残業代を超える残業代は発生しません。
しかし、毎日深夜残業するほどの長時間労働(たとえば1日4時間以上の残業など)をしているのにもかかわらず、みなし残業代を超える分の残業代が出ていなければ、それは違法である可能性が高いです。
みなし残業代制について、詳しくは以下の記事で解説しています。
みなし残業(固定残業)の違法性を判断する7つのポイントを徹底解説
1-2-5 :深夜残業中の仮眠時間は手当が出る?
「深夜労働の途中で、○時間の仮眠時間がある」
という人もいるのではないでしょうか。
このような場合、仮眠時間は労働・残業時間としてカウントされる場合があります。
たとえば、仮眠中も、「何らかの事態が発生したら対応しなければならない」という場合は、労働・残業していた時間としてカウントされるため、深夜労働・深夜残業手当が出なければ違法です。
実際に、以下のような判決が出ています。
【判例:イオンディライト事件】
イオンディライトセキュリティ(警備会社)の従業員は、「24時間勤務、途中で仮眠時間4時間」という勤務をしていましたが、途中の仮眠時間は休憩時間とみなされて、会社から賃金が出ていませんでした。
しかし、この従業員は、勤務時間中も外出することはできず、異常があった場合にすぐ動けるような状態を維持していました。
そのため、この休憩時間も労働時間であったと判断され、会社からは毎日の4時間分の未払い残業代と慰謝料を合わせて700万円が支払われました。
深夜残業の定義や考え方について、理解することはできましたか?
それでは次に、あなたのもらっている深夜残業を含む残業代が適正な金額かどうか、実際に計算して確かめてみましょう。
2章:深夜残業があった場合の残業代の計算方法とは
多くの会社では、社員が残業代の計算方法を詳しく知らないことを利用して、不当に低い賃金しか支払っていません。
そのため、自分が正しい金額の残業代をもらえているか、自分で計算できるようになってくことをおすすめします。
そこで、ここでは深夜残業をしている場合の残業代の計算方法について、詳しく解説します。
2-1:残業代の基本的な計算方法
残業代の金額を計算するためには、正しいステップで計算する必要があります。
順番に解説しますので、もし給与明細などが手元にあれば、ぜひ一緒に計算していきましょう。
それでは、解説します。
残業代は、以下の計算式で計算することができます。
順番に解説します。
①基礎時給を計算する
まずは、あなたの基礎時給(=1時間当たりの賃金)について計算します。
基礎時給は、時給制の場合はその時給そのもので、月給制の場合、以下の計算式で基礎時給を計算することができます。
この計算における「月給」とは、あなたの基本給に以下の手当を含めたものです。
※「一月所定労働時間」とは、あなたの雇用契約で定められている1ヶ月あたりの平均労働時間のことで、一般的に170時間前後であることが多いです。
(例)
- 基本給18万円
- 業務手当2万円
- 一月平均所定労働時間170時間
(基本給20万円+手当2万円)÷170時間=約1176円(基礎時給)
②割増率をかける
次に、基礎時給に割増率をかけます。
割増率とは、残業や休日出勤をした場合に、その時間分だけ基礎時給にかける割増率のことです。以下の種類があります。
さらに、深夜に働いた場合は、「+0.25倍」の割増率をかけた賃金をもらうことができます。
たとえば、さきほど計算したように、基礎時給が1176円の場合は、
- 通常の残業:1176円×1.25倍=1470円
- 深夜残業:1176円×1.5倍=1764円
- 法定休日労働:1176円×1.35倍=約1587円
- 法定休日の深夜労働:1176円×1.6倍=約1881円
が、1時間あたりの賃金として支払われるということです。
③残業時間をかける
そして、基礎時給に割増率をかけて出た数字(残業1時間あたりの時給)に、1ヶ月の残業時間をかけることで、1ヶ月の残業代を算出することができます。
それでは、具体例を使って実際に計算してみます。
2-2:月30時間の深夜残業をした場合の残業代はいくらになるか
以下の例で計算してみます。
(例)
- 月給18万円
- 業務手当2万円
- 一月平均所定労働時間170時間
- 1ヶ月の残業が150時間(うち深夜残業30時間)
①基礎時給を計算する
(基本給20万円+手当2万円)÷170時間=1176円
②基礎時給に割増率をかける
通常の残業(120時間)部分:1176円×1.25倍=1470円
深夜残業(30時間)部分:1176円×(1.25+0.25倍)=1764円
③②の金額に残業時間をかける
通常の残業部分:120時間×1470円=17万6400円
深夜残業部分:30時間×5万2920円
1ヶ月の残業代の合計は、
17万6400円+5万2920円=22万9320円
となります。
このように、1ヶ月の残業代は22万9320円であることが分かります。
深夜残業が多い人は、長時間残業しているケースが多いため、これだけの金額になるのです。
もし、同じ条件でこれよりも少ない金額しか残業代をもらっていなかったら、3章で紹介する方法で、会社に請求することができます。
さらに、残業代を請求する場合、3年分までさかのぼって請求できるため、請求金額は合計で、
22万9320円×24ヶ月=825万5520円
にもなります。
残業代の計算方法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
5分で分かる!正しい残業代の計算方法と実は残業になる8つの時間
3章:残業代を会社に請求して取り返すためにやるべき行動
毎日遅い時間まで働いているのに、会社からきちんと残業代が出ていないとしたら、我慢できませんよね。
会社から出ている残業代が適正な金額でない場合、あなたは会社に未払い分を請求することで、取り返すことができる可能性が高いです。
そこで、最後に、残業代を請求する方法について、
- 自分で直接請求する方法
- 弁護士に依頼して請求する方法
に分けてご紹介します。
これらの方法では手続きの流れが異なり、それぞれ以下のような流れで進められていきます。
結論としては、これらの方法には以下のようなメリット・デメリットがあるため、弁護士に依頼することがもっともおすすめです。
なぜなら、自分で行う方法では大きな「手間」「時間」「心理的負担」が余計にかかるだけでなく、弁護士に頼む方が取り返すことができる金額が大きくなる可能性が高いからです。
とはいえ、「まずは自分で請求したい」という場合もあると思いますので、自分で請求する方法からご紹介します。
3-1:残業代請求を自分で行う2つの方法
残業代請求を自分で行う方法には、
- 自分で会社に直接「配達証明付き内容証明郵便」を送って請求する方法
- 労働基準監督署に相談する方法
という2つがあります。
順番に解説します。
3-1-1:配達証明付き内容証明郵便を会社に送って請求する方法
自分で会社に直接残業代を請求する場合、以下のように4つのステップで手続きを進めることになります。
①残業があった事実を証明するための証拠を収集する
残業代を請求するためには、あなたが自分で残業していた事実を証明する必要があります。そのためには、証明するための「証拠」を集める必要があります。
必要な証拠について、詳しくは「3-3-1」で解説しています。
②未払いになっている残業代を計算する
さらに、自分が請求できる残業代はいくらあるのか、自分で計算する必要があります。残業代を正しく計算するためには、専門知識が必要ですので、計算する前に正しい知識を学んでおく必要があります。
詳しくは、
5分で分かる!正しい残業代の計算方法と実は残業になる8つの時間
の記事をご覧ください。
③「配達証明付き内容証明郵便」を会社に送って時効を止める
残業代請求には「3年」の時効があり、時効を過ぎると残業代が消滅してしまうため、まずは時効を止める手続きを行う必要があります。
時効は、会社に「配達証明付き内容証明郵便」で残業代を請求する旨を通知することで、半年の間止めることができます。
※内容証明とは、送った郵便物の宛名や内容について、日本郵便が証明してくれる制度のことで、配達証明とは、郵便物を配達した日付について証明してくれる制度のことです。
④自分で会社と交渉する
ステップ③で内容証明を送ったところから会社との交渉がスタートします。運が良ければ、内容証明が届いた時点で支払いに応じる会社もあるかもしれません。
しかし、多くのブラック企業は、あなたになるべく残業代を払いたくないため、顧問弁護士等を介して減額の交渉をしてくるでしょう。
どの金額で折り合いがつくかは、あなた次第ですが、相手は、法律のプロである弁護士なので
- 本来もらえるはずの金額よりも少ない額で妥協しなければならない
- そもそも配達証明付き内容証明郵便を送ったことすら無視され、会社から相手にして貰えない
という可能性があります。
そんな場合は、次に紹介する「労働基準監督署」に相談するのも一つの選択肢です。
3-1-2:労働基準監督署に申告する
労働基準監督署への申告は、以下のような流れで可能です。
このような流れで労働基準監督署に申告することができるのですが、この方法は「残業代を請求したい場合」は、あまりおすすめではありません。
そこで、残業代を取り返す場合には、最初から弁護士に依頼することをおすすめします。
3-2:弁護士に依頼する方法
弁護士に依頼すると、以下のような流れで残業代を回収していきます。
弁護士に依頼した場合、
- 交渉
- 労働審判
- 訴訟(裁判)
という手段によって、残業代請求の手続きが進められます。
弁護士に依頼すると、あなたの「会社と戦う」という精神的負担を、弁護士が肩代わりしてくれるだけでなく、時間・手間を節約することもできるのです。
さらに、「完全成功報酬制」の弁護士に依頼することで、初期費用もほぼゼロにできます。
残業代請求に強い弁護士の選び方や、相談の流れ・かかる費用などについて、詳しくは以下の記事に書いていますので、ご覧になってください。
失敗したら残業代ゼロ?弁護士選びの8つのポイントと請求にかかる費用
3-3:残業代請求を行う上で重要な2つのポイント
次に、残業代を請求する上で必ず知っておかなくてはならない2つのポイントについて解説します。
3-3-1:まずは自分で証拠を集める
残業代を請求するためには、残業していた事実を証明できる「証拠」が必要です。
残業代請求の証拠として有効なのは、以下のようなものです。
勤怠管理している会社で有効な証拠
- タイムカード
- 会社のパソコンの利用履歴
- 業務日報
- 運転日報
- メール・FAXの送信記録
- シフト表
- 緊急事態時は、すぐに行動することが支持されているマニュアル(深夜の仮眠時間を労働時間と主張したい場合)
勤怠管理していない会社で有効な証拠
- 手書きの勤務時間・業務内容の記録(最もおすすめ)
- 残業時間の計測アプリ
- 家族に帰宅を知らせるメール(証拠能力は低い)
証拠として一番良いのは①です。
毎日手書きで、1分単位で時間を書きましょう。
具体的な業務についても書くのがベストです。
③のメールは、裁判になると証拠としては弱いので、できるだけ手書きでメモを取りましょう。
証拠は、できれば3年分の証拠があることが望ましいですが、なければ半月分でもかまいません。
できるだけ毎日の記録を集めておきましょう。
ただし、手書きの場合絶対に「ウソ」の内容のことを書いてはいけません。
証拠の中にウソの内容があると、その証拠の信用性が疑われ、証拠として利用できなくなり、残業していた事実を証明できなくなる可能性があります。
そのため、証拠は「19時30分」ではなく、「19時27分」のように、1分単位で記録するようにし、正確に記録していることをアピールできるようにしておきましょう。
残業代請求に必要な証拠について詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
【保存版】知らないと損する?残業代請求する為に揃えておくべき証拠
3-3-2:残業代が請求できるのは3年の時効が成立するまで
残業代請求には「3年」という時効があります。
そのため、3年の時効が成立してしまうと、それ以前の残業代が二度と請求できなくなってしまいます。
そのため、残業代の請求手続きは、なるべく早めにはじめることを強くおすすめします。
残業代請求の時効について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
残業代請求の時効は3年!時効を止める3つの手段と具体的な手続きの流れ
まとめ:深夜残業について
いかがでしたか?
最後に、今回の内容をまとめます。
まず、深夜残業の定義とは、
その日の労働時間が8時間を超えており、かつ労働時間が深夜(22時〜翌5時)に及んでいる状態
のことです。
そして、
- 管理職の場合
- みなし残業代制の場合
でも、深夜残業をもした場合は、深夜手当をもらうことができます。
残業代の計算は、
①基礎時給を計算する
②基礎時給に割増率をかける
③②に1ヶ月の残業時間をかける
というステップで計算することができます。
深夜残業をしている場合は、基礎時給に「+0.25倍」の割増率がかけられるため、残業代は高額になります。
残業代は会社からごまかされ、不当に低い賃金が支払われていることがありますので、実際にもらっている金額が計算した金額より小さい場合は、会社に請求することをおすすめします。
残業代請求には3年の時効がありますので、請求する場合はすぐに行動を開始しましょう。
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