おすすめ記事 残業代請求はお任せください!QUEST法律事務所の残業代回収実績
おすすめ記事

残業代を内容証明で請求!自分で出す方法と適切なタイミングを徹底解説

QUEST法律事務所

代表弁護士住川 佳祐

内容証明を持ってきた男性

内容証明郵便とは「誰に、いつ、どのような内容の文書を送ったのかを郵便局が証明してくれる」ものを言います。

社員
自分で会社に残業代請求をしようと思うんだけど…
弁護士
そんなときには「配達証明付き内容証明郵便」を使いましょう。

この記事では、内容証明郵便の定義や費用、自分で内容証明を出すための2ステップ、弁護士に頼む場合のメリット・デメリットを説明します。

内容証明を効果的に使い、会社への請求をスムーズに進めましょう!

内容証明による残業代請求のポイント


1章 内容証明とは

まずは内容証明の定義や必要な場面、内容証明にかかる費用を抑えましょう。

1-1 内容証明の定義

内容証明とは、差し出した日付、差出人の住所・氏名、宛先の住所・氏名、文書に書かれた内容を、日本郵便が証明してくれる手紙の一種です。

弁護士
しかし、内容証明郵便では配達した事実が証明できません。
社員
つまりどういうこと?

弁護士
内容証明郵便だけだと、会社が「そんな手紙もらっていない」としらばっくれる可能性があるのです。

社員
じゃあ、どうすれば?

弁護士
配達証明郵便もあわせて使いましょう。

配達証明とは、配達した日付や宛名を証明してくれる郵便の制度です。

弁護士
会社に請求をするときは「配達証明付き内容証明郵便」を使いましょう。これで会社は、手紙についてしらばっくれることができなくなります。

社員
なるほど。いつ内容証明郵便を使うんだろう?

1-2 内容証明が必要な場面

内容証明郵便が必要な場面は以下の通りです。

残業代請求
・未払い賃金の請求
・不当解雇をされた場合の解雇通知書の請求
・不当解雇をされた場合の賃金請求、解雇予告手当の請求
・パワハラ、セクハラをやめるよう警告する
・パワハラ、セクハラなどの賠償金の請求

社員
どうしてこういう場面では内容証明を使うの?

弁護士
それは以下のような3つの理由があります。

《内容証明を使う理由》
①意思表示をしたという証拠として使うことができる
→あなたが「残業代請求をした」「退職をしたいと言った」という意思表示の証拠として使うことができます

 

②時効が一時的にストップする
→例えば、残業代請求の場合、最後の給料日から2年で時効にかかり、請求ができなくなってしまいます。しかし、内容証明を出せば、手続きの翌日から半年間は、時効が成立しなくなります。つまり、半年間時効を止めることができます。

時効について詳しくは以下の記事を参照してください。

残業代請求の時効は2年!時効を止める3つの手段と具体的な手続きの流れ

 

③会社に対して心理的圧力がかかる
→内容証明は「言い分を聞いてくれないと法的手段も使いますよ」という意思の表れですので、会社に対して心理的な圧力をかけることができます。

社員
なるほどね。でも、お金がかかりそうだね。

弁護士
そんなことはありません。では、次は内容証明にかかる必要を見てみましょう。

1-3 内容証明にかかる費用

内容証明にかかる費用は以下の通りです。

①郵便料:82円(定型25gまでの場合)
②書留料:430円(一律)
③内容証明料:430円(2枚目以降は1枚260円増)
④配達証明料:310円
合計:1252円

社員
安いんだね!じゃあ、自分で内容証明を出してみようかな。

弁護士
良いですね。では、内容証明の出し方についても説明しましょう。


2章 自分で内容証明を出すための2ステップ

内容証明を出すための2ステップを説明します。

2-1 内容証明を書く

まずは、内容証明を書きましょう。

内容証明で残業代請求する流れ

【図】内容証明郵便の実物

①書式

・A4サイズが一般的
・用紙はコピー用紙でOK
・手書きでもパソコンでもOK
行数・字数については指定あり

・枚数は何枚でもOK

【表】内容証明の行数と字数

 

1行あたり

1枚あたり

横書き

20字以内

26行以内

縦書き

20字以内

26行以内

13字以内

40行以内

26字以内

20行以内

※「」や()などの括弧は1組で1文字とカウントする。ただし、序列を示す(1)に関しては全体で1字とする。
※①など○や□で囲んだ字は2文字とカウントする

②文面
決まりがあるわけではありませんが、定型文を使うと簡単に書くことができます。ここでは退社後に残業代請求をする場合のひな型を用意しました。

内容証明ひな形

③タイトル
決まりはありませんが、以下のようなものを使うと良いでしょう。

・請求書
・通知書
・セクハラに対する警告書

④差出人・受取人
差出人と受取人の住所は必ず書きましょう。原則として、番地や部屋番号まで正確に書く必要があります。
また、記載する内容は封筒の記載と同じでないといけません。

⑤印鑑
印鑑を押すのは2箇所です。
①本文の自分の名前の横

【図】名前の横に印鑑を押す

②文書が2枚以上になる場合
→ホッチキスやのりでとじ、つなぎ目に割り印をします。

【図】割り印の方法


⑥作成する枚数
必ず内容が同じものを3通用意してください。それぞれの用途は以下のとおりです。

・1通:相手に送付
・1通:郵便局に保管
・1通:あなたに返却

⑦訂正方法
訂正する部分を2本線で消し、「○字削除 ○字加入」と書きましょう。

⑧封筒
文面と同じ住所で、差出人・受取人を書きましょう。
角形2号の封筒を使うと、折らずに発送することができます。

《注意》
郵便局に行くときは、封筒は開けたまま、3枚の文書とともに持っていきましょう。

2-2 郵便局で出す

内容証明郵便が作成出来たら、郵便局で出しましょう。ただし、すべての郵便局で内容証明郵便を扱っているわけではありません。事前に、取り扱い郵便局であるかを確認しておきましょう。

《持参する物》
・文書(3通)
・封筒(1通)
・印鑑(念のため)
・郵便料金

郵便局に行ったら、「配達証明付き内容証明を出したいです」と申し出て、窓口に以下のものを提出しましょう。

①文書(3枚)
②封筒
③書留・特定記録郵便物等差出表(郵便局においてあります)

封筒のサイズと文書の枚数から郵便料金を計算してくれるので、その場で支払いましょう。

最後に、自分の分の文書を受け取ったら終了です。

社員
郵便局に行く時間がないや。パソコンで手続きができたらなあ。


3章 電子内容証明の出し方

実は内容証明は、パソコンを使って24時間出すことができます。それが電子内容証明(e内容証明)です。
※スマホやタブレットでは使うことができません

《どこから手続きするの?》
郵便局のホームページから手続きをしてください。

《メリット》
・24時間出すことができる
・印刷や封筒の準備が不要
・文字数の制限がない
・郵便局に行く必要がない

《デメリット》
・会員登録が必要
・料金を後から納付する場合には、郵便局に行って承認しないといけない
・スマホやタブレットからは利用できない

《手続きの方法は?》

【図】利用登録画面

【図】個人情報の登録画面

①利用者登録をする
→個人情報と料金の支払方法を決定します。クレジットカードの場合にはパソコン上で登録すれば終わりますが、料金後納の場合には郵便局へ行き、料金後納の承認を受ける必要があります。

【図】文書のひな型のダウンロード画面

②「電子内容証明サービス」のホームページから文書のひな型をダウンロードし、文書を作成する

【図】かんたん差出し

③会員専用メニューに入り、「かんたん差出し」をクリックする

【図】登録内容

文書を添付し、受取人の住所、氏名を入力する

社員
便利だなあ。早速自分で内容証明を出してみよう。

弁護士
ちょっと待ってください。内容証明を自分で出す場合には、そのリスクを知っておくことが大切です。


4章 内容証明を自分で出すのは大変

内容証明を自分で出す場合は、以下のようなリスクがあるので注意が必要です。

・自分で残業代を計算しないといけない
→ミスなく残業代の計算をする必要があります。

 

・内容を間違えるおそれがある
→内容証明は後々証拠として使われるため、内容が間違っていると自分に不利益が生じます。

 

・適切なタイミングが難しい
→証拠集めは十分か、時効はいつ消滅するか、など様々な観点から内容証明を出す時期を決めないといけません。

弁護士
内容証明を自分で出す場合にはこのようなリスクがあるため、できれば弁護士に依頼するようにしましょう。

5章 弁護士に内容証明を頼む場合

弁護士
弁護士に依頼する場合のメリットやデメリット、費用についても教えましょう。

5-1 弁護士に頼むメリット・デメリット

弁護士に頼む場合のメリット・デメリットは以下の通りです。

《メリット》
正しい内容のものを送ることができる
→内容証明は後々証拠にもなる重要な文書です
弁護士が作成すれば、間違える可能性はとても低いです。

 

会社に対する心理的な圧力が大きい
→会社が「弁護士を挟んだんだな」と分かれば、請求に応じる可能性が高くなります。

 

効果的なタイミングで内容証明を送ってくれる
→弁護士は内容証明を送るのに慣れていますので、残業代を請求するのに適切なタイミングで内容証明を出してくれます。

《デメリット》
費用がかかる
→自分で内容証明を出せば郵便代しかかりませんが、弁護士に依頼すると、弁護士費用が加算されてしまいます。

5-2 弁護士に頼む場合の費用

内容証明を弁護士に依頼するのにかかる費用は以下の通りです。

・相談料:30分5000円が相場
※最近は相談料無料の事務所も増えています。
・内容証明作成のみ:3~5万円
・内容証明+交渉を依頼:5~10万円
・内容証明+残業代請求までを依頼:相談料、着手金(0~10万円)、実費(1~2万円)報酬金
※報酬金とは、会社から支払われた残業代のうちの一部から引かれる弁護士報酬のことです。
回収した後の報酬金は事務所によって異なりますが、一例としては以下のようなものがあります。
 20万円+回収金額の25%
 25万円+回収金額の18%
 10万円+回収金額の30%
※成功報酬制の場合には、戻ってきた残業代から報酬が引かれるため、持ち出し費用はありません。

内容証明にかかる費用

社員
やっぱり弁護士は高いなあ。自分でやった方が安いよなあ…

弁護士
確かに、費用の面ではそうですね。しかし、最終的に戻って来る金額も考えれば、弁護士の方が確実ではないでしょうか。

社員
そうだね。手元に戻って来るお金が多いのが一番だね。

弁護士
結果を求めるなら、労働法専門の弁護士に依頼するのがオススメですよ。

社員
早速弁護士に相談に行こう!内容証明は、やっぱりすぐ出した方がいいのかな?


6章 内容証明を出すタイミング

内容証明を出す効果的なタイミングについて説明します。

【図】残業代の時効

残業代は、最後の給料日から2年で時効にかかって消滅してしまいます。しかし、内容証明を出すことで、一時的に時効をストップさせることができます。

社員
じゃあ、今すぐ未払いの残業代を請求しよう!

弁護士
ちょっと待ってください。確かに時効の問題はありますが、未払いの残業代を請求する場合には考えるべきことが他にもあるんです。

*残業代請求をするときに考えること

 

・時効の問題
最後の給料日から2年で請求権が消滅します。その意味では、早く請求した方が良いようにも思えます。
・証拠を集める必要性
残業代請求をするためには、十分な証拠を集める必要があります。証拠がなければ、いくら内容証明を送っても、請求が認められない 可能性が高いです。
・在職中か、退職中か
在職中に内容証明を送った方が証拠を集めやすいですし、時効の観点からも良いように思えます。しかし、在職中に内容証明を送ると、自分が残業代請求をしたことが会社にばれ、居心地が悪くなります 。

弁護士
このような事情を総合的に見て、何時内容証明を出すのかを決めましょう。

社員
うーん、なんだか難しいな。

弁護士
適切な時期に残業代請求をするためにも、早い段階で弁護士に相談すると良いでしょう。


まとめ

いかがだったでしょうか。内容証明について、最後に簡単にまとめてみましょう。

・内容証明郵便とは「誰に、いつ、どのような内容の文書を送ったのかを郵便局が証明してくれる」もの
・会社に請求をするときは「配達証明付き内容証明郵便」を使う
・内容証明は①証拠として使うことができる②時効が一時的にストップする③会社に対して心理的圧力がかかるという効果がある
・内容証明には行数と字数の指定がある
・内容証明は郵便局で出す
弁護士に頼むメリットは①正確性②心理的圧力と言う点にあるが、費用がかかるというデメリットがある
・内容証明は必ずしもすぐに出せばよいというわけではないので、タイミングは弁護士に相談する

会社に請求をする第一歩として、内容証明を出してみましょう!