おすすめ記事 残業代請求はお任せください!QUEST法律事務所の残業代回収実績
おすすめ記事

たった4分でわかるブラック企業の基準とは?【対策と見抜き方付き】

QUEST法律事務所

代表弁護士住川 佳祐

ブラック企業を見極める会社員

あなたはブラック企業の基準やその定義は、何にあると考えますか?

実はブラック企業の基準には

・違法な労働時間
・不当な人事や解雇
・労働者にとって理不尽な賃金形態
・各種ハラスメント

など様々な側面で「ブラック企業」となりうる基準があります。

この記事を読んでいるあなたも「うちの会社もブラック企業では・・・?今の現状をなんとかしたい」
と感じている方も多いはずです。

そこで本日は労働問題専門の弁護士ブラック企業の基準を様々な側面から1つ1つクリアにしていきたいと思います。

自分の会社がブラック企業かを見極めたい!
就職・転職のためにブラック企業の基準を知っておきたい
こんな人はぜひこの記事をよんで役立ててみてくださいね!
それでは見ていきましょう。


1章:ブラック企業の基準がわかるパターン別の特徴

ブラック企業に明確な定義はありませんが、当サイト(ハタラクエスト)では、

従業員を採用してから辞めさせるまで都合の良いように働かせ続けて、“会社だけが儲けようとする”会社のこと

ブラック企業と呼んでいます。

1章ではそんなブラック企業の基準を、以下4つのテーマに分けて、わかりやすく解説します。

①労働時間
②賃金
③人事・対人関係
④その他

弁護士
あなたの会社はいくつブラック企業の違法基準に当てはるか、ぜひこの機会に確認してみてくださいね。

1-1:労働時間からみるブラック企業の基準

まずは労働時間からみる基準です。

月の残業時間がオーバーしていないか休憩時間や休日はしっかり取れているか、実際は業務をしているが、労働時間と認められない労働をさせられているというケースもありますよ!

弁護士
今のあなたの労働状況を客観的に判断し、正しい労働時間の在り方を知ってくださいね。
 

1-1-1:残業時間が月に80時間を超える

1ヶ月の残業時間が、2ヶ月以上にわたって「80時間」を超えていたら、その会社はブラック企業である可能性がかなり高いです。

というのも、厚生労働省では、残業時間が月に80時間を超えることを過労死ラインと定めているからです。

同サイト「労働時間からブラック企業を判断しよう!3つの基準と取るべき行動」でも解説していますが、ブラック企業の大きな特徴の一つに、「労働時間の長さ」が上げられます。

弁護士
もしも働き過ぎで脳や心臓に疾患を抱えてしまった場合、発症前の2ヶ月ないし6ヶ月にわたって1ヶ月の残業時間が80時間を超えていたら、労働災害(労災)として認められる可能性が高いのがこの基準です。
 

1-1-2:年間休日が少ない

法律では「年間休日が●日以下は違法」といった決まりはありません。

ただし、会社は労働者に対して、週1日以上、または4週で4日以上の休日を与える決まりになっています。1年間は52.14週ですから、最低で53日間の休日は与えないといけません。

弁護士
厚生労働省が発表している就労条件総合調査結果の概況によれば、労働者1人あたりの年間休日数の平均は113.8日となっています。この数字より極端に少ないようであれば、ブラック企業の可能性が高いでしょう。

参照サイト)http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/16/dl/gaiyou01.pdf

1-1-3:休憩時間がない

休憩時間とは,従業員が労働時間の途中に,休息のために労働義務から解放される時間のことをいいます。

「会社の指揮命令下には置かれない時間」ですから、自由に利用できる時間を意味します。

また、会社側は労働者に対し,労働時間が6時間を超える場合には最低でも45分以上労働時間が8時間を超える場合には、最低でも1時間以上の休憩を与えなければならないとされています。

休憩時間に電話番をさせられるなど、会社の都合で行動を縛られている時間は、「休憩時間」ではなく「労働時間」です。

弁護士
休憩時間は,労働時間の途中に与えなければなりません。始業後1時間、あるいは終業の1時間前を休憩時間とすることは許されません。

1-1-4:労働時間と認められない労働がある

経営者(建前)
今日はノー残業デイだから、たまには早く帰って休むといい。間に合わないなら、その分、早く出社したらどうだ??
経営者(本音)
無能なお前にやる残業代なんてない!時間が足りないなら、早朝出勤すればいいんだ。

実労働時間が8時間でも、その前後の出社を求める企業があります。しかも、その出社は自主的に行ったと判断されるのです。

また、始業前・退社後に掃除を定める企業もありますね。この掃除も、立派な仕事です。

他にも、以下のような作業は労働に値する可能性が高いので、労働時間と認められず働かされていないか、確認してみましょう。

掃除:始業前や就業後の掃除時間
着替え:制服、作業服、防護服などに着替える時間
休憩時間:休憩中の電話番や来客対応などを依頼された場合
仕込み時間:開店前の準備やランチとディナーの間の仕込み時間
準備時間:店舗などで開店前の準備をする時間
待機時間:トラックの荷待ちの時間
仮眠時間:警報や緊急事態に備えた仮眠の時間(特に警備や医療従事者など)
研修:会社からの指示で参加した研修
自宅の作業:仕事が終わらず自宅に持ち帰って仕事した時間

1-2:賃金からみる基準

次に、賃金から見るブラック企業基準を解説します。

労働の対価に賃金は見合っているのか、法律的な観点からブラック企業違法性をみていきましょう。

1-2-1:給料や残業代が支払われない

いくら働いても、給料や残業代に反映されないと、モチベーションは下がりますよね。

過去にも、給料や残業代に関する事例は数多くあり、以下3つに分類することができます。

1.定期賃金の未払い
給料の全部、もしくは一部が未払いというケースは最も悪質といえます。もしあなたも給料が未払いになっていたら、一刻も早く行動を起こす必要があるでしょう。

 

2.給料が最低賃金以下
あなたの基礎時給を算出してみましょう。
給料が月給の場合は、その給料を「170時間」で割った金額が、だいたいの基礎時給になります。

例)給料15万円だった場合

給料15万円÷170時間=882/基礎時給

 

この例の会社が東京都にあった場合、東京都の最低賃金958円(平成29年度11月現在)を下回りますので、違法です。

 

3.残業代の未払い
残業代を残業手当などの「みなし残業代(固定残業代)」で払っていたが、それが残業した時間に見合っていなかったというものです。
※みなし残業代(固定残業代)については、【みなし残業・年俸制はほとんど違法】社員をこき使いまくるブラック企業の7つの手口をご覧ください。

1-2-2:労働契約書や就労規則にはない給料の減額がある

「今月ノルマ未達成だった社員は、給料を半額にする!」こんな横暴なやり方で従業員をやる気にさせようとしても、まったくやる気になりませんよね。

契約書は会社と従業員とで約束したものですから、この約束を会社が勝手に破って給料を下げることは契約違反です。

「給料減額に同意します」という書類にサインを書くよう上司に求められても、書類にサインをする義務はありません。

弁護士
仮に同意しても、給料が減額された結果として、時給換算で最低賃金を割っているような場合は無効となります。また、会社の就業規則や労働協約に反した給与減額の合意も無効となります。

1-2-3:不明確な給料明細からの天引き

給料明細を見ると、総支給額からいろいろな項目で天引きが行われていると思います。

法律で定められている以下一部の費用に関しては、従業員の了解を得なくても、給料から天引きできます。

・税金(所得税、住民税)
・社会保険料
・雇用保険料

しかし、しかし、上記以外のものを一方的に天引きすることは許されません。たとえば、以下のようなものが、あなたの同意なしに天引きされていたら違法の可能性が高いです。

・旅行の積立費
・親睦会費
・業務上必要な事務手数料や研修費用
・業務上のミスで生じた損害
・遅刻、無断欠勤などの罰金

弁護士
一方的に給料が天引きされている場合、未払い分の賃金についても返還を求めることができます。

1-2-4:業績や売上は上昇しているのに昇給がない・賞与が年齢と共に減少する

勤続年数を重ね自身の能力も上がり、会社の業績も上がっているのに昇給がないという場合は、ブラック企業である可能性があります。

毎月同じ金額を従業員に払い続けるだけで利益が上がっていくなら、会社側としてはこれほど良いことはありません。

一般的に、成果主義の会社でも、勤続年数が増すごとに平均年収は増える傾向にあります。

また、とあるケースでは、未来ある若い従業員を囲い育てるために、50代以上の従業員に対し賞与のカット、給与の減額をして若年層の昇給に回すと言った手法を取るブラック企業もあるといいます。

再就職が難しいとされる年代の従業員をターゲットにするこうした手口も、ブラック企業ならではのやり方でしょう。

弁護士
昇給や賞与についてどのような規定があるのか、契約書や労働規約を確認してみてくださいね。

1-3:人事関係にみる基準

ここでは、人事関係に見るブラック企業基準を解説します。

これまで納得のいかなかった会社の理不尽な対応が、もしかすると違法かもしれませんよ。

1-3-1:名ばかり管理職にする

法律上、「管理監督者」にあたる人は、残業代を払わなくて良いと定められています。

また、「管理監督者」として認められるには、いくつかのルールがあり、役職がついているだけでは、管理監督者とは認められません。このように「管理監督者」として認められない人のことを「名ばかり管理職」と呼びます。

ブラック企業は、ほとんど一般社員と変わらない従業員に対し、「店長」「課長」「部長」という役職をつけることで管理監督者のように見せかけて、残業代を払わないのです。

もし、あなたが「名ばかり管理職」であり、会社から残業代を払ってもらえていないなら、過去2年までさかのぼり、未払いの残業代を支払ってもらえる可能性があります。

詳しくは、「役職手当があっても残業代が出る!その理由と方法を弁護士が徹底解説」をご覧ください

1-3-2:男女間の評価が不公平

上司から女性であることを理由に疎まれ、男性社員だけ優遇されている

一概には言えませんが、上記のような不当な扱いも、違法である可能性があります。

法律では、賃金労働時間その他の労働条件について、男女間で差別的扱いはしてはならないという決まりがあります。

会社によっては、役割に応じて給料の額が設定されたり、貢献度に伴い賞与が支給されたりといったケースもあるため、すべてにおいて均衡を保つのは難しいのが実情です。

しかし、明らかに不平等を感じるような待遇であれば、違法である可能性を疑ってもいいでしょう。そのような場合は、立証できる下記の証拠集めをしておくことをおすすめします。

・ボイスレコーダーによる録音
・メールの文章やメモ
・部署異動の通達等
・日記や業務日報

また、会社によっては、個人ではなく会社ぐるみで従業員に不当な扱いを横行することもあるため、有事に備えて会社ぐるみで隠ぺいしようとすることがあります。

しかし、それでも証拠があれば、いくら隠ぺいしようとも、不当な扱いがあった事実を証明できます。

1-3-3:大量採用・大量離職

大量採用には、大量離職といった背景を隠していることがあります。

これは、使い捨てを前提に大量に採用し、過酷なノルマ長時間労働社員を使いつぶすといった、ブラック企業がよく取る手口です。

就職や転職を考える場合は、その会社の「離職率」もチェックしてみてくださいね。!

弁護士
厚生労働省で発表されている雇用動向調査結果等も参考にしてみるといいかもしれませんね!

参照)http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/17-2/index.html 

1-3-4:不当解雇が横行している

従業員には退職の意思がないのに、会社側から一方的に解雇を通告するのは、違法である可能性が高いでしょう。

これを「不当解雇」と言います。

不当解雇には、以下のようなものが挙げられます。

・労働者の国籍信条社会的身分を理由とした解雇
・業務上の負傷疾病のための療養期間及びその後30日間の解雇
産前産後休暇の期間およびその後30日間の解雇
解雇予告を行わない解雇
解雇予告手当を支払わない即時解雇
・労働基準法やそれに基づく命令違反を告発したことを理由とした解雇
労働組合に加入したことなどを理由とする解雇
不当労働行為を労働委員会等に申し立てなどをしたことを理由とする解雇
女性であることを理由とした解雇

あなたが不当に解雇を言い渡されていたり、周りに不当に解雇された人がいれば、あなたの会社はブラック企業である可能性が高いです。

弁護士
法律上、会社はそう簡単に従業員を解雇できないことになっています。

1-3-5:退職させてくれない

「退職希望を伝えても、取り合ってもらえない」

会社側にとって、あなたのような有能な社員辞められてしまうのは大きな損失です。しかし、退職は従業員に認められた権利です。

「仕事を辞めたいのに、辞めさせてもらえない」という状況も、ブラック企業ではありがちな事例です。

ただし、退職が即日受理されるというケースは稀です。一般的には一か月前とされている会社が多いですが、どのくらい前に退職の意思を伝えれば良いのかは、契約書就業規則に記載されていますから、お互い気持ち良く事を運ぶためにも、そのルールに従うのが得策でしょう。

弁護士
たとえ会社が退職を認めない場合でも、退職届(退職願)を提出すれば、法律上、退職したものとみなされることがあります。

1-4:その他の基準

ここまで労働時間」「賃金」「人事関係に見るブラック企業基準を解説してきましたが、それ以外のケースをこちらではご紹介します。

パワハラセクハラ劣悪な労働環境も、ブラック企業特徴と言えます。

1-4-1:「洗脳」や「自己都合退職」に追い込む

法律では、簡単に従業員を解雇できない決まりになっています。

そのため、ブラック企業は会社に都合の良いように従業員を「洗脳」し、従業員自ら「辞めたい」と言わせるような状況に追い込もうとします。

経営者(本音)
「お前は本当に使えないな」
「何かあったら、お前が全部責任を取れ」

このように人格を否定する言葉を繰り返して従業員を精神的に追い込んだり、とても達成できない目標設定課題を与えて脅したりといったことを、ブラック企業では行います。

また、うつ病適応障害と診断された従業員に対し、「やっぱり君はうちには合わないんだよ」と言って退職を促すといった事例もあります。

弁護士
業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える場合は、法的手段を取ることもできます!

1-4-2:セクシャル・ハラスメントの被害

セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)は、職場における性差別的な要素を含む一切の言動を意味し、会社はセクハラへの対策を法律で義務付けられています。

厚生労働省の指針では、セクハラを次の2つのタイプに分けています。

●対価型セクシュアル・ハラスメント
職務上の地位を利用して性的な関係を強要し、それを拒否した人に対し減給降格などの不利益を負わせる行為。

 

例)
事業主が性的な関係を要求したが拒否されたので解雇する
人事考課などを条件に性的な関係を求める
職場内での性的な発言に対し抗議した者を配置転換する
・学校で教師などの立場を利用し学生に性的関係を求める
性的な好み雇用上の待遇に差をつける など

●環境型セクシュアル・ハラスメント
性的な関係は要求しないものの、職場内での性的な言動により働く人たちを不快にさせ、職場環境を損なう行為。

 

例)
性的な話題をしばしば口にする
恋愛経験を執ように尋ねる
●宴会で男性に裸踊りを強要する
●特に用事もないのに執ようにメールを送る
私生活に関する噂などを意図的に流す など

参照)http://www.moj.go.jp/jinkennet/asahikawa/sekuhara.pd

1-4-3:危険な状況で作業させる

危険な場所作業における作業者の安全確保対策は、会社で義務付けられています。

もし、以下のような状況下で働かされることがあるなら、ブラック企業の可能性があります。

安全確保が甘い現場で働かされた。
身の危険を感じる状況での仕事がある。
無資格者なのに資格が必要な作業をさせられた。
・保護具が必要な現場で、保護具なしで作業させられた。

万が一のことが起きてからでは遅すぎます。怪我・病気になる前に、その環境から抜け出すことをおすすめします。

1-4-4:労働災害をごまかす

通勤中労働時間中、時として思いもよらないアクシデントに見舞われる可能性がありますね。

たとえば、

職場の食品工場で床が濡れていたため滑って転んで怪我をしてしまった。
製造ラインで手を挟んで怪我をした。
通勤中に自転車で転んで怪我をした。
炎天下の現場で熱中症で倒れて病院に行った。

こうしたケースでは、労災(労働災害)認定がされる可能性があります。

弁護士
通勤中や職場で怪我をした場合はもちろん、仕事を原因とする病気も、労災が認められる可能性があります。
 
いかがでしたか?

1章ではブラック企業基準についてご紹介しました。

ぜひ、あなたの勤める会社、あるいは希望する会社がブラック企業か否かを判断する際の基準にしてくださいね。

続く2章では、ブラック企業に勤めている場合の対応策をご紹介します。


2章:ブラック企業に勤めている場合の対応策

1章のブラック企業の基準から、現在お勤めの会社がブラック企業だとわかった場合、どのような対応策が望ましいのかをこの章ではお伝えします。

くれぐれもブラック企業の策略にハマり泣き寝入り……等ならないよう、気を強く持ち対策を打ちましょう!

2-1:現状の改善要求をしたい

現状ある不満さえなくなれば現在の会社に勤め続けたい、あるいは、転職活動をするくらいなら現状に留まりたいという場合は、改善要求をする必要があります。

その場合は、労働組合労働局に相談しましょう。

もし、社内に労働組合がない場合は、個人で入ることのできる社外の労働組合を利用することもできます。

また、労働局では労働者からの相談によって会社を調査することも可能です。調査によってブラック企業であると判断された場合は、労働基準監督署から指導が入ることになるので、会社は改善を余儀なくされます。

2-2:残業代などお金がほしい

職場の現状改善ではなく、金銭的な部分で解決を図る場合は、あなたにとって有益な証拠情報を入手する必要があります。

証拠がないと、これまでのブラック企業の行為は、「なかったもの」とされてしまいます。

証拠は退職後に収集可能なものもありますが、ほとんどは退職前でないと収集することが困難なものばかりです。

また、たとえ今すぐに会社に対して行動を起こすつもりがなくても、いざ行動を起こそうと決心した時にすでに退職していた場合、証拠不十分となり、あなたにとってかなり不利な結果になる可能性が高いと考えられます。

ですから、従業員である今、できるだけ多くの証拠集めを始めましょう。入手しておきたい証拠はコチラです。

1.契約書・就業規則・賃金規程の写し
2.給料明細
3.タイムカードの写し
4.日報
5.業務メールのコピー
6.シフト表

必要となる証拠は、訴えたい内容によっても異なります。他にも、各種契約書通知書更新書辞令社内報会社からの郵便物など、会社や仕事に関する書面は取っておくと有力な証拠になるかもしれません。

2-3:スムーズに退職・転職したい

このままブラック企業に勤め続けることが望ましくないことは、あなたが一番よく分かっていますね。

とはいえ、辞めたところで今よりも条件の良い会社に就職できるとは限らないのは事実です。

あなたの置かれる状況にもよりますが、多くの場合は、収入面なども考慮して、現在の職場で働きながら転職活動を始めるのが妥当でしょう。

もし、今すぐ辞められる状況であれば、退職を見据えて、未払い分の残業代の請求有休の消化退職金の請求など、あなたにとって不利益とならぬよう綿密な計画を立ててから辞めた方が得策と言えます。

2-4:専門機関を利用したい

現在もお勤めされていると、あなたの会社での立場や状況によっては、会社と直接交渉するのは難しいかもしれません。

その場合は、ブラック企業や労働問題に強い専門家に相談することをおすすめします。

NPO法人やユニオン(労働組合)などさまざまな相談機関はありますが、法律のプロである弁護士であれば、最も強力な味方になってくれるでしょう。

弁護士
厚生労働省では労働相談窓口もありますので、そういった機関をまずは利用してみるのもいいかもしれません。

参照)http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/mail_madoguchi.html

2章では現在もブラック企業にお勤めされている方の対応策をご紹介しました。

続く3章では、これから就職・転職を考えるにあたり、どのようにブラック企業を見抜いたらいいのかを解説します。


3章:これから就職・転職するためのブラック企業を見抜くポイント

これから就職・転職をする際には、どうやってブラック企業を見抜けばいいのでしょうか。3章ではブラック企業を見抜くポイントを解説します。

3-1:求人票をチェックする

★ポイント1:常に求人を掛けている
インターネットで定期的に検索してみる。

★ポイント2:メリットばかりが大々的に提示されている
給与が高い福利厚生や社内環境が充実しているなど、好条件ばかり並べている会社も注意が必要です。「残業はまったくない」という会社より、「多少の残業あり」と正直に打ち明けているような、人材が欲しいからこそ嘘を書かずに真実だけを書いている会社の方が、信用度が高いといえます。

★ポイント3:経歴や職歴を問わない
未経験者大歓迎!」「やる気がある方」「将来独立したい方など、精神論を全面に出し、実力を問わない会社は「誰でも良い」と言っているのと同じです。

従業員を消耗品のごとく働かせようとするブラック企業手口と言えます。

★ポイント4;時間外労働に関する明確な規定がない
きちんとした規定がある会社は、時間外労働に対価を支払う意識のある会社です。逆に言うと、規定がないと損をするのは会社側ですから、そういったことも知らずに募集をかけている時点でブラックと言えるでしょう。

特に、新入社員に対し「みなし労働制」「裁量労働制」をうたう場合は、無償で働くだけ働かせようという会社側の目論見が感じられます。

★ポイント5:仕事内容が不明確
「飛び込み営業」「企画営業」「ソリューション営業」と称したり、クレーム対応「カスタマーサポート」「ヘルプデスク」等と書き換えて提示する会社があります。曖昧な表現で業務内容を記載している場合も、ブラック企業を疑った方がいいかもしれません。

3-2:面接でチェックする

★ポイント1:質問内容がズレている
本来面接では、自分の強みや転職動機、将来設計といった内容を質問されるものですが、自社の自慢一緒に働こうといった勧誘行為がメインとなる場合は警戒心を持った方が良さそうです。

★ポイント2:その場で内定、その場でサインはNG
人事担当者に内定者を決める権限があったとしても、社長なり専務なりの最終的な決済を取らなければ内定が出ることはありません。その場で内定を出すのは、判断する時間を与えずあなたを拘束するため。従業員を使い捨ての駒としか考えていないブラック企業がよく取る手口です。

また、面接時に内定承諾書にサインをさせるなどもってのほか。サインを迫ってきても全力で拒否しましょう。

弁護士
「サインを書かなければ部屋から出さない」等脅された場合は、監禁罪という刑法犯罪で訴えることもできます。

★ポイント3:「いつから来られる?」と聞かれる
募集要項には採用日が記載されているはずです。それを無視してすぐにでも入社して欲しいと望むのは、人手不足=辞める人が多い可能性があります。即日入社を望まれる場合も注意が必要でしょう。

★ポイント4:試験官の様子や社内の雰囲気が異様
会社の顔として試験官も面接に臨んでいるはずですから、試験官の顔色が妙に悪かったり、疲労感がにじみ出ていたりする場合は、何らかの原因があると考えてもいいかもしれません。

また、社内の様子も覗けるのであれば、他の社員の働く姿や壁などに貼られている成績表ノルマ達成表社訓等にも目を向けておくと、その会社の実態が見えてくるでしょう。

3-3:見聞きして情報を集める

★ポイント1:夜遅くや定休日に電話をかける
サービス残業などをチェックしたい場合は、夜遅く、あるいは定休日に電話をかけてみるのも1つの手です。それでも不安な場合は、直接足を運び、会社に明かりがついているかを確認してみてもいいでしょう。

★ポイント2:インターネット等の口コミを見る
インターネットの情報が全てではありませんし、必ずしも真実とは言えませんが、やはり評判の良くない会社には、何かがあると思って間違いないでしょう。

他にも、厚生労働省では、長時間労働賃金不払いなど労働関係法令に違反した疑いで送検された企業などの一覧を作成し、公式サイトで公表しています。

参照)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/151106.html

弁護士
情報の真偽と必要性を取捨選択することも大事ですね!


まとめ

この記事では、
◎ブラック企業の基準がわかるパターン別の特徴

●労働時間から見る基準
 残業時間が月に80時間を超える
 ・最低で53日間の休日がない
 ・休憩時間がない
 ・始業前、退社後など時間外の強制拘束がある
 ・労働時間と認められない労働がある

●賃金から見る基準
 給料残業代が支払われない
 ・契約書や就労規則にはない給料の減額がある
 ・不明確な給料明細からの天引き
 ・業績や売上は上昇しているのに昇給がない・賞与が年齢と共に減少する

●人事関係に見る基準

 ・名ばかり管理職にする
 ・評価が不公平
 ・大量採用・大量離職
 ・不当解雇
 ・退職させてくれない

●その他の基準
 「洗脳」「自己都合退職」に追い込む
 ・セクシャル・ハラスメントの被害
 ・危険な状況で作業させる
 ・労働災害をごまかす

◎ブラック企業に勤めている場合の対応策

証拠集めをする
転職活動を始める
・専門家に相談する

◎これから就職・転職するためのブラック企業を見抜くポイント

求人票をチェックする
・見聞きして情報を集める

を解説しました。

長時間労働残業代未払いセクハラや不当解雇など、ブラック企業は従業員を社畜として飼い慣らし、会社にとって都合良く働かせ続けようとします。

たとえすぐに退職できなくても、あるいは退職後に権利を主張したくなったときも、きちんと証拠集めをしておけば、いざというときあなたの強い味方になってくれますよ。

また、これから就職・転職を考える際も、明確なブラック企業の判断基準を備えておけば安心でしょう。