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不当解雇で訴えたい!慰謝料請求の手順と戦い方を弁護士が徹底解説

QUEST法律事務所

代表弁護士住川 佳祐

解雇されて慰謝料をもらっている

ブラック企業の中には、「不当解雇」をするところがあります。不当解雇とは、きちんとした理由もなく解雇をすることです。

不当解雇をされてしまったら、あなたはこのようなことを考えるでしょう。

社員
会社になんとかしてやり返してやりたい!
社員
賠償金をはらってほしい
社員
なんとかして会社に戻りたい

不当解雇をされた場合、会社に対してやり返す方法があります。そのひとつが

「慰謝料請求をする」

という方法です。慰謝料という言葉は、一度は耳にしたことがあるかもしれません。これは会社からお金を取ることができるため、とても良い方法のように思えます。しかし、実際に慰謝料請求をするのはなかなか難しいのです。そのため、慰謝料請求をするためには、入念な準備が必要です。

また、慰謝料請求以外の方法を考えておく必要もあります。慰謝料請求以外の方法としては、

・解雇予告手当

・賃金請求

などがあります。

この記事では、

・あなたは理解している?そもそも慰謝料とは

・知りたい!慰謝料の相場

・慰謝料を請求する3つの方法

・しっかり考えよう!慰謝料請求のメリット・デメリット

お金がほしいときは○○をする

という内容を説明していきますので、慰謝料請求やその他の方法をしっかりと比較検討しましょう。

不当解雇をされてしまった場合、ただされるがままになるのはもったいないです。会社に対して、しっかりやり返してやりましょう!


1章 気になる!慰謝料はいくらもらえるの?

 会社を不当解雇された場合、会社にやり返す一つの手として「慰謝料をする」という方法があります。これは、会社に対し、お金を請求することです

 1-1 知っているようで知らない「慰謝料の話」

 「相手の浮気で離婚するから、慰謝料請求したの」

「傷ついたから、慰謝料を払え!」

このように、慰謝料という言葉は耳にすることの多い法律用語です。しかし、「慰謝料」とは、そもそもどんなお金のことを言うのでしょうか。

慰謝料とは、簡単に言うと

「精神的苦痛に対する賠償金」

のことをいいます。ただし、単に「心が傷ついたからお金を払え!」ということはできません。何らかの「権利」が侵害されないと、賠償金は発生しないのです。

不当解雇の場合でも、基本的には、ただ「クビになった」というだけでは権利侵害は認められません。「人としての尊厳を踏みにじった(=人格権の侵害)」と言えるほどでないと、賠償金は認められにくいのが現状です。

【コラム】民法709条「不法行為」

  • 慰謝料という言葉は、法律に書かれている言葉ではありません。法律上は「不法行為による賠償金」の一種にあたり、民法709条に定めが置かれています。

    不法行為と言えるためには、以下の条件が必要になります。

    ①故意・過失

    →わかっていて、またはうっかりして相手を傷つけたこと

    ➁損害の発生

    →加害者が行為をして、損害が生じたこと

    ③権利侵害

    →あなたの「身体の安全」「財産上の権利」など、何らかの権利が侵害されたこと

    ④因果関係

    →加害者の行為と、権利侵害の間に十分な関係があること

1-2 知りたい!慰謝料の相場

では、不当解雇で慰謝料請求が認められる場合、どのくらいもらうことができるのでしょうか。

個々のケースによって、金額が異なるため、一概には言えませんが、一般的には

10万円~20万円

が相場となります。

1-3 しっかり考えよう!慰謝料請求のメリット・デメリット

 慰謝料請求をするのには、メリットも、デメリットもあるのです。

メリット・デメリットを抑えて、慰謝料請求についてしっかり考えてください。

【メリット】

・慰謝料が認められれば、会社からお金をもらうことができる

→お金をもらうことができれば、「会社にやり返すことができた!」と思えます。

・慰謝料が認められる=会社が悪いという社会的評価が得られる

→「あの会社は悪いことをするんだ」という社会的評価を得られます

【デメリット】

・最終的に慰謝料を得るためには、時間がかかる

→会社はなかなか慰謝料を払うことを認めません。

・裁判まで行く可能性が高く、お金がかかる

コストが慰謝料を上回ってしまうことも考えられます。

・慰謝料は認められにくい

→最初にご説明したように、不当解雇で権利侵害は認められにくいので、裁判でも、慰謝料はなかなか認められません。

このように、慰謝料が認められにくいのが実情です。そのため、お金が欲しい場合には、他の方法も検討する必要があります。

他の方法としては

・解雇予告手当

・賃金請求

があります。

解雇予告手当、賃金請求については4章で説明していますので、そちらをご覧ください。

なお,不当解雇をするような会社では、サービス残業が横行している可能性が高いので、別途残業代請求ができる可能性が高いです。会社に対して,金銭を請求する場合、残業代請求の選択肢も視野に入れましょう。残業代請求については、こちらのページを参照してください。

残業代が出ないのは違法!会社から残業代を取り戻す2つの方法とは?

では、「慰謝料請求をしたい!」と言う場合には、どのような流れで請求すれば良いのでしょうか?次の章では、実際に慰謝料請求をしていくことを念頭において、解説していきます。


2 会社に請求がしたい!

 実際に慰謝料請求をする場合、どのように請求していけばいいのでしょうか?

この章では、

・具体的な慰謝料請求の方法

・慰謝料請求に必要なモノ

・実際に慰謝料請求が認められたケース・認められなかったケース

について解説していきます。しっかり読んで、慰謝料請求のイメージを固めてください。

 2-1  会社に慰謝料請求をする2つの方法

 慰謝料請求の方法には、2つの方法があります。

・裁判外で直接請求する

・審判や裁判を利用する

順番に内容を見ていきましょう。

2-1-1 まずは会社に直接請求する

 まず最初は、「直接相手に請求する」という方法が挙げられます。電話をしたり、書面を送ったりして「慰謝料を請求したい」というのでもいいでしょう。

【コラム】証拠を残すには内容証明郵便を使う

内容証明郵便とは「誰が、いつ、どのような内容の書面を出したのか」を郵便局が公的に証明してくれる郵便のことを言います。

自分で慰謝料を請求する場合、配達証明付き内容証明郵便を利用すると、自動的に証拠が残ることになります。そのため、しっかりと証拠を残したい方にはおすすめの方法です。

内容証明郵便とは

2-1-2 最後の手段!労働審判&裁判

 最後の手段は、労働審判や裁判を起こすことです。

不当解雇を訴える流れ

労働審判とは、審判員と裁判官のもとで、労働関係のもめごとを解決することを言います。とても簡単に言うと、「第三者をはさんだ話し合い」です。労働審判は、平均して70日ほどで終わるため、裁判より早く終えることができるのが特徴です。

審判がうまくいかないときには、裁判へと進みます。裁判は、より厳格な判断がされる分、時間がかかってしまいます。この段階までくると、法律のプロの意見を聞いた方が賢明です。弁護士をつけるようにしましょう。

2-2 慰謝料請求に必要なものはコレ 

慰謝料請求をする場合に必要なものは、以下の通りです。

・解雇通知書

解雇の日付や解雇の理由が書かれた書面です。解雇通知書はあなたが「ほしい」と言えば、会社は必ず出さなければなりません。失業保険を受給する際にも必要になってきますので、退職前に必ず入手しておきましょう。

・日記やメールなど

解雇までの経緯を示す書面が必要です。

・ICレコーダーで録音した音声

暴言を吐かれたり、解雇の際に何か言われた場合には、録音しておくと良いでしょう。

2-3 慰謝料請求が認められたケース・認められないケース

実際に不当解雇に対し慰謝料請求が認められたケース、認められなかったケースも見てみましょう。

【慰謝料請求が認められたケース】

・Aさんは上司から「ホテルに行こう」などとセクハラを受け、弁護士に解決を依頼し、示談をした。しかし、上司は「弁護士に脅されている」などと言ったため、Aさんと言い争いになった。会社は、私的な争いを蒸し返したとし、職場の秩序を乱したことを理由に解雇した

→Aさんの解雇は理由のない解雇であり、無効である。Aさんは解雇によって安定した収入を失い、再就職できるか不安になったのだから、慰謝料が認められる。(慰謝料30万円)

【慰謝料請求が認められなかったケース】

・Bさんはベンチャー企業の求人に応募し、採用された。しかし、入社から間もなく、社長が会社に訪れた際に、社長に対して声を出さずにあいさつをしたとして、解雇されてしまった。

→解雇をすることは相当でないから、解雇は無効である。しかし、特に権利侵害はないことから、慰謝料請求は認められない。


3章 それでもお金が欲しいときは

社員
 慰謝料がもらえない…でもお金はほしい!

そんなあなたには、ふたつの方法を教えます。それは、

・解雇予告手当をもらう

・賃金をもらう

です。

3-1 ポイントは30日前の予告!「解雇予告手当をもらおう

解雇予告手当とは、30日前に解雇予告をする代わりに、会社があなたにお金を払うというものです。

「解雇します」と言われてから30日以内に解雇されてしまった場合には、解雇予告手当を請求することができます。

では、解雇予告手当はいくらもらうことができるのでしょうか?具体的な計算式を見てみましょう。

【月給や年俸制の場合】

(直前3か月に支払われた賃金総額)÷(3か月間の歴日数)×(解雇予告の短縮日数分)

(例)月給20万円のAさんが、3月25日に「20日後に解雇します」と言われ、解雇された(短縮10日)

60万円÷90日×短縮10日=66,666円

※歴日数の計算

 12月 31日間

 1月  31日間

 2月  28日間  計90

【日給や時間給、出来高払いの場合】

(直前3か月に支払われた賃金総額)÷(その期間に働いた日数)×60%×(解雇予告の短縮日数分)

(例)日給5,000円のBさんは、解雇前3か月で60日働き、30万円を得た。解雇予告もされずに、いきなり解雇されてしまった。

30万円÷60×0.6×30=9万円

3-2 解雇が無効なら…賃金請求ができる

 裁判では、「不当解雇が認められない=会社の社員である」ということを争うことができます。そして、これが認められた場合、会社は本来支払うべき賃金を払う必要があります。

これをバックペイと呼びます。

バックペイは、

自分の月給×解雇されていた期間

だけもらうことができます。

ただし、失業期間中にアルバイトをしている場合には、もらえるお金が少なくなることもあるので注意が必要です。

弁護士
どうしてもお金が欲しい場合、もしもいきなり解雇されたのであれば、解雇予告手当をもらうことができます。」解雇の無効を争う場合は、賃金をもらうことができます。

まとめ

 この記事では、

・不当解雇の慰謝料の相場は、10万円~20万円

・慰謝料を請求する方法には、直接請求、審判&裁判がある 

・慰謝料請求で会社に一矢報いることもできるが、現実には難しい

慰謝料請求の代わりに、お金をもらうという道がある

・どうしてもお金が欲しい場合には、解雇予告手当をもらう方法もある

・不当解雇が無効であれば賃金をもらうことができる

残業代請求をして,不当解雇をする会社に対し,お金を請求するという別の方法がある。

ということをご説明してきました。

不当解雇をされてしまった人の中には、泣き寝入りしてしまう人もたくさんいます。しかし、解雇が不当であれば、会社からお金をもらい、やり返すこともできるのです。不当解雇を不満に思うのなら、すぐにでもお金をもらうための準備を始めましょう!