【不倫の写真】証拠となる4つの例と離婚・慰謝料請求に向けてやること

著者情報

住川 佳祐
(弁護士法人QUEST法律事務所 代表弁護士)

東京弁護士会所属。東京大学法学部卒。『NHK あさイチ』のTV出演の他、『プレジデント』『ダイヤモンド・セレクト』などメディア掲載多数。弁護士法人QUEST法律事務所のHPはこちら。

不倫の写真が証拠になるポイント

あなたは、

不倫の写真は証拠になるのか知りたい」

「不倫の写真で離婚する方法が知りたい」

「不倫の慰謝料を請求したい」

などとお考えではないですか。

結論から言うと、不倫の写真が確実に不倫の証拠となるかを確認し、さらに他の証拠も集めるなど、将来の慰謝料請求や離婚に向けてしっかり準備をすることが重要です。

なぜなら、不倫の証拠の写真といっても、当事者間の話し合いが揉めた場合に、写真によっては「不貞行為があった」ことを示す証拠としては認められない場合があるからです。

有効な証拠となり得るのは、例えば配偶者と不倫相手と性行為中や性行為直前後の写真などですが、他には次のような写真があげられます。

  • ラブホテルや不倫相手の部屋に出入りする写真
  • 一緒に泊まりがけで旅行に出かけた写真
  • 性的関係を示すメールやLINEを写した写真

それぞれ、肉体関係があることを強く推認できますが、場所や時間・回数などのメモや、クレジットカードの利用明細など、他の証拠と組み合わせることでさらに有力な証拠となり得ます。

この記事では、1章で不倫の写真と不貞行為(肉体関係)の証拠について、2章で不倫の写真で慰謝料請求や離婚に向けてやること、3章で不倫の写真を見つけた場合の注意点について解説します。

さらに、4章で離婚や慰謝料を求める方法について解説していきます。

個々の内容をしっかりと理解して、今後の行動に役立ててください。

【全部読むのが面倒な方へ|当記事の要点】

配偶者の不貞行為の証拠となる写真例

  • 性行為中や性行為直前後の写真
  • ラブホテルや不倫相手の部屋に出入りする写真
  • 一緒に泊まりがけで旅行に出かけた写真
  • 性的関係を示すメールやLINEを写した写真

不倫の写真やその他の証拠が得られた場合、離婚をするか夫婦関係を修復するか決断することが重要です。

そのうえで、配偶者や不倫相手に対しての慰謝料請求や、離婚に向けての準備を進めていきます。

不倫の写真を見つけた際に、怒りに任せて暴力行為や脅迫行為をしないように十分注意する必要があります。

弁護士は、不倫の離婚・慰謝料問題に関するアドバイスだけでなく、必要な手続きや資料の準備、自立後の生活のための支援制度の紹介など、幅広い範囲にわたってサポートすることができます。

不倫の写真が証拠になるポイント


1章:不倫の写真と不貞行為(肉体関係)の証拠

不倫の写真と不貞行為(肉体関係)の証拠の関係について、次の3つの項目から解説していきます。

  • 不貞行為の場合は離婚が認められる
  • 不貞行為の証拠となる写真例
  • 写真を不貞行為の証拠として保管する

1-1:不貞行為の場合は離婚が認められる

不倫とは、一般的な意味としては配偶者以外の相手に対して「恋愛関係や肉体関係を持つこと」であり、浮気と同じような意味で使われています。

不貞行為とは、配偶者以外の相手と「肉体関係を持つこと」で、法律上不法行為にあたり、民法第770条で規定された法定離婚事由として離婚が認められています。

このように不倫と不貞行為の違いは、肉体関係があるかということになるため、例えば配偶者以外の相手に恋愛関係があったとしても、食事やデート、LINE・メールのやり取りだけでは、不貞行為には当たらないことになります。

ただし、恋愛関係が常習化して、セックスレスなど夫婦関係を修復することが不可能な場合は、「婚姻を継続し難い事由」として離婚が認められる可能性もあります。

1-2:不貞行為の証拠となる4つの写真例

配偶者の不貞行為の証拠となる写真例として、次の4つがあげられます。

  • 性行為中や性行為直前後の写真
  • ラブホテルや不倫相手の部屋に出入りする写真
  • 一緒に泊まりがけで旅行に出かけた写真
  • 性的関係を示すメールやLINEを写した写真

それぞれ解説します。

1-2-1:性行為中や性行為直前後の写真

不倫相手との性行為中の写真であれば、肉体関係があったことをはっきり証明する証拠になりますし、性行為直前後の写真であっても、肉体関係があったことを強く推認できる証拠になります。 

合わせて、その日時や相手が特定できれば、基本的には十分な証拠と言えます。 

1-2-2:ラブホテルや不倫相手の部屋に出入りする写真

不倫相手とラブホテルに出入りする写真であれば、一般的に考えられる利用目的から、肉体関係があったことを示す十分な証拠になります。

また、不倫相手の部屋に出入りする写真の場合は、その時間帯や滞在時間、他の人が一緒にいる可能性などによって、肉体関係があったことを強く推認できる証拠と言えます。

合わせて、その回数や頻度を確認することによって、十分な証拠となる可能性が高まります。

1-2-3:一緒に泊まりがけで旅行に出かけた写真

不倫相手と一緒に泊りがけで旅行に出かけた写真で、その旅館やホテルに2人だけで出入りしている場合は、同じ部屋に泊まったことや肉体関係があったことを強く推認することができます。

合わせて、クレジットカードの明細や、配偶者・不倫相手の行動記録・スケジュールなどで確認することができれば、十分な証拠となる可能性が高まります。

1-2-4:性的関係を示すメールやLINEを写した写真

不倫相手とメールやLINEで連絡しあっている場合、その内容から肉体関係があったことが推認できるようなやり取りの写真は十分な証拠になります。

例えば、

「昨日のホテルきれいだったね」

「奥さんにばれないようにしなきゃね」

「気持ちよかったよ」

などといった文面であれば、当然肉体関係があったことを強く推認することができます。

ほかに、配偶者が相手に対して、単に好意を伝えるやり取りの場合は、恋愛関係にあると認められことはあっても、直ちに肉体関係があったことまでは認められないことになります。

この場合は、他の証拠と合わせて不貞行為を証明する必要があります。

1-3:写真を不貞行為の証拠として保管する

ここまで上げた実際の写真や、メールやLINEを写した写真を、それぞれ自分の携帯やスマホのカメラ、デジタルカメラで撮影あるいはそのまま保存し、証拠として保管することが重要です。

配偶者の携帯やスマホに残してあったものであれば、画像やメール・LINEを表示してその画面を撮影します。

もし、不倫の証拠をつかんで怒りに任せて消去したり、配偶者を問い詰めて消去されてしまうと、不倫の証拠を失ってしまうことになるので注意が必要です。


2章:不倫の写真で慰謝料請求や離婚に向けてやること

ここまで解説してきたように、不倫の写真やその他の証拠が得られた場合、離婚をするか夫婦関係を修復するか決断することが重要です。

そのうえで、配偶者や不倫相手に対しての慰謝料請求や、離婚に向けて準備する時にやることとしては次の3つです。

  • 不倫の相手は誰か調べる
  • 写真以外の証拠を集める
  • 弁護士など専門家に相談して準備する

それぞれ解説していきます。

2-1:不倫の相手は誰か調べる

不倫の相手が誰なのか調べる必要がありますが、自分で調べる方法としては、配偶者の勤務先の近くに張り込んだり、配偶者を尾行したりすることで、不倫相手が確認できる場合もあります。

実際不倫の相手は、会社の同僚やよく利用する場所の関係者が多いため、有効な手段ではありますが、不審な行為からストーカーに間違えられたりするリスクもあるため注意が必要です。

不倫相手が誰か調べられない場合は、費用はかかりますが探偵に依頼することで、不倫相手の情報だけでなく不貞行為の証拠も得られる可能性があります。

2-2:写真以外の証拠を集める

不倫の証拠としては、写真以外にもいろいろ集めておくことが重要です。

不倫の証拠としては、次にあげるものが認められる可能性があります。

強力な証拠

  • 写真
  • 録音した音声データや録画した撮影データ
  • メールや手紙
  • SNSやブログ
  • 手帳、日記、メモ
  • 興信所や探偵の調査報告書

■身近で証拠になり得るもの

  • クレジットカードの利用明細、レシート
  • SuicaPASMOなどの利用履歴
  • GPS

 

その他の証拠

  • 住民票の写し
  • 妊娠、堕胎を証明できるもの
  • 子どもの血液型

      これらの証拠を、できるだけ早い段階からより多く集めておくことが重要です。

      2-3:弁護士など専門家に相談して準備する

      不倫の写真や証拠を集めて、慰謝料の請求や離婚に向けて行動する場合は、弁護士など専門家に相談して準備することが重要です。

      なぜなら、不倫の慰謝料を請求するために必要な条件や慰謝料の相場、さらに離婚する場合の慰謝料を決める要素など、さまざまな法的判断が必要となるからです。

      離婚は、これからの将来を左右する大きな問題であり、自分が望む形での解決を目指すためには、かなりの労力を必要とします。

      離婚を決意し、より妥当な額の慰謝料の請求を望まれるのであれば、ぜひ離婚や慰謝料請求に強い弁護士に相談されることをおすすめします。


      3章:不倫の写真を見つけた場合の注意点

      不倫の写真を見つけた場合の注意点として、次の2つがあげられます。

      • 暴力行為や脅迫行為はしない
      • 過度な行為はプライバシーの侵害に当たる

      それぞれ解説していきます。

      3-1:暴力行為や脅迫行為はしない

      不倫の写真を見つけた際に、怒りに任せて配偶者や不倫相手の携帯やスマホを無理やり奪おうとすると、暴行罪などの刑事事件に及ぶ可能性もあるので絶対にやってはいけません。

      さらに、不倫相手の家や職場に直接会いに行ったり、電話で連絡を取って不適切な発言をした場合は、脅迫行為として相手に訴えられる可能性もあるので十分注意する必要があります。

      また、職場内での不倫だった場合に相手に対して退職を強要した場合は、不倫相手に損害賠償を請求されるおそれもあるため絶対にやってはいけません。

      3-2:過度な行為はプライバシーの侵害に当たる

      不倫の証拠をさらに集めるために、LINEなどのアカウントに不正にログインしたり、携帯電話のデータを抜き取ったりすることは、プライバシーの侵害に当たるとして、証拠として認められない可能性や逆に損害賠償を請求されるおそれもあります。

      素人が不貞行為の証拠を集める方法には限界がありますので、プロである興信所や探偵に依頼するという方法もあります。

      興信所や探偵に依頼する場合のポイントも含めて、浮気の証拠になり得るものとその集め方について、次の記事で詳しく解説しています。

      【こんなものも証拠に!?】浮気の証拠になりうるものとその集め方を弁護士が解説


      4章:離婚や慰謝料を求める方法

      離婚や慰謝料を求める方法について、次の3つを解説します。

      • 離婚の話し合いをする(離婚協議)
      • 離婚調停と離婚裁判
      • 配偶者・不倫相手への慰謝料請求

      それぞれ解説していきます。

      4-1:離婚の話し合いをする(離婚協議)

      配偶者の不倫が原因で離婚や慰謝料を求める場合は、まずは夫婦間の話し合い(離婚協議)で離婚や離婚条件を決めていきます。

      その際に、不倫の有無や離婚の慰謝料・各条件で合意が得られない場合や、慰謝料の金額等が決められない場合は、弁護士に依頼することで合意を得られる可能性が高まります。

      なぜなら、法律の専門家で離婚問題の経験が豊富な弁護士であれば、交渉のプロとしてあなたの主張を法的に有効な形で提示するだけでなく、落としどころを踏まえて交渉を進めていくことができるからです。

      協議離婚を弁護士に依頼した場合、あなたの代理人として、相手との交渉だけでなく連絡の窓口となるので、あなたは相手と直接かかわる必要はなくなります。

      また、離婚交渉だけでなく、各種手続きも弁護士に任せることができます。

      4-2:離婚調停と離婚訴訟(離婚裁判)

      離婚協議でお互いの合意が得られない場合は、離婚調停を申し立てることによって話し合いを続けることができます。

      離婚調停では、家庭裁判所の裁判官1名と調停委員2名からなる調停委員会によって、双方の意見の聞き取りや条件面の話し合いが夫婦別々に行われます。

      また、離婚の合意だけでなく、慰謝料や財産分与、年金分割の割合、未成年の子供がいる場合は、子供の親権や養育費、面会交流などについても一緒に合意を目指す話し合いを行います。

      離婚調停では、調停委員に自分の主張をしっかりと説明し、正当性を理解してもらう必要がありますが、弁護士に依頼することによって、自分の主張を伝えられるだけでなく、相手の主張や提示した条件に対して、即座に対応し適切な交渉によって反論することもできます。

      離婚調停での合意がどうしても得られない場合は、離婚訴訟(離婚裁判)に進むことになりますが、弁護士はこれまでの当事者双方の状況を理解しているので、十分に対応することができます。

      そのため、離婚訴訟の今後の見通しや、離婚条件に関するアドバイスなどが得られるので、訴訟に進んでも安心して任せることができるでしょう。

      4-3:配偶者・不倫相手への慰謝料請求

      不倫慰謝料の相場としては、次のようになります。

      不倫慰謝料の相場

      不倫の慰謝料を請求するためには、次の5つの条件を満たしている必要があります。

      • 不貞行為(肉体関係)の事実はあった
      • 不倫相手が既婚者であることを知っていた
      • 夫婦関係は破綻していなかった
      • 不倫相手が自らの意思で肉体関係を持った
      • 3年の時効が経過していないこと

      さらに、離婚の慰謝料を決める主な要素としては、過去の判例のほかに次の4つがあげられます。

      • 婚姻期間、同居期間
      • 婚姻生活の状況
      • 子どもの有無
      • 不法行為の内容や期間、頻度

      それぞれの内容が加味されて、双方の合意あるいは、審判・判決によって離婚の慰謝料が決められます。

      弁護士は、不倫の離婚・慰謝料問題に関するアドバイスだけでなく、必要な手続きや資料の準備、自立後の生活のための支援制度の紹介など、幅広い範囲にわたってサポートすることができます。

      もし、一人で準備することが難しい場合や、自分で相手と交渉することが難しい場合は、離婚問題の経験が豊富な弁護士に依頼することをおすすめします。


      まとめ

      ここまで、不倫の写真と不貞行為(肉体関係)の証拠や、不倫の写真で慰謝料請求や離婚に向けてやることなどについて解説してきました。

      最後に、今回の内容をまとめます。

      配偶者の不貞行為の証拠となる写真例

      • 性行為中や性行為直前後の写真
      • ラブホテルや不倫相手の部屋に出入りする写真
      • 一緒に泊まりがけで旅行に出かけた写真
      • 性的関係を示すメールやLINEを写した写真

      不倫の写真やその他の証拠が得られた場合、離婚をするか夫婦関係を修復するか決断することが重要です。

      そのうえで、配偶者や不倫相手に対しての慰謝料請求や、離婚に向けての準備を進めていきます。

      不倫の写真を見つけた際に、怒りに任せて暴力行為や脅迫行為をしないように十分注意する必要があります。

      弁護士は、不倫の離婚・慰謝料問題に関するアドバイスだけでなく、必要な手続きや資料の準備、自立後の生活のための支援制度の紹介など、幅広い範囲にわたってサポートすることができます。

      この記事の内容を参考にして、これからの行動に役立ててください。