痴漢に間違われたら?適切な対処法やNG行動と冤罪被害を未然に防ぐ方法

監修者

弁護士法人新橋第一法律事務所
代表弁護士 住川 佳祐

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チェック
この記事を読んで理解できること
  • 痴漢に間違われたら?適切な対処法4つ
  • 痴漢に間違われた場合にやってはいけないこと
  • 痴漢冤罪被害を未然に防ぐためのポイント
  • 痴漢に間違われたら、すぐに弁護士に依頼するメリット

あなたは、

  • 痴漢に間違われたら?どう対処すればいい?
  • 痴漢に間違われたら?やってはいけないことが知りたい
  • 痴漢に間違われたら?冤罪で捕まりたくない

などとお考えではないですか?

結論から言うと、満員電車や人混みの中で痴漢に間違われたら、絶対にその場から動かず、すぐに弁護士に連絡することが重要です。

なぜなら、焦ってその場から逃げようとすると、駅員や周囲の人に取り押さえられたり、通報を受け駆けつけた警察に身柄を拘束される可能性があるからです。

もし、痴漢に間違われたまま逮捕されてしまうと、最長23日間身柄を拘束され、最悪の場合には起訴されて有罪になる可能性もあります。

そのため、痴漢に間違われた場合は、事件発生直後の対応が非常に重要になります。

そこで、この記事では、

1章で痴漢に間違われた場合の適切な4つの対処法、

2章では痴漢に間違われた場合にやってはいけないこと

を解説します。

さらに、

3章では痴漢冤罪被害を未然に防ぐ方法、

4章ではすぐに弁護士に依頼するメリット

について解説します。

この記事を読んでしっかり理解し、もし痴漢に間違われた場合、適切な対応ができるように日々心掛けてください。

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1章:痴漢に間違われたら?適切な対処法4つ

もし痴漢に間違われたら、すぐに適切な対処法を行う必要があります。

ここでは、次の4つ紹介します。

  • 冷静に一貫して痴漢容疑を否認する
  • その場の会話を録音する
  • その場で弁護士に連絡する
  • その場で職場や家族に連絡する

それぞれ解説していきます。

1-1:冷静に一貫して痴漢容疑を否認する

痴漢に間違われたら、被害者や駅員・周囲の人に対して、冷静に一貫して痴漢容疑を否認することが重要です。

被害者はあなたを痴漢だと決めつけているため、興奮して周囲の人に助けを求めるかもしれませんが、「私は何もしていません」と冷静に自身の潔白を主張してください。

もしその場で声を荒げて被害者と言い争いになると、駅員や周囲の人も敵になってしまい、ますます痴漢容疑をかけられる可能性があります。

落ち着いて痴漢容疑を否認し続けることで、少しずつ被害者や周囲の人の心証にも変化が生じ、痴漢容疑が晴れていく可能性もあります。

1-2:その場の会話を録音する

痴漢に間違われたら、堂々と「今から会話を録音します」と被害者や周囲の人に告げて、その場のやり取りをスマートフォンなどで録音することが重要です。

なぜなら、その場の会話を全て録音することで、あなたが一貫して痴漢容疑を否認していることや、その後被害者の供述や目撃者の証言に、事実と異なる点やあいまいな点があることなど確認できるからです。

また、駅員の対応に問題がある場合や、警察の初動捜査に違法性がある場合は、大事な証拠となる可能性があります。

そのため、痴漢に間違われたら、すぐに会話を録音し保存することが重要です。

1-3:その場ですぐに弁護士に連絡する

痴漢に間違われたら、その場ですぐに弁護士に連絡することが重要です。

なぜなら、痴漢の容疑をかけられた場合は、痴漢容疑を晴らすことはもちろんですが、できるだけ身柄を拘束されず解放されることが大事だからです。

また身柄を拘束された場合でも、逮捕を免れるように、すぐに警察への対応や弁護活動を行う必要があるからです。

さらに、痴漢に間違われた場合、被害者や周囲のほとんどの人が、あなたを痴漢の容疑者として見ているため、弁護士のアドバイスや励ましはあなたの大きな支えになります。

1-4:職場や家族に連絡する

痴漢に間違われたら、職場に電話で体調不良などを理由に欠勤連絡をしましょう。

次に、家族には、痴漢に間違われていることと、弁護を依頼した弁護士・法律事務所の名前を知らせましょう。

なぜなら、警察に身柄を拘束、あるいは逮捕された場合は、外部に連絡することが難しくなるからです。

2章:痴漢に間違われた場合にやってはいけないこと

痴漢に間違われた場合にやってはいけないことは、次の5つです。

  • 絶対にその場から逃げない 
  • 「すみません」はNG、決して謝罪しない
  • 駅員室には行かない
  • 警察に個人情報を隠さない
  • 強要されても自白したり、供述調書に署名押印しない

それぞれ解説していきます。

2-1:絶対にその場から逃げない 

電車や人混みの中で痴漢に間違われても、絶対にその場から逃げてはいけません。

なぜなら、痴漢に間違えられた場合、被害者や周囲の人たちは、すでにあなたを痴漢行為の加害者として見ているため、その場から逃げてしまうと痴漢の疑いがさらに強まるからです。

逃げようとした行為こそが、加害者である証拠だと受け取られますし、逃げ切れたとしても、その後の捜査で後日、逮捕される不安や可能性が残ります。

痴漢冤罪で逮捕されないためには、痴漢行為を否認するだけでなく、警察に身元を証明するものを提示して、「逃亡の恐れがない」ことを理解してもらう必要があります。

2-2:「すみません」はNG、決して謝罪しない

痴漢に間違われたら、被害者に対して思わず「すみません」と言ってしまうことはNGです。

決して謝罪してはいけません。

なぜなら、日本人の習慣で思わず口にした言葉であっても、あなたを加害者だと疑っている被害者にとっては、あなたが痴漢行為を認めたと受け取られてしまうからです。

出来れば、被害者や周囲の人に対して、大きな声ではっきりと痴漢行為をしていないことを主張して、目撃者はいないか周りの人に助けを求めることが有効です。

2-3:駅員室には行かない

駅や電車内で痴漢に間違われたら、駅のホームなどその場にとどまり、駅員に促されても駅員室には絶対に行かないことが重要です。

なぜなら、駅員室に連れていかれた場合、私人による現行犯逮捕によって身柄が拘束されたとして、そのまま警察に引き渡される可能性が高いからです。

痴漢に間違われ、周りの人たちに見られて恥ずかしいとしても、警察が来るまでその場を離れずに、周りに目撃者はいないか助けを求めること重要です。

2-4:警察に個人情報を隠さない

痴漢に間違われたら、警察に個人情報を隠してはいけません。

なぜなら、警察に個人情報を尋ねられた場合、身分証明書を提示し個人情報を明かすことで、逃亡の恐れがないと判断され身柄の拘束を免れる可能性があるからです。

2-5:強要されても自白したり、供述調書に署名押印しない

痴漢に間違われて、警察等の捜査機関の取り調べで繰り返し自白を強要されても、やってもいない痴漢行為を認めてはいけません。

なぜなら、捜査機関に「否認したままだと罪が重くなるぞ」などと圧力をかけられて、一度でも自白してしまうと、有罪を立証する有力な証拠となるからです。

また、取り調べの際に、警察官の巧みな言い回しによって、あたかも痴漢行為を認めているような、供述調書を作成される可能性もあります。

そのため痴漢冤罪の場合は、弁護士のアドバイスを受けるまでは、痴漢行為については黙秘を続け、供述調書の署名押印は避ける必要があります。

3章:痴漢冤罪被害を未然に防ぐためのポイント

ここまで解説したように、一度痴漢に間違われたら、痴漢容疑を晴らすことは大変難しく、解決までに長い時間と労力を必要とするケースも多いです。

そのため、痴漢冤罪被害に合わないように、日頃から気を付けて行動することが重要です。

痴漢冤罪被害を未然に防ぐために気を付けるポイントとして、次の5つがあげられます。

  • 電車内ではつり革などをつかみ両手が見えるようにしておく
  • 電車内や人混みでは極力女性のそばに近づかない
  • 通勤時間をずらして満員電車を避ける
  • 可能なら電車・バス通勤を避ける
  • 弁護士・法律事務所の連絡先をスマホに登録する

特に、いざという時にすぐに連絡できるように、痴漢冤罪などに強い弁護士・法律事務所の情報を、事前にネット等で調べておくことが重要です。

4章:痴漢に間違われたら、すぐに弁護士に依頼するメリット

1章で解説したように、痴漢に間違われたら、その場ですぐに弁護士に連絡することが重要です。

すぐに弁護士に依頼するメリットとして、次の2つがあげられます。

  • 逮捕、長期間の身体拘束を防ぐ
  • 冤罪での起訴を防ぐ

それぞれ解説していきます。

4-1:逮捕、長期間の身体拘束を防ぐ

痴漢の容疑をかけられた場合は、痴漢容疑を晴らすことはもちろんですが、できるだけ身柄の拘束を防ぐことが重要です。

また身柄を拘束された場合でも、逮捕を免れるように、すぐに警察への対応や弁護活動を行う必要があります。

痴漢に間違われて身柄を拘束され、痴漢行為を否認している場合は、さらに勾留される可能性が高まります。

弁護士に依頼することで、警察で送致前の釈放を求めたり、検察官、裁判官に対して勾留しないように働きかけることで、早期釈放を得られる可能性が高まります。

釈放され在宅事件となった場合は、捜査は続いていますが、被疑者は普段通りの生活ができ、会社や学校にも行くことができます。

それだけでも、痴漢冤罪で逮捕された場合の社会生活におけるリスクを、少なからず抑えることができます。  

4-2:冤罪での起訴を防ぐ

もし冤罪であっても、痴漢事件の被疑者として逮捕されてしまうと、次の図に示すように、最長23日間身柄を拘束され、最悪の場合は起訴されて有罪になる可能性があります。

逮捕から判決までの流れ

痴漢で逮捕された場合は、検察官が起訴の必要性を判断する勾留期間中(逮捕後13日以内)に、前科のつかない不起訴処分を求める弁護活動を行うことがとても重要です。

なぜなら、刑事事件においては、起訴された場合、保釈が認められなければ、長期に渡り身体拘束が続くことになるからです。

その後釈放されたとしても元の生活に戻ることが難しくなるため、検察官による不起訴処分を得ることがとても重要です。

不起訴処分を得るためには、弁護士を通して検察官に、証拠が不十分で被疑者に対する嫌疑が認められないことや、示談書や意見書を提出して、不起訴とすべき実情を主張する必要があります。

不起訴処分を得られた場合は、刑事裁判は行われず、そのまま身柄を解放され、再度逮捕される可能性は非常に低くなります。

まとめ:痴漢に間違われたらどうすべきか

最後に今回の内容をまとめます。

もし痴漢に間違われたら、すぐに適切な対処法を行う必要があります。

  • 冷静に一貫して痴漢容疑を否認する
  • その場の会話を録音する
  • その場で弁護士に連絡する
  • 職場や家族に連絡する

【痴漢に間違われた場合にやってはいけないこと】

  • 絶対にその場から逃げない 
  • 「すみません」はNG、決して謝罪しない
  • 駅員室には行かない
  • 警察に個人情報を隠さない
  • 強要されても自白したり、供述調書に署名押印しない

【痴漢冤罪被害を未然に防ぐために気を付けるポイント】

  • 電車内ではつり革などをつかみ両手が見えるようにしておく
  • 電車内や人混みでは極力女性のそばに近づかない
  • 通勤時間をずらして満員電車を避ける
  • 可能なら電車・バス通勤を避ける
  • 弁護士・法律事務所の連絡先をスマホに登録する

【痴漢に間違われたら、すぐに弁護士に依頼するメリット】

  • 逮捕、長期間の身体拘束を防ぐ
  • 冤罪での起訴を防ぐ

もし痴漢に間違われた場合、すぐに適切な対応ができるように、しっかり覚えておいてください。

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