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不倫裁判の注意点!知っておくべき裁判の全知識を現役弁護士が解説

QUEST法律事務所

代表弁護士住川 佳祐

不倫で裁判になった人

あなたは、

「不倫相手に裁判を起こしてこらしめたい」

「不倫で裁判を起こすことには、どんなメリット・デメリットがあるんだろう?」

「不倫で裁判を起こす方法が知りたい」

「不倫で裁判になるのはどんな場合なんだろう?」

などの疑問、悩みをお持ちではありませんか?

私はこれまで弁護士として、たくさんの不倫トラブルを見てきましたが、しばしば、互いの主張が対立し、交渉が膠着する状況が見受けられます。

そのため、より確実にトラブルを解決するためには「裁判」という手段が採られることも多いのです。

しかし「裁判」と言うと「そんなおおごとにしたくない」と感じることもあるのではないかと思います。

弁護士の私から見ても、裁判で解決することにはメリット・デメリットがあるため、すべての場合で「裁判で解決すべき」とは言えません。

そこでこの記事では、まずは不倫で裁判になるのはどのような場合か紹介した上で、裁判で不倫トラブルを解決するメリット・デメリットを解説します。

さらに、実際に裁判で解決する場合の具体的な流れやかかる費用についても、詳しく解説します。

そして、裁判で解決を図る場合の注意点や「証拠」「時効」「弁護士選び」のポイントについても紹介します。

裁判を起こしたい場合も、起こされたという場合も、まずは心を落ち着けて、この記事を最後まで読んでから行動をはじめてみてください。

不倫で裁判になる場合のポイント


目次

1章:不倫で裁判が起こる3つのケース

それでは、まずは不倫で裁判になるのはどのような場合か、解説していきますが、その前にまずは不倫の定義を確認しておきましょう。

不倫とはよく使われる言葉ですが、法律上、違法行為(不法行為)になるのは「不貞行為」です。不貞行為とは、婚姻、婚約、内縁関係にある人が、パートナー以外の異性と肉体関係(性交渉やオーラルセックスなど)になることです。

法律上の不貞行為に該当する場合は、不倫(不貞行為)の加害者である配偶者への離婚請求や、配偶者とその不倫相手に対しての慰謝料請求が可能です。

不倫(不貞行為)の定義を押さえた上で、不倫で裁判になるケースを見ていきましょう。

不倫で裁判になるのは、以下のようなケースです。

【不倫で裁判になるケース】

  • 請求相手が不倫の事実を否認し続ける
  • 交渉で慰謝料の金額に折り合いが付かなかった

順番に解説します。

11:慰謝料を請求された側が不倫を認めない

不倫で裁判になるケース

不倫(不貞行為)で慰謝料を請求した場合、慰謝料を請求された側(配偶者やその不倫相手)が、不倫(不貞行為)を一切認めない、ということがあります。

不倫(不貞行為)の慰謝料請求は、まずは裁判外の交渉によって示談が目指されることが多いです。

しかし裁判外の交渉では、互いの合意がなければ解決することができません。

そのため、請求された側が不倫(不貞行為)の事実を一切認めない場合は、それ以上交渉を進めることができないため、裁判に持ち込んで解決を図ることになります。

12:裁判外の交渉で慰謝料の金額が合意できなかった

不倫で裁判になるケース

不倫(不貞行為)で慰謝料を請求する場合、裁判外の交渉では、被害者、加害者の両者が互いに合意しなければ、慰謝料の金額が確定しません。

そのため、慰謝料を請求された側が「こんな金額支払えない」と言ったり、請求する側が「こんな額じゃ少なすぎる」と言い、交渉ではまとまらないという場合、裁判に持ち込まれることがあります。

裁判では、互いの主張や類似の過去の判例から、裁判官が妥当な慰謝料額を判断するため、確実に慰謝料を確定し、支払わせることができるからです。

男性
裁判は、トラブルが解決できない場合に使われる手段なのですね。裁判で解決するメリットやデメリットはあるのでしょうか?
 
弁護士
それでは、これから裁判のメリット・デメリットを解説します。
 


2章:不倫トラブルを裁判で解決するメリット・デメリット

不倫(不貞行為)のトラブルを裁判で解決することには、メリット、デメリットがあります。

これから詳しく解説します。

21:裁判で解決するメリット

不倫(不貞行為)のトラブルを裁判で解決するメリットは、以下の通りです。

【不倫トラブルを裁判で解決するメリット】

  • 白黒ハッキリさせることができる
  • 適正な慰謝料額を決められる
  • 公権力を利用して慰謝料を強制的に支払わせることができる
  • 弁護士費用や遅延損害金をプラスして請求できる

順番に解説します。

211:白黒ハッキリさせることができる

不倫(不貞行為)のトラブルでは、不倫(不貞行為)をした証拠があるのに、当事者が「不倫は絶対にしていない」と主張することがあります。

また、不倫したこと自体は認めていても、不倫相手が、

「相手が既婚者だと知らなかったから、自分に責任はないはず」

「すでに夫婦関係が破綻していたと聞いていた」

などと主張することがあります。

そこで、裁判をすることではっきりさせ、不合理な主張をはねのけることができます。

212:適正な慰謝料額を決められる

不倫(不貞行為)で慰謝料を請求する場合や、慰謝料を請求された場合、非常に多くのケースで、慰謝料の金額が妥当かどうか争われます。

請求する側は、

「もっと高額支払わせないと、気が済まない」

と主張されることが多いですし、

請求される側は、

「そんな高額支払えない」

「もっと少ない金額で良いはず」

と主張されることが多いです。

そして互いに感情的になり、裁判外の交渉の場では金額に折り合いが付かないこともあります。

しかし、裁判を使えば、裁判官によって裁判官の心証に基づいた和解勧奨や判決が出されるため、明確に慰謝料の金額を決めることができます。

それに、裁判では過去の類似の判例を元に慰謝料の金額を決めるため、不当に低い額や法外な高額になることはなく、適正な金額になります。

そのため、慰謝料請求する側、された側の両方にとってメリットがあるのです。

21−3:公権力を利用して慰謝料を強制的に支払わせることができる

不倫(不貞行為)で慰謝料を請求した場合、示談で慰謝料の金額や支払い方法を確定できても、後になって、

「慰謝料を支払ってもらえない」

と再びトラブルになることがあります。

しかし、裁判で判決、もしくは裁判の中で和解になった場合「強制執行」という手続きを取って、公権力を利用して慰謝料を強制的に支払わせることができるのです。

強制執行とは、相手の給料を差し押さえたり預金口座にある財産を差し押さえることで、慰謝料を支払わせる手続きのことです。

つまり、裁判を通じて解決しておけば、相手が慰謝料を支払ってくれない場合も、強制的に支払わせることができるのです。

21−4:弁護士費用や遅延損害金をプラスして請求できる

裁判の判決で慰謝料請求が認められると、

  • 弁護士費用(慰謝料の10%)が上乗せしてもらえる
  • 遅延損害金(年利5%)が上乗せしてもらえる

というメリットがあります。

つまり、慰謝料の金額は100万円なら、弁護士費用が10万円、遅延損害金が1年後に5万円認められることがあるのです。

そのため、金銭面でも裁判での慰謝料請求にメリットがあるのです。

男性
裁判にはいろんなメリットがあるんですね。
 
弁護士
そうなんです。ただし、デメリットもあることに注意してください。
 

22:裁判で解決するデメリット

不倫(不貞行為)のトラブルを裁判で解決することには、以下のようなデメリットもあります。

【裁判で解決するデメリット】

  • 手間や時間がかかる
  • 費用がかかる
  • 交渉カードが減る

順番に解説します。

221:手間や時間、心理的負担が大きい

不倫(不貞行為)で裁判を起こすと、

  • 訴状(裁判を起こしますという書面)の作成、提出
  • 裁判所への出廷

などの手間がかかります。

裁判は平日の昼間に行われるため、自分で裁判を起こした場合は、仕事を休んで裁判所に行かなければならないこともあります。

※弁護士に依頼した場合は、あなた自身が裁判所に行くことはほとんどのケースで必要なく、多くても1回です。

さらに、裁判は1回で終わらない場合、裁判と裁判の間が1ヶ月以上空くことも多いです。そのため、判決が出るまでに1年以上かかることもあり、解決まで長い時間がかかってしまいます。

また、裁判では、夫婦生活や不倫(不貞行為)の具体的な事実を、弁護士や裁判官の前で話さなければならないこともあります。

あなたが「もう思い出したくない」と思っていても、証言のために第三者の前で詳しく話さなければならないこともあるのです。

そのため、不倫した側も、された側も、心理的な負担が大きいというデメリットもあります。

222:費用がかかる

裁判を起こす上では、以下の通り、裁判所に「印紙代」という訴訟費用を支払う必要があります。

請求金額

印紙代

50万円

5000円

100万円

1万円

300万円

2万円

500万円

3万円

さらに、弁護士に依頼した場合は、弁護士に対して、

日当や交通費(裁判1回ごとに支払う)

を支払います。

ただし,法律事務所が裁判所から遠方の場合,電話会議を利用できる可能性があり,その場合は日当や交通費が発生しない事務所もあります。

弁護士によって費用の考え方は異なりますが,訴訟を提起した場合,着手金が追加で発生する場合があります。

※弁護士費用について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

【保存版】不倫トラブルを弁護士に依頼して最大限有利に解決する全手法 

弁護士
このように、裁判は依頼者への負担が大きいため、実力がある弁護士なら、裁判の前の示談交渉の段階で解決することが多いです。
 

223:交渉カードが減る

慰謝料請求をする側にとって,裁判を実際にしてしまうということは交渉カードを減らすことになりかねないともいえます。

というのも,不倫相手は,「裁判だけはしたくない」と考えていることがおおいため,裁判を避けたい一心で相場より高額の慰謝料に応じてくれる可能性があります。

逆に裁判をしてしまうと,開き直ってしまい慰謝料の支払を拒絶しだす可能性もありますし,裁判では相場額にとどまってしまいます。

なので,裁判をした方がいい場合としない方がいい場合の見極めが大事といえます。

男性
デメリットもあるんですね、、
 
弁護士
そうなんです。そのため、不倫トラブルを裁判で解決したい場合は、これらのメリット、デメリットを知った上で慎重に判断することをおすすめします。
 
男性
分かりました!それでは、実際に裁判になると、どんな流れで行われるものなのでしょうか?
 
弁護士
それでは、これから不倫の裁判の流れについて解説します。
 


3章:不倫(不貞行為)の裁判の流れ

不倫(不貞行為)のトラブルを裁判で解決する場合、

  • 不倫されて、慰謝料請求や離婚請求をする場合
  • 不倫して、慰謝料請求や離婚請求をされた場合

で、それぞれこれから紹介する流れで解決まで進められます。

これから裁判を起こそうと思っている、すでに裁判になって慰謝料請求されているという人は、今後の流れを確認してみてください。

31:不倫された側の裁判の流れ

不倫(不貞行為)されたため、離婚や慰謝料を請求したいという場合、以下のような流れで裁判を起こし、解決まで進められることになります。

不倫で裁判を起こす流れ

 

  • ステップ①弁護士への相談、契約
  • ステップ②訴状郵送
  • ステップ③裁判の進行
  • ステップ④和解、判決

順番に解説します。

ステップ①弁護士への相談、契約

まずは、裁判を使って不倫(不貞行為)トラブルを解決したいということを、弁護士に相談、依頼しましょう。

これまでも解説したように、裁判は自分だけで行うことも可能ではありますが、手間や知識などの面で難しいことが多いです。

そのため、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

相談前に、

  • 抱えているトラブルについて(具体的な内容、いつからのトラブルか、誰とのトラブルか、など)
  • どうしたいのか(離婚したい、慰謝料請求したいなど)
  • どんな証拠を持っているのか
  • 相手の言い分

などについて簡単にメモをしておきましょう。

これらを整理しておくことで、よりスムーズに相談することができます。

ステップ②訴状郵送

次に、裁判を提起するために「訴状」を裁判所に提出する必要があります。

弁護士に依頼した場合は、弁護士が訴状を作成、提出しますが、もし自分だけで裁判を起こそうとしている場合は、自分で作成、提出しなければなりません。

訴状とは、

  • 請求相手(配偶者や不倫相手)について(名前、住所など)
  • 不倫の内容
  • 婚姻生活がどのように破壊されたのか
  • 相手に何を求めるのか(慰謝料の支払いなど)

を記載した書面です。

提出先の裁判所は、

  • 慰謝料請求(請求額140万円未満)・・・簡易裁判所
  • 慰謝料請求(請求額140万円以上)・・・地方裁判所

になります。

また、訴状と合わせて、不倫(不貞行為)の証拠も合わせて提出します。

自分で裁判を起こしたいという場合、管轄の裁判所や訴状の作成方法などについて、詳しくは以下のページをご覧ください。

「裁判所:裁判手続きを利用する方へ」

弁護士
ただし、訴状を作成、送付する前に、弁護士に「本当に裁判にするべきか」「他の手段でも解決できないか」を一度相談してみることをおすすめします。
 

ステップ③裁判の進行

訴状を提出すると、いよいよ裁判が始まりますが、弁護士に依頼した場合は、基本的に弁護士が代理人となって法廷に行きますので、あなたが行く必要はありません。

※ただし「尋問」といって、あなたや配偶者が呼び出されて、裁判所で証言を求められるケースもあります。

自分だけで裁判する場合、裁判のたびに「準備書面」という、主張の追加や反論をする書面を作成、提出します。

そして、それに基づいて裁判官が判断し、判決が出るまでこれが繰り返されます。

裁判では、あなたの主張に対し、請求相手側が反論をしてきますので、裁判は1回では終わらないことが多いです。

裁判は、次の裁判まで1ヶ月前後間隔があきますので、裁判の回数が増えるほど期間も延びていきます。

長い場合は、裁判が1年以上続くこともあります。

ステップ④和解、判決

両者の主張が出尽くし、裁判所が判断できる段階まで来たら、それから判決が言い渡され、裁判が終了します。

また、裁判官の判断によっては、途中で「和解」による解決が進められることもあり、両者が合意すれば和解で決着がつくこともあります。

判決では、

  • 離婚請求や慰謝料請求を認める(もしくは認めない)という結論
  • 慰謝料や財産分与(離婚する場合)の金額や親権などの条件
  • 上記の結論に至った理由

が言い渡され、書面でもあなたや請求相手に届けられます。

判決に納得できない場合は、判決から2週間以内に「控訴」することで、再度裁判を行うこともできます。

どちらも控訴しなければ、判決が確定します。

判決確定後に、請求相手が慰謝料を支払わない場合は、214で解説したように「強制執行」を取ることも可能です。

上記のような流れで裁判が進められるのですが、実際には、2章で解説したように、

  • 離婚請求の場合:協議(交渉)や調停
  • 慰謝料請求の場合:示談交渉

が裁判の前に行われることが多いです。

どうしても裁判でなければならないという理由がない限り、これらの他の手段についても検討するべきですし、弁護士に依頼した場合は、裁判外で決着が付くことも多いです。

弁護士
次に、不倫して裁判を起こされた側の流れについて解説します。
 

32:不倫した側の裁判の流れ

不倫して、離婚請求や慰謝料請求の裁判を起こされてしまったという場合は、以下のような流れで解決まで進められます。

不倫して裁判になった場合の流れ

  • ステップ①訴状の確認
  • ステップ②答弁書の作成
  • ステップ③裁判の進行
  • ステップ④判決、和解

大事なのは、できるだけ早くに弁護士に依頼した方が良いということです。

なぜなら、弁護士なら裁判中でも和解を目指し、できるだけ早く解決することができるからです。

それでは、手続きの流れを順番に解説します。

ステップ①訴状の確認

不倫(不貞行為)で裁判になる場合、まずは請求する側が訴状を作成、提出します。

請求された側は、訴状が自宅に到着しますので、それから裁判に向けて準備を始めることになります。

すでに相手側と交渉をしていて、弁護士に依頼しているという場合も、弁護士の事務所ではなくあなたの自宅に訴状が到着します。

訴状には、

  • 請求相手について(名前、住所など)
  • 不倫の内容
  • 婚姻生活がどのように破壊されたのか
  • 請求相手に何を求めるのか(慰謝料の支払いなど)
  • 1回目の裁判の日程

などが記載されているため、まずはその内容について確認する必要があります。

弁護士に依頼している場合は、弁護士と共に内容を確認しましょう。

記載されている内容によって、今後やるべきことが異なりますので、

  • 相手がどんな主張をしているのか
  • 相手が何を要求しているのか
  • 何を証拠として提出しているのか

などについてしっかり確認しましょう。

ステップ②答弁書、準備書面の作成

訴状が到着したら、次にあなたがやるべきなのは答弁書の作成です。

答弁書とは、あなたの主張について書いた、裁判所に提出する書面のことです。通常、答弁書の作成期限は第1回裁判の1週間前です。

そのため、この期限までに自分の主張や請求してきた相手に対する反論をまとめる必要があります。

弁護士に依頼している場合は、弁護士が答弁書を作成し、裁判所に提出しますので、あなたが作成する必要はありません。

ステップ③裁判の進行

答弁書を提出すると、いよいよ裁判が始まりますが、弁護士に依頼した場合は、基本的に弁護士が代理人となって法廷に行きますので、あなたが行く必要はありません。

※ただし「尋問」といって、あなたや配偶者が呼び出されて、裁判所で証言を求められるケースもあります。

自分だけで裁判する場合、裁判のたびに「準備書面」という、主張の追加や反論をする書面を作成、提出します。

そして、それに基づいて裁判官が判断し、判決が出るまでこれが繰り返されます。

裁判では、請求側である相手の主張に対し、あなたが反論し、それにさらに相手が反論するため、裁判は1回では終わらないことが多いです。

裁判は、次の裁判まで1ヶ月前後間隔があきますので、裁判の回数が増えるほど期間も延びていきます。

長い場合は、裁判が1年以上続くこともあります。

ステップ④判決、和解

両者の主張が出尽くし、裁判所が判断できる段階まで来たら、それから判決が言い渡され、裁判が終了します。

また、裁判官の判断によっては、途中で「和解」による解決が進められることもあり、両者が合意すれば和解で決着がつくこともあります。

判決では、

  • 慰謝料請求を認める(もしくは認めない)という結論
  • 慰謝料の金額
  • 上記の結論に至った理由

が言い渡され、書面でもあなたと相手に届けられます。

判決に納得できない場合は、「控訴」することで、再度裁判を行うこともできます。

どちらも控訴しなければ、判決が確定します。

判決確定後に「やっぱり慰謝料を支払いたくない」「離婚しても、財産分与したくない」などと思っても、支払わないと、214で解説したように「強制執行」を取られることがあります。

そのため、判決確定後は確実に支払わなければなりません。

上記のような流れで裁判が進められるのですが、実際には、2章で解説したように、

慰謝料請求の場合:示談交渉

が裁判の前に行われることが多いです。

ですので、できるだけ早い段階で弁護士を見つけ、依頼することをおすすめします。

弁護士に依頼すれば、裁判外の場で、裁判よりも費用や時間をかけずに解決できることが多いです。

男性
裁判の流れがよく分かりました。
 
弁護士
それは良かったです。ただし、裁判には注意点があります。もしあなたが「不倫で慰謝料や離婚を請求したい」と考えているなら、これから紹介する注意点を知ってから行動することをおすすめします。
 


4章:不倫慰謝料請求での裁判のポイント

不倫(不貞行為)のトラブルを裁判で解決したいと考えている場合、これから紹介する注意点について知っておくことが大事です。

【不倫裁判の注意点】

  • 相場を大きく超えた請求は認められないことが多い
  • 証拠がなければ認められない
  • 慰謝料は不倫相手にも請求できる

順番に解説します。

41:相場を大きく超えた請求は認められないことが多い

不倫(不貞行為)の慰謝料は、過去の判例から相場が決まっています。

不倫(不貞行為)の慰謝料は、配偶者にも不倫相手にも請求でき、別居や離婚をする場合としない場合で、以下のような相場があります。

【不倫(不貞行為)の慰謝料相場】

■不倫はしたが夫婦関係は継続:50万円~100万円

■不倫が原因で別居に至った:100万円~200万円

■不倫が原因で離婚に至った:200万円~500万円

過去の類似の判例から慰謝料の金額が決まるため、これを大きく超える慰謝料の請求は、認められない事が多いのです。

特に裁判では、第三者である裁判官が慰謝料の金額を決めるため、請求側がどれだけ「もっと高額請求したい」と思っていても、相場内の金額に決まることが多いです。

ただし、慰謝料の金額は複数の要因から決まるため、相場以上になるケースもあります。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

まさか自分の家庭で・・不倫の慰謝料相場と増額・減額を左右する7つの要因とは

42:証拠がなければ認められない

不倫(不貞行為)の裁判では、不倫(不貞行為)を客観的に示せる証拠がなければ、訴えが認められないことが多いです。

なぜなら、裁判では、

  • 不倫(不貞行為)の事実はあったのかどうか
  • 不倫(不貞行為)はどのようなものだったのか(回数、期間、夫婦関係への大きさ)

などを証明しなければならないからです。

請求者の証言だけでは、請求相手や裁判官を認めさせることはできません。

そのため、5章で紹介する証拠を集める必要があるのです。

43:慰謝料は不倫相手にも請求できる

不倫(不貞行為)の慰謝料は、不倫をした二人ともに請求することができます。

なぜなら、不倫(不貞行為)の責任は二人にあるからです。これを、法律上は「共同不法行為」と言います。つまり、二人ともが不法行為をしているのだから、二人とも慰謝料を支払う責任があるということです。

不倫慰謝料は二人に請求可能

 

そのため、あなたが「慰謝料を請求したい」という場合は、あなたの配偶者だけでなく、配偶者の不倫相手にも請求手続きをしましょう。

弁護士
注意点について、理解出来たでしょうか?次に、裁判の前に必ず行うべき「証拠集め」について説明します。
 


5章:不倫の裁判で集めるべき証拠

不倫(不貞行為)のトラブルを解決したい場合、裁判を使う場合も、使わない場合も、まず行わなければならないのが証拠集めです。

証拠がなければ、不倫(不貞行為)の事実があっても弁護士に依頼を受けてもらえなかったり、裁判に進んだ場合に裁判官に不倫を認めてもらうことができず、請求が認められない可能性があるからです。

ただし、証拠になるものはいろいろなものがありますので、これから紹介するものを工夫して集めてみてください。

浮気、不倫の証拠になるもの一覧

不貞行為の証拠になるもの、ならないものは以下の通りです。

【証拠になるもの】

  • 写真(ラブホテルに出入りする写真、ラブホテルや旅行先でのツーショットなど)
  • 録音した音声データや録画した撮影データ
  • クレジットカードの利用明細、レシート
  • SuicaPASMOなどの利用履歴
  • メール、LINEや手紙
  • SNSやブログ
  • 手帳、日記、メモ
  • GPS
  • 不倫相手の住民票の写し
  • 妊娠、堕胎を証明できるもの
  • 子どもの血液型
  • 興信所や探偵の調査報告書

【証拠になりにくいもの】

  • 改ざんが疑われてしまうもの
    →加工が可能な音声や画像データ(デジカメの写真、スクリーンショット)など。
  • 異性といつも出かけているという事実
    →証拠がなく、証言だけしかない場合は、慰謝料請求が認められにくいです。
  • 違法に集めたもの(盗聴、盗撮、盗み見)
    →ただし、不倫の証拠は普通の方法では集めることが難しいため、違法な集め方でも認められることが多いです。認められにくいのは、著しく反社会的な集め方(他人の自宅や土地に入っての盗撮、カメラの設置、窃取など)です。

より詳しい証拠の内容やその集め方については、以下の記事をご覧ください。

【浮気・不倫の13の証拠】証拠になるもの・ならないものを弁護士が解説


6章:不倫には時効がある     

不倫(不貞行為)の慰謝料請求には、3年の時効があります。

離婚しない場合は、不倫相手が判明してから3年、離婚する場合は、離婚が成立してから3年が時効になります。

不倫の時効

不倫の時効

離婚した場合の不倫の時効

この時効が過ぎると、裁判を使っても慰謝料が請求できなくなってしまいますので、できるだけ早めに行動を起こすことが大事です。

時効について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

不倫には時効がある!3年の時効と時効を止める方法を徹底解説


7章:裁判を起こしたい、起こされた場合は不倫に強い弁護士への相談が大事

「不倫(不貞行為)で離婚、慰謝料請求がしたい」

「不倫(不貞行為)で裁判を起こされた」

という場合、できるだけ早いうちに不倫(不貞行為)に強い弁護士に相談することをおすすめします。

なぜなら、弁護士に依頼すると、

  • あなたの状況で集められる証拠やできる主張について、専門的なアドバイスをもらえる
  • 感情的にならず冷静に交渉、裁判を進められる
  • 弁護士が代理人になるため、交渉、裁判のストレスを最小限にできる
  • 豊富なノウハウを持っているため、あなたに最大限有利に解決してくれる
  • 示談後のトラブル(慰謝料が支払われない、再度金銭の支払いを要求されるなど)を防げる

というメリットがあるからです。

ポイントは「不倫(不貞行為)」のトラブルに強い弁護士に依頼することです。

なぜなら、弁護士にも「不貞行為」「交通事故」「労働問題」などの専門分野があり、弁護士の中には専門外の分野に関しては、無知である人も少なくないからです。

不倫(不貞行為)が苦手な弁護士に相談すると、あなたが望む要求が通らなかったり、交渉で解決できるのに裁判を利用され、無駄な費用や時間を浪費してしまうこともあるからです。

したがって、不倫(不貞行為)に強い弁護士に依頼することが大事なのです。


まとめ

いかがでしたか?

最後に今回の内容を振り返りましょう。

【不倫で裁判になるケース】

  • 請求相手が不倫の事実を否認し続ける
  • 交渉で慰謝料の金額に折り合いが付かなかった

【不倫トラブルを裁判で解決するメリット】

  • 白黒ハッキリさせることができる
  • 適正な慰謝料額を決められる
  • 公権力を利用して慰謝料を強制的に支払わせることができる
  • 弁護士費用や遅延損害金をプラスして請求できる

【裁判で解決するデメリット】

  • 手間や時間がかかる
  • 費用がかかる
  • 交渉カードが減る 

【不倫裁判の注意点】

  • 相場を大きく超えた請求は認められないことが多い
  • 証拠がなければ認められない
  • 慰謝料は不倫相手にも請求できる

不倫(不貞行為)を裁判で解決する場合は、この記事のポイントをしっかり押さえた上で行動していきましょう。