不倫相手に貢いだお金は取り返せるの?可能性と対処方法を弁護士が解説!

監修者

弁護士法人QUEST法律事務所
代表弁護士 住川 佳祐

不倫相手に貢いだお金は取り返せるの?可能性と対処方法を弁護士が解説!
チェック
この記事を読んで理解できること
  • 不倫相手に貢いだお金を取り返すことは基本的には難しい
  • 不倫相手に貢いだお金でも借用書などがあれば取り返せる
  • 不倫相手に対して慰謝料請求はできる
  • 貢いだお金を少しでも多く取り返したい場合には、弁護士に相談するのがオススメ

あなたは、

  • 夫が不倫相手に貢いだお金を取り返したい
  • 不倫相手に貢いだお金を取り返す方法は?
  • 取り返せないなら慰謝料だけでも請求したい

などとお考えではありませんか?

夫が見ず知らずの不倫相手に、お金や高価なプレゼントをしていたと知ったら、とても悲しい気持ちになりますよね。

結論からお伝えすると、不倫相手に貢いだお金を取り返すことは、基本的には難しいとされています。

理由は以下のとおりです。

  • 貢いだお金は「贈与」と判断されるから
  • 裁判で取り返すことはほとんどできないから

しかし、不倫相手に貢いだお金でも、借用書など「不倫相手に貸したお金」ということを証明できるものがあれば、取り返せます。

また、貢いだお金を取り返せなくても、不倫相手に対して慰謝料請求は可能です。

この記事では、

1章では、不倫相手に貢いだお金を取り返すのが難しい理由を

2章では、不倫相手に貢いだお金でも取り返せるケースを

3章では、不倫相手に対する慰謝料請求の概要や注意点を

4章では、貢いだお金を取り返したい場合には、弁護士に相談する方がよい理由

について詳しく解説します。

あなたの夫が不倫相手に貢いだお金を取り返したい方は、この記事を読んで行動してみましょう。

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1章:不倫相手に貢いだお金を取り返すことは基本的には難しい

夫が貢いだお金を、不倫相手から取り返したいと考えるのは当然のことです。

しかし、実際は、不倫相手に貢いだお金を取り返すのは難しいとされています。

その理由は、以下のとおりです。

  • 貢いだお金は「贈与」と判断される
  • 裁判で取り返すことはほとんどできない

それぞれ解説します。

1-1:貢いだお金は「贈与」と判断される

不倫相手に貢いだお金は「贈与されたもの」と判断されるため、基本的に取り戻すのは困難です。

贈与とは、民法549条で以下のように規定されています。

「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾することによって、その効力を生ずる」

つまり、不倫相手に貢いだお金は、あなたの夫が自分の財産を無償で不倫相手に与えた行為とみなされるため、不倫相手は返還する義務を負わなくて済むのです。

お金のほかにも、

  • 飲食代
  • ホテル代
  • プレゼント代

などがあげられますが、飲食代やホテル代はそれぞれのお店やホテルに支払ったものであり、プレゼント代は贈与とみなされるため、取り返すのは難しいといえるでしょう。

1-2:裁判では取り返すことはほとんどできない

貢いだお金を取り返せるかどうかは別問題として、返還請求自体はおこなえます。

しかし、返還請求をおこなったとしても、法的根拠が認められない場合が多いため、残念ながら裁判で取り返すことはほとんどできません。

また、不倫関係における金品の授受は、不法原因給付に該当するため、お金を貢いだ夫であっても取り返すことは難しいとされています。

不法原因給付とは、「不法な原因のために給付した者は、その給付したものの返還を請求することができないこと」です。

配偶者の権利を侵害する不倫は、不法行為であるため貢いだお金を取り返すのは難しいのです。

 

2章:不倫相手に貢いだお金でも借用書などがあれば取り返せる

不倫相手に貢いだお金は、基本的には取り返せないとお伝えしましたが、借用書金銭消費貸借契約書など、お金の貸し借りをした証拠があれば取り返せる可能性があります。

とはいえ、借用書など貸し借りの事実を示した文書を残しておくケースはまれです。

そういった場合は、不倫相手にお金を貸したことがわかるやりとりや、口座の振り込み履歴なども有効です。

不倫相手にお金を貸した事実と、相手が返済する意志を示したLINEやメールなどが残っている場合には、取り返せる可能性があるため、夫に確認してみるとよいでしょう。

ただし、返還請求権があるのはあくまで夫であるため、あなたが夫の代わりに請求することはできません。

また、不倫関係を継続するための金銭であると認定されてしまうと、先ほど述べた不法原因給付に該当するため、請求が認められない可能性もあります。

3章:不倫相手に対して慰謝料請求はできる

現実的に考えて、不倫相手に貢いだお金を取り返すのは難しいですが、慰謝料を請求することは可能です。

夫が不倫相手に貢いだお金やプレゼントが高額な場合には、慰謝料の増額事由とされる可能性はあります。

実際に、不倫相手に慰謝料を請求する前に、以下の3点を確認しておきましょう。

  • 不倫の慰謝料相場は50万〜300万円
  • 慰謝料請求には証拠が必要
  • 慰謝料請求するときの注意点

それぞれ解説します。

3-1:不倫の慰謝料相場は50万~300万円

不倫の慰謝料相場は50万〜300万円といわれており、金額はさまざまな要因に左右されます。

たとえば、以下の7つの要素です。

  • 婚姻の期間
  • 子どもの有無
  • 不貞期間
  • 不貞行為の回数
  • 妊娠の有無発覚後の不貞継続の有無
  • 離婚の有無

仮に、あなたが夫と婚姻関係を保ったまま慰謝料請求する場合の慰謝料相場は、50万〜100万円です。

一方で、不倫が原因で離婚にいたった場合の慰謝料相場は、150万〜300万円となり、条件によって金額に差があります。

また、不倫相手に貢いだお金やプレゼントが高額で、あなたが受けた精神的苦痛が大きいと判断されると、慰謝料の増額が認められる可能性があります。

夫が不倫相手に貢いだ金額や、プレゼントの内容などが把握できていれば可能性が高まるため、夫に確認するようにしましょう。

3-2:慰謝料請求には証拠が必要

不倫相手が不倫を認めている場合は、不倫関係を示す証拠がなくても「示談金」「和解金」といった形で慰謝料を受け取れます。

しかし、相手があなたの夫との不倫関係を認めていない場合は、慰謝料を請求するためには、夫と相手が不倫関係にあった事実を証明しなければなりません。

実際に、不倫を示す証拠がない、もしくは証拠が足りない合には、以下のような対応をとられる可能性があります。

  1. 探偵を雇って夫が不倫相手の自宅に出入りしている証拠をつかむ
  2. 不倫相手に慰謝料請求の内容証明を送る
  3. 不倫相手の弁護士から家への出入りはあっても不貞行為はないと主張される
  4. 夫も不貞行為を否定する

以上からも、確実に慰謝料を得るためには、「不倫関係にあった事実」立証できる証拠が必要ということがわかります。

ここでいう「不倫関係にあった事実」とは、夫と不倫相手との間に不貞行為(肉体関係)があったことをさします。

不貞行為を伴わない不倫関係は、不法行為と判断されにくく、慰謝料請求をしても認められないケースや、認められても少額である場合が多いのです。

不貞行為(肉体関係)を示す主な証拠は、以下のとおりです。

  • 性行為中の写真や動画、音声データ
  • 夫と不倫相手がホテルから出てくる写真
  • 肉体関係を匂わせるSNSやメールのやりとり
  • 性行為に使用する避妊具や道具
  • ホテルの領収書

証拠を集める際の注意点としては、違法な証拠集めをしないことです。

たとえば、ロックがかかっている夫のスマホを無断で解除してSNSやメールの内容を見る行為は、プライバシーの侵害に該当する可能性があります。

また、夫の行動をチェックしようと、夫の持ち物に無断でGPSを取り付ける行為も違法になる可能性があり、注意が必要です。

自分一人で証拠を集めるのが不安な方は、証拠集めのプロである、探偵事務所に依頼するのも一つの方法です。

探偵事務所への依頼については、こちらの記事も参考にしてみてください。

浮気調査は探偵事務所に依頼するのがおすすめ|理由を弁護士が解説

3-3:慰謝料請求するときの注意点

慰謝料を請求する際に注意したいのが、「時効」です。

慰謝料を請求できる期間には時効があり、次の2つのうち短い方の期間となります。

  • 損害および加害者を知ったときから3年
  • 不法行為のときから20年

以上の期間を超えてしまうと、慰謝料請求ができなくなるため注意が必要です。

また、「求償権」についても理解しておく必要があります。

求償権とは、共同不法行為者(夫と不倫相手)の一方が慰謝料を支払った場合、もう一方の共同不法行為者に慰謝料の一部を負担するよう請求できる権利をさします。

つまり、あなたが不倫相手に200万円を請求したとしても、不倫相手が求償権を行使し、あなたの夫に100万円 (必ず半額程度になるわけではありません)を請求してくる可能性があるのです。

求償権のトラブルを避けるための方法としては、慰謝料を減額する代わりに、不倫相手に求償権の放棄を約束させる方法があります。

その際には、口頭でやりとりするのではなく、合意書や公正証書などを作成しておくようにしましょう。

4章:貢いだお金を少しでも多く取り返したい場合には、弁護士に相談するのがオススメ

夫が不倫相手に貢いだお金を少しでも多く取り返したい場合には、不倫慰謝料請求に強い弁護士に相談するのがオススメです。

理由は以下のとおりです。

  • 慰謝料を増額できる可能性を探ってくれる
  • 相手の求償権行使を防ぐ交渉をおこなってくれる
  • 慰謝料請求に必要な書類を作成・送付してくれる
  • 不倫相手が弁護士を立てた際も対等に交渉してくれる
  • あなたの手間やストレスが最小限になる

慰謝料請求は時間や労力がかかるほか、精神的なストレスも多くのしかかるため、弁護士に相談するのがオススメです。

しかし、弁護士に依頼すると費用がかかるため、無料相談などを活用し、あなた自身が納得した上で依頼するようにしましょう。

弁護士の選び方や依頼するメリットについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

不倫慰謝料相談に強い弁護士の選び方!依頼のメリットもあわせて解説

まとめ:不倫相手に貢いだお金を取り返すには、慰謝料請求で対応

■不倫相手に貢いだお金を取り返すことは、基本的には難しい

  • 貢いだお金は「贈与」と判断される
  • 裁判では取り返すことはほとんどできない

■不倫相手に貢いだお金でも、借用書などがあれば取り返せる

■不倫相手に対して慰謝料請求はできる

  • 不倫の慰謝料相場は50万~300万円
  • 慰謝料請求には証拠が必要
  • 慰謝料請求するときの注意点

■貢いだお金を少しでも多く取り返したい場合には、弁護士に相談するのがオススメ

夫が不倫相手に貢いだお金を少しでも取り返したいと考えている人は、当法律事務所にご相談ください。

弁護士法人QUEST法律事務所は、

  • 不倫トラブルの経験豊富な弁護士が所属
  • 慰謝料の減額、免除に強い
  • 多様な不倫トラブルの解決実績がある

といった特徴がある法律事務所です。

初回相談は無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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