【不倫相手が大学生】慰謝料請求の4つの条件と具体的な回収方法とは


この記事を読んで理解できること
- パートナーが大学生と不倫した場合でも慰謝料の請求は可能!
- パートナーが大学生と不倫した場合の慰謝料相場は50万~300万円
- 不倫の慰謝料が請求できる4つの条件
- お金のない大学生に慰謝料を払ってもらう3つの方法
あなたは、
「パートナーが大学生と不倫した場合に、大学生に慰謝料を請求できるのか」
「パートナーが大学生と不倫した場合に、大学生に慰謝料を支払ってもらえるのか」
「パートナーが大学生と不倫した場合の慰謝料相場が知りたい」
このように考えてはいないでしょうか?
実はパートナーが大学生と浮気があった場合でも、大学生に慰謝料を請求することは可能です。
これは仮に浮気相手の大学生が未成年であっても、慰謝料を請求することが可能です。
民法712条には未成年者の賠償責任について、次のように記されています。
第七百十二条 未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。
※参照:民法712条(責任能力)|e-Gov法令検索
民法712条だけを見ると、未成年者への慰謝料請求は不可能のように思いますが、「事故の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていない」ということは、一般的に12歳前後で判断されることが多いです。
つまり、浮気の場合、パートナーの浮気相手が12歳以上であれば、慰謝料を請求することは可能なのです。
現実的に考えて、浮気を行うのは18歳前後が多いでしょう。
そのため、パートナーの浮気相手が未成年の大学生であっても、慰謝料を請求することは可能なのです。
とはいえ、大学生に慰謝料を請求することに不安な方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、以下3つを中心に解説しています。
- パートナーが大学生と浮気した場合の慰謝料相場
- 大学生に慰謝料を請求するための4つの条件
- 大学生に慰謝料を支払ってもらう3つの方法
パートナーと大学生の浮気が発覚した方は、ぜひ最後まで読んでください。
目次
1章:パートナーが大学生と不倫した場合の慰謝料相場は50万~300万円
パートナーが大学生と浮気した場合の慰謝料相場は50万~300万円です。
実はパートナーが大学生と浮気をした場合の慰謝料相場は、一般的な浮気の慰謝料相場と同じです。
浮気相手が大学生であろうが社会人であろうが、慰謝料額には影響を及ぼすことはありません。
これは、慰謝料額が被害者(浮気された人)の被害の度合いによって決められるためです。
そのため、パートナーの浮気相手が大学生・社会人にかかわらず、慰謝料の相場は変わらないのです。
浮気の慰謝料は次の8つの要素が影響して決められます。
- 浮気(不貞行為)の年数の長さ
- 浮気(不貞行為)の回数
- 婚姻関係の長さ
- 離婚の有無
- 幼い子供の有無
- 慰謝料請求される側の年齢、立場、資産
- 不倫発覚後に不倫をやめてくれたかどうか
- 反省の姿勢の有無
また、これらの要素以外にも過去の判例を基にして慰謝料が決められることもあります。
2章:パートナーが大学生と不倫した場合でも慰謝料の請求は可能!慰謝料が請求できる4つの条件
ここからは慰謝料が請求が請求できる4つの条件について解説していきます。
パートナーが大学生と不倫をした場合でも、浮気相手の大学生に慰謝料を請求することは可能ですが、すべてのケースにおいて可能なわけではありません。
そもそも不倫とは、法律用語で不貞行為といいます。
不貞行為とは「オーラルセックスを含む肉体関係」のことを指します。
そのため、パートナーが大学生と旅行や食事に行っただけでは、不倫とはいえません。
不倫があった場合に、慰謝料を請求するためには、4つの条件をクリアする必要があります。
- 婚姻・婚約・内縁関係にある
- 故意・過失である
- 証拠がある
- 時効が経過していない
それぞれの条件について解説します。
2-1:婚姻・婚約・内縁関係にある
慰謝料を請求するための1つ目の条件は、あなたとパートナーが婚姻・婚約・内縁関係のいずれかにあるということです。
仮にいずれの関係でもない場合は、不倫は認められず慰謝料を請求することはできません。
たとえば、あなたに彼氏がいたとして、あなたの彼氏が大学生と肉体関係を行ってしまったとしても、それは不倫ではありません。
仮に彼氏と婚約中であれば、慰謝料を請求することはできますが、婚約中でない彼氏の場合は慰謝料を請求することはできないのです。
慰謝料を請求する前に、婚姻・婚約・内縁のいずれかの関係があるかを確認しましょう。
2-2:故意・過失である
慰謝料を請求するための2つ目の条件は、故意・過失であることです。
故意・過失であるということは、浮気相手がわざと不倫をしているということです。
たとえば、あなたの旦那・妻が高校の同級生と浮気をしていた場合。
高校の同級生があなたの旦那とあなたが婚姻・婚約・内縁関係にあると知って浮気をしていたら、故意・過失があったと判断できます。
反対に知らなかった場合には、故意・過失があったとは認められず、慰謝料を請求できないケースもあるのです。
浮気が発覚した際には、浮気相手に故意・過失があったのかを把握しましょう。
2-3:証拠がある
不倫で慰謝料を請求するには、不倫の事実を立証する必要があります。
そのため、証拠は必須といえるでしょう。
証拠があると、被請求者は言い逃れができなくなるため、慰謝料の請求をスムーズに行えます。
- 写真
- メール・手紙
- GPS
このような証拠はもちろん、他にもさまざまなものが証拠になりえます。
2-4:時効が経過していない
慰謝料を請求するための最後の条件が、時効が経過していないということです。
時効を経過してしまった場合、証拠や相手の過失がどれだけあっても慰謝料を請求できなくなってしまいます。
慰謝料の時効は2つあり、いずれか短い方が適用されます。
- あなたがパートナーの浮気もしくは浮気相手を知った時から3年
- パートナーと浮気相手の浮気が行われてから20年
以上2つの時効条件のうち、どちらか一方が経過してしまうと慰謝料を請求することができません。
パートナーの浮気を知った際には、なるべく早く証拠をつかみ、慰謝料を請求できるように行動しましょう。
3章:お金のない大学生に慰謝料を払ってもらう3つの方法
まずお金のない大学生に慰謝料を払ってもらう3つの方法を紹介します。
- 分割で支払ってもらう
- 保護者に支払ってもらう
- 借金をして払ってもらう
多くの大学生は経済的な余裕がないことが多いです。
そのため、大学生に慰謝料を請求しても実際に支払ってもらうことが難しいことも多いでしょう。
そんな、経済的に余裕がない大学生に、慰謝料を支払ってもらう方法を紹介します。
3-1:分割払いで支払ってもらう
大学生に慰謝料を支払ってもらう際に、まず初めに検討することが、分割で支払ってもらうということです。
経済的な余裕がない大学生に、数十万円から数百万円する慰謝料を一括で支払ってもらうことは難しいでしょう。
分割払いにすることで支払金額を分散し、経済コストを減少させることができます。
100万円の慰謝料を請求する場合、月々3万円の分割払いにすることで、支払者である大学生が慰謝料の支払いをしやすくなります。
浮気相手の大学生に譲歩することにはなりますが、慰謝料を確実に支払ってもらうための1つの手段として、分割払いは有効な手段といえるでしょう。
この場合には,長期の支払を確実に行ってもらうために,公正証書を作成することが有益です。
3-2:保護者に支払ってもらう
2つ目の手段が、浮気相手の大学生の保護者に支払ってもらうという方法です。
経済的に余裕がなく、慰謝料を支払う能力がない大学生に慰謝料を支払ってもらえない場合、その大学生の親や保護者に慰謝料を請求することで、慰謝料を支払ってもらえるかもしれません。
多くの親や保護者は子どもの将来や経済状況を心配し、慰謝料を肩代わりして支払っています。
大学生の親に慰謝料を請求する際には、大学生の親に示談書や請求書を書いてもらいましょう。
親が直接払ってくれなかったとしても,次善の策として,親に連帯保証人になってもらうことも一つの有益な手段です。
3-3:借金をして払ってもらう
最後に紹介する方法が大学生に借金をしてもらって、慰謝料を支払ってもらう方法です。
一括で支払ってほしいけど、親に請求しても断られた場合には浮気をした大学生本人に借金をして支払ってもらいましょう。
とはいえ、借金を無理やりさせることはできないため、請求者は、借金をして慰謝料を支払う方法があることを伝えるくらいしかできません。
大学生が借金をするためには、消費者金融や学生ローンが一般的ですが、大学生が借入できるのは50万円程度が限界でしょう。
そのため、慰謝料が50万円未満の場合には一括で返してもらうことができますが、慰謝料が50万円以上の場合には結局分割で支払ってもらうことになるでしょう。
4章:慰謝料請求するための2つの方法
慰謝料を請求するためには2つの方法があります。
- 自分で慰謝料を請求する方法
- 弁護士に依頼して慰謝料を請求する方法
慰謝料は弁護士に依頼して、請求するイメージをお持ちの方も多いですが、自分で行うことも可能です。
それぞれの慰謝料請求の方法について詳しく解説します。
4-1:自分で請求する流れ
浮気の慰謝料請求を自分でやる場合、次のような流れで慰謝料を請求することになります。
- 証拠を集める
- 配達証明付き内容証明郵便を送る
- 相手との交渉を自分で直接行う
- 裁判で争う
自分で慰謝料請求をやる場合、証拠集めはもちろん書類の作成から裁判まで、すべて自分で行う必要があるのです。
特に書類の作成は、法律の専門知識が必要な資料が多く、苦戦する方も多いです。
- 慰謝料の請求書
- 内容証明郵便
- 示談書
- 訴状
このような書類の作成を自分で行うには、莫大な労力と時間がいります。
浮気の事実で、ただでさえ精神的ストレスを感じている中、さらにストレスが増えてしまうのです。
裁判の際にも、相手の意見に流されてしまったり、反論できなかったりすると、慰謝料を減額せざるを得なくなる可能性もあります。
対して弁護士に依頼する場合はどうでしょう。
4-2:弁護士に依頼して請求する流れ
浮気の慰謝料請求を弁護士に依頼する場合、次のような流れで慰謝料を請求することになります。
- 証拠集め
- 弁護士への相談
- 交渉による和解(弁護士が行う)
- 裁判での解決(ほとんど弁護士が行う)
証拠集めは自分で行う必要がありますが、弁護士への依頼後は書類の作成や交渉など、慰謝料請求に関する手続きは弁護士がほとんどやってくれます。
交渉のみであれば、数か月程度で慰謝料を請求することが可能です。
しかし、裁判までもつれ込むと、慰謝料請求まで1年以上の時間がかかってしまうケースもあります。
そのため、裁判は最終手段とされており裁判外の交渉でできるだけ解決できるよう、弁護士が全力で行動するのです。
仮に裁判になった際には、弁護士が裁判に出廷してくれます。
弁護士に慰謝料請求を依頼している場合、あなたが裁判に出廷する必要はないのです。
浮気を弁護士に依頼することに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
弁護士に浮気トラブルの依頼を検討されている方や、弁護士に浮気の依頼をするメリットなどを、さらに詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
【2024年度版】不倫慰謝料相談に強い弁護士の選び方!依頼のメリットもあわせて解説
不倫の慰謝料相場について知りたい方は、当サイト内の別の記事で詳しく解説しています。
【2024年度版】不倫慰謝料相場は50万~300万円!金額を決める7つの要因と高額請求法
まとめ:パートナーが大学生と不倫した場合は
最後に、今回の内容を振り返ります。
■パートナーが大学生と不倫した場合の慰謝料相場は50万~300万円
■慰謝料を請求できる4つの条件
1.婚姻・婚約・内縁関係にある
2.故意・過失である
3.証拠がある
4.時効が経過していない
■大学生に慰謝料を支払ってもらう3つの方法
- 分割で支払ってもらう
- 保護者に支払ってもらう
- 借金をして払ってもらう
■慰謝料請求を弁護士に依頼する場合の流れ
1.証拠集め
2.弁護士への相談
3.交渉による和解(弁護士が行う)
4.裁判での解決(ほとんど弁護士が行う)
正しい知識を身につけてから、これからの行動を開始してください。