【デリヘルトラブル】示談のメリットと示談交渉・示談金相場を弁護士が解説

著者情報

住川 佳祐
(弁護士法人QUEST法律事務所 代表弁護士)

東京弁護士会所属。東京大学法学部卒。『NHK あさイチ』のTV出演の他、『プレジデント』『ダイヤモンド・セレクト』などメディア掲載多数。弁護士法人QUEST法律事務所のHPはこちら。

デリヘルのトラブルで示談する場合のポイント

あなたは、

デリヘルトラブルで慰謝料を請求されたらどうしよう」

「デリヘルトラブルを警察沙汰にしたくない」

「示談を成立させてトラブルを早く解決したい」

などとお考えではありませんか?

結論から言うと、本番行為や盗撮行為などによるデリヘルトラブルで、慰謝料を請求されたり警察沙汰になりそうな場合は、すぐに弁護士に依頼することをおすすめします。

なぜなら、デリヘル店とトラブルになった場合、弁護士を通して早期に示談を成立させなければ、不当な違約金や多額の慰謝料を繰り返し請求されたり、警察に通報される可能性があるからです。

さらに、デリヘルトラブルを、家族や会社に知られないようにするためには、あなたの代理人として、弁護士に示談交渉を進めてもらうことが重要です。

この記事では、1章では、デリヘルトラブルの示談と示談金相場を、2章では、示談を弁護士に依頼する5つのメリットについて解説します。

さらに、3章では、刑事事件になった場合の示談成立のメリットを、4章では、刑事事件になった場合弁護士に出来ることについて解説していきます。

個々の内容をしっかりと理解して、今後の行動に役立ててください。

【全部読むのが面倒な方へ|当記事の要点】

デリヘルトラブルを早期に解決するためには、弁護士に依頼して、被害者の女性従業員との示談を成立させることが、最も重要です。

示談を成立させるメリットとしては、刑事事件化するのを防げることと、示談金を支払い適正な示談書を作成することによって、被害者やデリヘル店から再び恐喝されるなどのトラブルを防げることがあげられます。

デリヘルトラブルの示談金の相場

  • 本番行為を強要した:数万円程度~100万円
  • 盗撮行為が発覚した:数万円程度~100万円

弁護士が示談交渉することによって、トラブルの内容、状況において妥当な示談金額を交渉し、適正な内容で、法的に効力のある示談書を作成することができます。

デリヘルのトラブルで示談する場合のポイント

刑事事件解決

1章:デリヘルトラブルの示談と示談金相場

デリヘルトラブルを早期に解決するためには、被害者の女性従業員やデリヘル店との示談を成立させることが、最も重要です。

そこでこの章では、示談と示談金相場について、次の4つを解説していきます。

  • 示談の意味とそのメリット
  • デリヘルトラブルの示談の注意点
  • 示談金との示談金相場
  • 示談書を作成すべき理由と必須条項

1-1:示談の意味とそのメリット

そもそも示談とは、事件の当事者同士が裁判によらずに、当事者間の話し合いによる合意によって事件を解決することです。

そして、加害者は、被害者に対して被害の弁償や治療費用、精神的な損害の賠償として示談金を支払います。

デリヘルトラブルで示談を成立させるメリットとしては、刑事事件化するのを防げることと、示談金を支払い適正な示談書を作成することによって、被害者やデリヘル店から今後お金を要求されないことがあげられます。

もしすでに、警察に対して被害届が提出されていた場合は、逮捕前であれば、示談を成立させて被害届を取り下げてもらうことで、一般的にはそれ以上問題にはされません。

また、弁護士を通して被害者との示談交渉を進めていることで、逮捕されるリスクを抑えることもできます。

そして、警察に通報され逮捕されてしまった場合は、示談が成立することによって、身柄の解放や不起訴処分が得られたり、起訴された場合でも、執行猶予付き判決など減刑される可能性が高まります。

弁護士

こういった示談成立のメリットを活用するためにも、被害者との示談交渉は、早急に進めていく必要があります。

ただし、通常デリヘルトラブルでは、被害を受けた女性従業員に代わって、デリヘル店が示談交渉を行うケースが多いので注意が必要です。

 

1-2:デリヘルトラブルの示談の2つの注意点

デリヘルトラブルの示談の1つ目の注意点は、デリヘル店側から強要されるままに示談書にサインしたり、誓約書等を作成したりすることを、絶対に避けるべきだということです。

なぜなら、どちらもデリヘル店に有利なように不当な条件が盛り込まれていたり、意図的に示談書としては不備な点があるなど、あなたにとっては大変リスクを伴うことが多いからです。

また、示談が成立した場合、後になってその内容を変更したり、取り消したりすることは、原則としてできないので注意が必要です。

2つ目の注意点は、デリヘルトラブルでは、被害を受けた女性従業員ではなく、デリヘル店が示談交渉を行う場合が多いので、示談書を交わす相手を、しっかりと確認することが重要です。

なぜなら、被害者である女性従業員との示談でなければ、女性従業員からの被害届や民事訴訟を阻止することはできないからです。

デリヘルトラブルを示談で解決する場合、ここまで説明してきたような、不当な条件や不備な内容の示談を避けるためにも、必ず弁護士に依頼するべきだと言えます。

1-3:示談金と示談金相場

示談金とは先に説明したように、被害を受けた女性従業員に対して、被害の弁償や治療費用、精神的な損害の賠償として、トラブルを解決するために支払われるお金になります。

デリヘルトラブルの示談金は、本番行為や盗撮など事件の内容によって相場は変わりますが、一般的にデリヘル店側の請求は高額な場合が多いです。

デリヘルトラブルの示談金の相場としては、数万円程度~100万円程度と、事例によってそれぞれで大きな差があります。

そのため、示談交渉の経験が豊富な弁護士に依頼して、示談金相場に合わせた減額交渉をすることが重要です。

1-4:示談書を作成すべき理由と必須条項

示談が成立した場合、示談書を作成することによって、示談が成立したことを証明することができます。

ただし、先に説明したように、デリヘル店の作成した示談書や、示談書に不備がある場合は、高額な示談金を支払わされるリスクや、示談後も慰謝料を請求されるなどのトラブルが生じる可能性があります。

そのため、弁護士に依頼して、適正な内容で法的に効力のある示談書を作成することが重要です。

示談書に記載すべき内容としては、次のようになります。

デリヘルトラブルの示談書に書く項目

  • 行為・示談相手の特定
  • 示談金額・支払方法・支払時期
  • 被害届を出さない条項
  • 接触禁止条項
  • 清算条項
  • 守秘義務条項
  • 違約金条項

    この中でも、お互いに接触や連絡をしないことを約束する接触禁止条項、示談書で定めた以外の債権債務が存在しないことを確認する清算条項、トラブルの事実をお互いに第三者に口外しないことを約束する守秘義務条項は、特に重要で必須条項と言えます。

    以上の各条項を記入した示談書を2部作成し、双方に署名・押印をしてもらい(弁護士が代理人になる場合、弁護士の記名・捺印だけでも問題ありません)、双方がそれぞれ1部ずつ保管します。

    これに合わせて、デリヘル店側が取得した免許証のコピーや会社の名刺等、依頼者の個人情報が記載されたものを破棄するように通知することができます。

    刑事事件解決

    2章:示談を弁護士に依頼する5つのメリット

    デリヘルトラブルの示談を弁護士に依頼するメリットとしては、次の5つがあげられます。

    • 連絡・交渉を任せられるので精神的負担が減る
    • 適正な示談(示談書)を結べる
    • 不当な請求を拒否できる
    • トラブルが蒸し返されるのを防げる
    • 刑事事件になるのを防げる

      それぞれ解説していきます。

      2-1:連絡・交渉を任せられるので精神的負担が減る

      デリヘルトラブルの示談を弁護士に依頼することによって、デリヘル店との連絡・交渉を全て弁護士に任せることができるので、精神的負担を軽減することができます。

      デリヘル店に対しても、今後の連絡・交渉は弁護士が行うことを通知するので、デリヘル店から直接連絡がないので、精神的な負担も減り、家族や会社にバレる可能性も少なくなります。

      さらに、もしデリヘル店から連絡があった場合は、弁護士からデリヘル店に対して、本人には直接連絡しないよう再度注意することができます。

      2-2:適正な示談(示談書)を結べる

      ここまで解説してきたように、弁護士が示談交渉することによって、トラブルの内容、状況において妥当な示談金額を交渉し、適正な内容で、法的に効力のある示談書を作成することができます。

      もし、デリヘル店に強要されて示談書にサインをしてしまった場合には、弁護士がトラブルの状況や相手の言い分などを聞き、示談書の無効や取消しを主張できる可能性もあります。

      その結果、示談金の減額や今後のトラブルを避けるための合意書等を得られることもあります。 

      2-3:不当な請求を拒否できる

      弁護士に依頼することによって、デリヘル店が罰金と称して不当な請求をしてきた場合に、その請求が妥当なものか、あるいは拒否すべきものなのか判断することができます。

      被害者はデリヘル店の女性従業員であり、デリヘル店からの請求は法的な根拠のない場合も多いです。

      また、被害にあった女性従業員からの請求であっても、法外な慰謝料を請求された場合は、妥当な金額まで減額できるように交渉します。

      2-4:トラブルが蒸し返されるのを防げる

      弁護士が示談交渉を行うことによって、適正な示談書が作成できるので、後になってトラブルが蒸し返されることを防ぐことができます

      弁護士が示談書を作成する際には、内容として「この示談書に書かれているもの以外の債権債務はない」とする清算条項を記載することが非常に多いです。

      この清算条項によって、示談書に記載した内容以外に、今後お互いに金銭等を請求することができなくなります。

      また、デリヘル店にあなたの個人情報を破棄させることを示談書に加えられることもあります。 

      2-5:刑事事件になるのを防げる

      デリヘルトラブルになった場合、違法行為による被害を受けた女性従業員が、被害届や告訴状を提出して刑事事件になる可能性があります。

      しかし、示談交渉を弁護士に依頼することによって、警察に被害届や告訴状を出さないことを条件に加えたうえで、示談交渉を行うことができます。

      その結果、示談を成立させることができれば、刑事事件になることを防げる可能性が高くなります。

      また、もしすでに女性従業員が被害届や告訴状を提出して刑事事件になった場合でも、示談を成立させることができれば、逮捕や起訴を免れる可能性が高くなります。

      刑事事件解決

      3章:刑事事件になった場合の示談成立のメリット

      デリヘルトラブルが刑事事件になった場合、示談を成立させるメリットとしては、次の3つがあげられます。

      • 身柄を解放される可能性が高くなる
      • 前科がつかない不起訴処分の可能性が高くなる
      • 判決で減刑される可能性が高くなる

        それぞれ解説していきます。

        3-1:身柄を解放される可能性が高くなる

        被害者に示談金を支払い、示談を成立させることによって、当事者間で事件が解決していると解釈されるので、身柄を解放される可能性が高まります。

        デリヘルトラブルで逮捕された後、警察・検察では、事件の捜査を行い、刑事裁判に向けての証拠や被害者の証言等を集めます。

        この捜査の期間、被疑者は、証拠隠滅や逃亡が行われるおそれがある場合には身柄を拘束(勾留)されます。

        これに対して、示談が成立して当事者間で事実関係に争いがないと警察・検察官に判断された場合は、証拠隠滅や逃亡のおそれがないので、被疑者の身柄は解放される可能性が高まります。

        身柄を解放されて在宅事件となった場合は、捜査は続いていますが、被疑者は普段通りの生活が送れるため、盗撮事件による社会生活におけるリスクを、少なからず抑えることができます。 

        3-2:前科がつかない不起訴処分の可能性が高くなる

        被害者に示談金を支払い、示談を成立させることによって、前科がつかない不起訴処分を得られる可能性が高くなります。

        不起訴処分とは、検察官が被疑者を刑事裁判にかけない、つまり罪に問わない決定をすることで、そのまま身柄を解放され、再度逮捕される可能性は非常に低くなります。

        もし、示談が成立せずそのまま起訴された場合は、裁判によって有罪となる可能性が非常に高く、その結果前科がついた場合は、被疑者本人や家族にとっては大きなマイナスとなるため、不起訴処分を得ることはとても重要です。 

        3-3:判決で減刑される可能性が高くなる

        起訴されて刑事裁判になった場合でも、被害者との示談が成立することによって、量刑が軽くなり罰金刑になる可能性や、執行猶予がつき実刑を免れる可能性も高くなります。 

        また、実刑判決が下された場合でも、示談を成立させることによって、刑期が短くなる可能性が高まります。

        さらに、起訴後に勾留されていても、示談が成立することによって保釈が認められ、身柄が解放される可能性も高くなります。

        刑事事件解決

        4章:刑事事件になった場合、弁護士に出来ること

        デリヘルトラブルが刑事事件になった場合、弁護士に出来ることとして、次の3つがあげられます。

        • 逮捕直後から面会して助言できるから
        • 精神的負担や事務的な負担を軽減できる
        • 取り調べでの誤った自白や不利な供述を防げる

        それぞれ解説していきます。

        4-1:逮捕直後から面会して助言できるから

        刑事事件で逮捕され身柄を拘束された場合は、家族であっても勾留が決定されるまでの約3日間は、被疑者と面会することはできません。

        依頼された弁護士(弁護人)だけが、唯一逮捕直後から被疑者との接見(面会)が認められており、原則として自由に面会することができるので、必要なものや書類などを差し入れすることもできます。

        さらに、接見の際に立会人が付くこともないので、被疑者に今後の流れや状況を説明し、適切なアドバイスをすることが可能になります。

        そのため、弁護士による接見は、家族にも自由に面会できない被疑者にとっては、大きな支えとなります。 

        4-2:精神的負担や事務的な負担を軽減できる

        弁護士に依頼することによって、被疑者やその家族は、今後の見通しや経験に基づいた適切なアドバイスを受けたり、被害者やデリヘル店との対応や示談交渉を任せることが出来るので、精神的な負担を軽減することができます。

        また、弁護士に、警察や検察さらには裁判所に対する手続きや、示談書・意見書の作成などを任せることができるので、事務的な負担を軽減することができます。

        デリヘルトラブルで逮捕された場合の、被疑者やその家族の不安や混乱を、弁護士に依頼することで最小限にすることができます。 

        4-3:取り調べでの誤った自白や不利な供述を防げる

        弁護士は、逮捕直後から被疑者に接見することができるので、逮捕後の捜査・取り調べの流れなどの説明や、取り調べでの誤った自白や不利益な供述などを避けるための具体的なアドバイスをすることができます。

        被疑者は、デリヘルトラブルで逮捕され家族にも面会できない不安な状態で、警察による厳しい取り調べを受けることによって、間違った供述(不利益な供述)をしてしまう場合があります。

        また、取調官の言いなりになって供述したり、十分な証拠や正当な手続きを得ないままの不当逮捕であってもそのまま認めてしまったり、さらには被疑者が不法行為をした事実がない場合でも、プレッシャーに負けて認めてしまうことがあるようです。

        弁護士による、早い段階からの接見によって、そのような不利益な供述をするリスクを最小限にすることができます。

        刑事事件解決

        まとめ

        ここまで、デリヘルトラブルの示談と示談金相場、示談を弁護士に依頼するメリットなどについて解説してきました。

        最後に、今回の内容をまとめます。

        ■デリヘルトラブルを早期に解決するためには、弁護士に依頼して、被害者の女性従業員との示談を成立させることが、最も重要です。

        ■示談を成立させるメリットとしては、刑事事件化するのを防げることと、示談金を支払い適正な示談書を作成することによって、被害者やデリヘル店から再び恐喝されるなどのトラブルを防げることがあげられます。

        ■デリヘルトラブルの示談金の相場

        • 本番行為を強要した:数万円程度~100万円
        • 盗撮行為が発覚した:数万円程度~100万円

        ■弁護士が示談交渉することによって、トラブルの内容、状況において妥当な示談金額を交渉し、適正な内容で、法的に効力のある示談書を作成することができます。

        この記事の内容を参考にして、これからの行動に役立ててください。

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