夫婦喧嘩でも離婚は成立する?離婚を避けるための5つのポイントも解説

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住川 佳祐
(弁護士法人QUEST法律事務所 代表弁護士)

著者情報 弁護士法人QUEST法律事務所 代表弁護士 住川佳祐

東京弁護士会所属。東京大学法学部卒。『NHK あさイチ』のTV出演の他、『プレジデント』『ダイヤモンド・セレクト』などメディア掲載多数。弁護士法人QUEST法律事務所のHPはこちら。

夫婦喧嘩と離婚問題のポイント

あなたは、

  • 夫婦喧嘩を原因に離婚できるの?
  • 夫婦喧嘩からの離婚を避けるため、何をすればよいの?
  • 最終手段として離婚する場合、何をすればよいの?

とお考えではありませんか?

離婚するにせよしないにせよ、夫婦喧嘩の問題が解決したら、現在の不安がなくなりますよね

結論から言えば、価値観の違いを理解することなど、夫婦関係で仲直りするための方法はあります。

具体的には、以下の5つです。

  • 夫婦喧嘩は先に謝る
  • 夫婦は価値観が違うのが当たり前と理解する
  • 不満は溜め込まない
  • 夫に感謝の言葉を述べる

しかし、最終手段として離婚する場合は、双方の合意があれば、夫婦喧嘩を理由とすることは可能です。

ただし、双方の合意がない場合は、法的に正当な理由が必要です

この記事を読むことで、夫婦喧嘩から仲直りする方法と、最終手段として離婚する場合の手続きについて理解できます。

そこで、この記事では

1章で、夫婦喧嘩を理由に離婚できるのか

2章で、夫婦喧嘩からの離婚を避けるための5つのポイント

3章で、夫婦喧嘩による離婚を切り出す場合の注意点

4章で、離婚を考えたとしても勢いでやってはいけない行動

について説明しています。

この記事を読んで、夫婦喧嘩から仲直りする方法と、最終手段として離婚する場合の手続きについて確認しましょう。

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1章:夫婦喧嘩を理由に離婚できるのか

夫婦喧嘩を理由に離婚できるのかについては、以下の3点が重要です。

  • 合意できれば夫婦喧嘩を理由に離婚できる
  • 合意できない場合には正当な理由が必要
  • 夫婦間の話し合いが難しい場合の離婚の流れ

それぞれ説明します。

1-1:合意できれば夫婦喧嘩を理由に離婚できる

結論から言えば、話し合いによって合意が取れれば、夫婦喧嘩を理由にして離婚できます。

 具体的には、以下の3つです。

■協議離婚

話し合いによる離婚の形を「協議離婚」と言います

この協議離婚では、離婚の理由を問われることはありません。

したがって、双方が離婚に合意しているのであれば、夫婦喧嘩を理由にして離婚できます。

なお、日本の離婚の90%はこの協議離婚で、調停離婚は9%、裁判離婚は1%という割合です

時間と費用の面で、協議離婚は一番簡単にできる離婚の形です。

■調停離婚

調停離婚とは、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停の場で離婚に合意し離婚することです。

■裁判離婚

裁判離婚とは、調停で離婚することについて夫婦間で合意ができないときに,家庭裁判所に離婚訴訟を提起して,判決で強制的に離婚を成立させる手続きです。

1-2:合意できない場合には正当な理由が必要

協議離婚が成り立たなかった場合、離婚するためには、まず調停を申し立てる必要があります。

この場合であっても、協議離婚と同じく、双方の合意があればどのような理由で離婚してもかまいません

しかし、離婚調停が不調に終わった場合は、家庭裁判所に離婚訴訟を提起します。

その際には、以下のどれかに該当する正当な理由(法定離婚原因)がなければなりません。

  • 相手が不貞行為(第三者との性行為)があったとき
  • 相手から悪意で遺棄されたとき(正当な理由もなく同居・協力・扶助の義務を怠ること)
  • 相手の生死が3年以上明らかでないとき
  • 相手が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

なお、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」については、以下のようなケースが挙げられます。

  • DV、モラハラ
  • セックスレス、性的異常
  • 過度な宗教活動
  • 長期間の別居
  • 犯罪行為による服役

夫婦喧嘩についても、その程度によっては、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に当たることもあります

その場合、夫婦喧嘩を理由に離婚できる可能性もあります。

1-3:夫婦間の話し合いが難しい場合の離婚の流れ

夫婦間での話し合いが不調に終わった場合には、以下のような流れで離婚を進めます。

■別居する

まず、別居することで、お互いに距離を置くことが適切です。

なぜなら、お互いに顔を合わせて生活をしていると、上手く離婚の話し合いができず、喧嘩になってしまうことがあるからです。

■弁護士に代理人になってもらう

次に、弁護士という客観的な第三者が間に入ることが必要です。

なぜなら、当事者間での話し合いは、どうしても感情的になってしまうからです。

弁護士であれば、夫や妻の代理人として、相手と話ができます。

■離婚調停

ここまでの方法でも双方の合意が得られない場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。

離婚調停は、家庭裁判所における話し合いの手続きで、そこには家庭裁判所の調停委員が立ち会います。

この際には、夫婦が交互に調停委員と話すという流れで進みます。

そのため、夫婦が直接顔を合わせることがありません。

なお、離婚調停は、あくまでも話し合いの手続きのためです。

したがって、調停が不調に終わり、合意が得られない場合は、最終的に離婚裁判によって離婚を争う必要があります。

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2章:夫婦喧嘩からの離婚を避けるための5つのポイント

夫婦喧嘩からの離婚を避けるためには、以下の5つのポイントがあります。

  • 夫婦喧嘩は先に謝る
  • 夫婦は価値観が違うのが当たり前と理解する
  • 不満は溜め込まない
  • 夫に干渉しすぎない
  • 夫の怒りを相手にしない

それぞれ説明します。

2-1:夫婦喧嘩は先に謝る

夫婦喧嘩は、先に謝る方が勝ちです。

自分自身が悪いとお互いに感じていても、一部の男性は体面があり、なかなか謝れないものです。

そのため、夫を立てて妻から譲歩し、時間を置いて「さっきはごめんね」と伝えることで、夫婦喧嘩からの離婚を回避できるかもしれません

2-2:夫婦は価値観が違うのが当たり前と理解する

夫婦は、何でも以心伝心で伝わるとは限りません。

譲れない価値観は、一致しないのが当たり前です。

しかし、その際であっても、なるべく夫の意見を否定しないようにしましょう。

例えば、夫が子供の教育に熱心だった場合、まずは夫の意見を素直に受け入れてみてください。

もし、子供が萎縮しているようなら、子供に問いかけた上で、夫と一緒に話してみましょう。

子供は、父親の意思を尊重しているのかもしれません。

このように、お互いの意思を尊重していけば、夫婦喧嘩は解決できるでしょう。

2-3:不満は溜め込まない

小さな不満が溜まると、やがて喧嘩に発展してしまいます。

そのため、小さな不満は溜め込まないようにしましょう。

夫と直接話すのも悪くはないですが、夫婦関係が険悪なときには、不満をぶつけるのは適切ではありません。

そのため、信頼できる友人や自分の両親に相談しましょう。

愚痴をこぼすだけで気持ちが楽になりますし、良いアドバイスをもらえるかもしれません。

2-4:夫に感謝の言葉を述べる

離婚するほどの夫婦喧嘩は、日頃からのお互いの気遣いの不足から起こります。

そのため、普段から感謝の心を夫に伝えることが重要です。

「遅くまで働いてくれてありがとう」と声掛けされて、多くの夫は嬉しくなりますし、妻に感謝します。

ただ、男性の中には恥ずかしがり屋な人もいるので、言葉で伝えないことがあります。

それでも不満に思わず、繰り返し伝えることで、仮に夫婦喧嘩があっても軽く済むはずです。

2-5:夫の怒りを相手にしない

世の中には、理不尽な怒りをぶつける夫もいます。

しかし、夫の一方的な怒りは相手にしない方が賢明です。

冷静になる時間を与えてこそ、夫の怒りも収まります。

「妻の家事が気に入らない」といった文句は、自分を考えてくれないことの寂しさの現れであることもあります。

そのため、可能な範囲で夫中心の家事を心がけるとよいでしょう。

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3章:夫婦喧嘩による離婚を切り出す場合の注意点

夫婦喧嘩による離婚を切り出す場合の注意点は、以下の2つです。

  • 希望する離婚条件を明確にする
  • 離婚のための証拠を集める

それぞれ説明します。

3-1:希望する離婚条件を明確にする

離婚をする場合は、以下の離婚条件を決めるべきです。

協議離婚は、単なる話し合いではなく、離婚条件のすり合わせをする作業です。

考えるべき離婚の条件は以下の4つです。

■親権

夫婦に子供がいる場合、離婚後はどちらか一方を親権者に指定します。

つまり、親権者が基本的に子供と一緒に生活することになります。

そのため、子供の生活環境や希望を踏まえて話し合いで解決します。

■養育費

子供と一緒に生活する親(監護親)は、そうでない親に対して養育費を請求できます。

養育費の金額は、お互いに話し合いで決めます。

その際には、裁判所が公表している養育費の算定表を利用することで、相場を把握できます。

■面会交流

子供がいる夫婦の場合、子供と一緒に生活していない親は子供に会う権利があります。

これを「面会交流」と言います。

面会交流で争いを生まないように、日時、場所、方法、連絡方法を明確に取り決めておくべきです。

■婚姻費用

離婚前に別居をする場合、収入の少ない方から多い方に、婚姻費用という生活費を請求できます。

準備なく離婚を切り出しても、スムーズな話し合いは難しいため、以上の4つの条件をあらかじめ明確にすることが大切です。

3-2:離婚のための証拠を集める

話し合いによって離婚の合意ができない場合は、家庭裁判所に離婚訴訟を提起します。

その際には、正当な離婚の理由(法定離婚事由)が必要です。

なお、その立証は、離婚を求める原告の側で行わなければなりません

したがって、あらかじめその証拠を集める必要があります。

そのような証拠となり得るのは、以下のものが挙げられます。

  • 夫婦喧嘩で暴言を吐かれたボイスレコーダー
  • 暴力を振るわれた写真や診断書
  • 夫婦喧嘩の状況を記した日記やメモ
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4章:離婚を考えたとしても勢いでやってはいけない行動

離婚を考えたとしても勢いでやってはいけない行動は、以下の3つです。

  • 家出
  • 暴言、暴力
  • 不貞行為

それぞれ説明します。

4-1:家出

売り言葉に買い言葉で、勢いで家出をするのはやめましょう。

そのような行為が認定されると、離婚の調停や裁判において不利な材料になるおそれがあります。

そのため、夫婦喧嘩をしても家出をするのはやめましょう。

4-2:暴言、暴力

暴言・暴力など、DVにつながる行動は、控えましょう。

離婚を回避できなくなるうえに、多額の慰謝料を請求されるリスクがあるからです。

4-3:不貞行為

たとえ夫婦喧嘩をしても、婚姻が継続している間、不貞行為はNGです。

※不貞行為とは、配偶者以外の人と自由な意思のもとに性的関係を結ぶことです。

夫婦関係が修復不可能になるうえに、発覚した場合、離婚の交渉で不利な材料になります

そのため、不貞行為はやめるべきです。

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まとめ:合意できれば夫婦喧嘩を理由に離婚できる

結論として、夫婦喧嘩を理由に離婚することは、協議や調停で合意ができれば可能です。

具体的な離婚の流れは、以下のとおりです。

  • 別居をする
  • 弁護士に代理人になってもらう
  • 離婚調停

その際、明確にするべき希望の条件があります。

それは以下のとおりです。

  • 親権
  • 養育費
  • 面会交流
  • 婚姻費用

ただし、いきなり離婚をする前に、夫婦関係を修復するいくつかの方法があります。

それは以下のとおりです。

  • 夫婦喧嘩は先に謝る
  • 夫婦は価値観が違うのが当たり前と理解する
  • 不満は溜め込まない
  • 夫に感謝の言葉を述べる
  • 夫の怒りを相手にしない

夫婦喧嘩から離婚したいときには、まず関係の修復を試みてから、それが不調に終わった場合に、離婚の手続きを進めるべきです。

夫婦喧嘩から離婚したい方は、この記事を読んで、離婚するかどうかについて、適切な行動を取っていきましょう。

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