【弁護士が解説】覚醒剤で家族が逮捕された時の流れとやるべきこと

著者情報

住川 佳祐
(QUEST法律事務所 代表弁護士)

東京弁護士会所属。東京大学法学部卒。『NHK あさイチ』のTV出演の他、『プレジデント』『ダイヤモンド・セレクト』などメディア掲載多数。QUEST法律事務所のHPはこちら。

【弁護士が解説】覚醒剤で家族が逮捕された時の流れとやるべきこと

あなたは、

家族が覚醒剤で逮捕されたと警察から連絡があったが、どうしよう?

「覚醒剤で逮捕された家族は、どうなるの?

「家族が覚醒剤で逮捕されたら生活はどうなるの?

などと考えていませんか?

結論から言うと、家族が覚醒剤で逮捕された場合は、すぐに詳しい事実関係を「警察」に確認して、「弁護士」に依頼されることをお勧めします。

確認内容としては、主に次の3つです。

  • いつ逮捕されたのか?
  • どのような容疑(内容)で?
  • どこの警察署に?

これら事件の概要が確認できたら、すぐに自分で探して弁護士を選ぶか、または当番弁護士を頼んで、面会(接見)を依頼することが重要です。

当番弁護士とは、当番弁護士制度によって、逮捕後一度だけ無料で依頼することのできる弁護士のことです。

弁護士に依頼することで、事件の状況から今後の取り調べや見通しに対する説明や助言などを得ることができます。

家族が覚醒剤で逮捕されて前科がつくと、本人だけでなく家族にも様々なデメリットが生じ、その後の生活にも大きな影響が出てきます。

早期の解決とその後の生活への影響を最小限に抑えるには、できるだけ早い段階から弁護士に相談することが重要です。

個々の内容をしっかりと理解して、今後の行動に役立ててください。

当記事の要点

家族が覚醒剤で逮捕された場合は、すぐに詳しい事実関係を警察に確認して、弁護士に依頼されることをお勧めします。

家族が覚醒剤で逮捕された場合は、次のようなリスクが生じます。

  • 実名報道や噂などで周囲に知られる可能性がある
  • 会社や学校で、解雇や処分を受ける可能性がある
  • 前科がつく可能性がある

リスクを避けるためには、逮捕後すぐに弁護士に相談しましょう。

弁護士にできることは、主に次の3つです。

  • できるだけ早く身柄の解放を求める
  • 不起訴処分を求める
  • 執行猶予減刑を求める

刑事事件に強い弁護士に依頼することによって、逮捕後のリスクを最小限に抑えることができます。

記事の目次


1章:覚醒剤で逮捕されるとどうなるのか?

家族が逮捕されたらどうなるのか、逮捕された本人とその家族、それぞれの生活に及ぶ影響について、さらに逮捕後の流れについて解説していきます。

1-1:逮捕された本人はどうなるのか?

逮捕されると本人の生活にどんな影響が出るのか、その後の生活はどうなってしまうのか、次の5つの項目に沿って解説していきます。

  • 実名報道されることがある
  • 会社や学校に知られることがある
  • 解雇や退学になる恐れがある
  • 前科がつくと再就職が難しくなる
  • 資格取り消し、資格制限を受ける

1-1-1:実名報道されることがある

刑事事件の被疑者として逮捕され実名報道されると、周囲の人に知られることになり、本人はもとより家族に対しても厳しい目が向けられることになります。

当然、普段の生活を続けることが難しくなるだけでなく、有罪判決を受けて前科がついてしまうと、本人の将来にとっては大きなデメリットとなります。

殺人や強盗、放火などの重大犯罪や、最近ではあおり運転や、この記事のような覚醒剤事件などの被疑者として逮捕されると、実名報道される場合が多いようです。

また被疑者に社会的地位がある場合や、地域の有名企業話題性などによって実名報道される場合もあります。

さらに現代では、インターネットやSNSの普及によって、事件の情報は拡散されやすくなり、長期間にわたって誰もが知り得る状態になっています。

 

弁護士

犯罪の疑いをかけられて逮捕されると、捜査・取り調べを受けて起訴されるまで、法律では被疑者(ひぎしゃ)として扱われます。

そして、被疑者が検察官によって起訴されると被告人になります。

ニュースや新聞などメディアでは、被疑者でなく容疑者と呼ばれていますが、これは「被疑者」が「被害者」と紛らわしいので使われているようです。

1-1-2:解雇や退学になる恐れがある

刑事事件で逮捕された場合に、実名報道はされなくても、長期間身柄を拘束されたために不自然な欠勤・欠席が続いて、会社や学校に知られてしまうことがあります。

捜査の段階で、事件自体が会社や学校に関係がなければ、警察の方から会社や学校に連絡がいくことは通常ありません。

そのため、周囲の人に知られないためには、まず早期釈放を目指すことが重要です。

会社や学校は、普段の生活において、家庭生活に次ぐ大きな基盤となるものですから、その影響は大きなものになります。

1-1-3:解雇や退学になる恐れがある

刑事事件で逮捕されたことが会社や学校に知られた場合、重い処分としては解雇退学になる可能性があります。

学生の退学処分については、学生の年齢などの個別の条件や学校側の裁量などによって分かれますが、会社員の場合は、会社の職務規定や就業規則などによって解雇される可能性は十分にあります。

こうしたデメリットを回避するには、可能であれば逮捕後一刻も早く釈放してもらい普段の生活を続けられるようにすることが必要になります。

1-1-4:前科がつくと就職が難しくなる

就職の際、過去に前科があることが企業側に知られた場合は、就職はどうしても不利になります。

企業に就職する際に必要な履歴書に、賞罰欄があれば前科を記入する必要があります。

また、面接などで前科の有無を聞かれた時は、正直に答える必要があります。

そこで、虚偽の申告をすれば、経歴詐称となり、採用されてもその事実が発覚した場合は、懲戒免職や解雇となってしまう可能性があります。

1-1-5:資格取り消し・資格制限を受ける

国家資格など公的な資格の多くは、前科がつくと資格停止免許の取り消し、新たな免許や登録を受けられない理由(欠格事由)となります。

国家・地方公務員・教員はもちろん、弁護士や税理士などの士業系、医師や薬剤師、看護師等の医療系など様々な資格において取消となります。 

1-2:家族はどうなるのか?

家族が覚醒剤で逮捕されると家族の生活にどんな影響が出るのか、その後の生活はどうなってしまうのか、次の2つの項目に沿って解説していきます。

  • 周囲に知られると生活しづらくなる
  • 家族関係が悪くなる可能性がある

1-2-1:周囲に知られると生活しづらくなる

家族が逮捕された場合に、そのことが周囲に知られると、逮捕された本人さらには家族が、普段の社会生活がしづらく不自由になってしまうことがあります。

具体的には、近隣の人々から無視されたり疎まれたり、子供がいじわるやいじめを受けたり、さらにはSNSなどによって個人情報をさらされてしまうなど様々なトラブルがあげられます。

もちろん警察がこうした個人情報を流すことはありませんが、実際には人の噂によって知られてしまうことが多いようです。

さらに現代では、インターネットやSNSの普及によって、噂は拡散されやすくなり、さらに長期間にわたって誰もが知りえる状態になっています。

その為、家族に対しても本人と同様に社会的信用を失い、それまでの社会生活がしづらく不自由になる可能性が高くなります。

1-2-2:家族関係が悪くなる可能性がある

普段の社会生活を送ることが不自由になるような扱いを、本人だけでなく家族までが周囲から受けるようになると、当然家族関係は今までのようにはいかず悪くなる可能性が高くなります。

家族が逮捕されたということは、本人にとって大きなマイナスとなりますが、同じように家族にとってもマイナスな要素が多く、その影響は計り知れない程大きなものとなります。


2章:家族が逮捕された時にやるべきこと

警察から家族が逮捕されたと連絡があった場合は、まずは落ち着いて行動することが重要です。

そして、家族がやるべきこととして、次の2つがあげられます。

  • 警察に事実関係を確認する
  • すぐに弁護士に依頼する

覚醒剤事件などの刑事事件においては、できるだけ早い段階からの弁護活動が大事です。

2-1:警察に事実関係を確認する

まずは落ち着いて、警察に事実関係を確認することが重要です。

確認内容としては、主に次の4つです。

  • いつ逮捕されたのか?
  • どのような容疑(内容)なのか?
  • どこの警察署にいるのか?

どれも基本的なことですが、その事件の内容によって、どうすれば罪に問われないか、どうすれば刑を軽くできるかなど、すぐに検討することができます。

刑事事件で逮捕された場合は、初動の弁護活動、逮捕されてから勾留が決定されるまでの72時間の弁護活動が大変重要です。

※ 詳しくは3章で解説します。

2-2:すぐに弁護士に依頼する

事件の概要が確認出来たら、すぐに弁護士に依頼されることをお勧めします。

なぜなら、ここまで解説してきたように、家族が逮捕された場合、本人だけでなく家族への影響も大きく、さらにその後の生活でも大きなデメリットとなる可能性が高いからです。

覚醒剤事件などの刑事事件で逮捕された場合は、早期釈放、早期解決に向けた初動の弁護活動が最も重要です。

事件内容によっては証拠隠滅・逃亡の恐れがないことを訴えて身柄の解放を求め、さらに不起訴処分を求める活動も行えます。

また、弁護士であれば逮捕直後から被疑者本人との面会(接見)も可能です。

逮捕され一人で不安の中にいる被疑者に対して、家族も面会できない中、弁護士だけが味方となり適確なアドバイスを送ることができます。

家族の方にとっても弁護士に依頼することで、警察や検察官、あるいは会社や学校への対応などを相談することができるため、大きな支えとなります。


3章:覚醒剤事件の刑罰と特徴、逮捕後の流れ

この章では、覚醒剤を取り締まる法律とその主な刑罰、覚醒剤事件の特徴、さらに、逮捕後の流れについてそれぞれ解説していきます。

3-1:覚醒剤事件の法律と刑罰

覚醒剤を取り締まる法律は、「覚醒剤取締法」になります。

禁止される行為としては次の5つがあげられます。

  • 使用
  • 所持
  • 譲渡・譲受
  • 輸出入
  • 製造

さらに、その違反行為が営利目的かも含めて個々の罰則が科せられます。

ここで、覚醒剤事件の刑罰を、下の表で示します。

覚醒剤取締法の罰則

覚醒剤の営利目的での違反に対しては、罰則が重くなっています。

※併科とは、刑事裁判で同時に二つ以上の刑(懲役刑と罰金刑)を科することです。

3-2:覚醒剤事件の特徴

覚醒剤事件は、被疑者本人の健康を害するだけでなく、幻覚等による傷害・殺人などの凶悪犯罪に発展する恐れがあります。

また、その覚醒剤の売買には、暴力団などの反社会勢力の関与も疑われるために、その捜査も厳しく起訴される確率も他の事件に比べてかなり高くなっています。

3-2-1:原則勾留される

覚醒剤事件で逮捕された場合は、検察官による勾留請求によって逮捕後もそのまま身柄を拘束される場合が多くなっています。

覚醒剤や他の薬物事件での逮捕においても、通常、現場や家宅捜査において薬物の所持や、尿検査による薬物の陽性反応など、犯罪を裏付ける証拠が十分そろっている場合が多いです。

しかし、薬物の入手先などの証拠隠滅の恐れや、薬物依存による再犯の恐れがあるため、逮捕後も勾留される場合が多くなっています。

さらに、10日間の勾留期間に捜査が終わらない場合は、共犯者や入手先の捜査の継続や鑑定結果が出ていないなどの理由で、勾留延長が認められるケースもあります。

3-2-2:不起訴処分は難しい

先に説明した通り、覚醒剤事件で逮捕された場合は、犯罪を裏付ける証拠が十分そろっている場合が多いため、初犯でも不起訴処分を得るのは難しいです。

「平成30年版 犯罪白書」によると、平成29年における起訴率は、覚醒剤取締法違反では77.7%、大麻取締法違反では51.6%、麻薬取締法違反では59.1%となっています。

同じく、平成29年における刑法犯の起訴率は、37.5%となっているので、薬物事件での起訴率が高いことがわかります。

さらに、平成29年の覚醒剤取締法違反者の再犯者率は66.2%と高いので、これも起訴率が高い要因となっています。

平成30年版 犯罪白書

3-3:覚醒剤事件で逮捕後の流れ

逮捕から判決までの流れ

この章では、薬物事件で逮捕された後の流れについて説明します。

逮捕から判決までの流れは、上図のようになります。

3-3-1:逮捕から勾留決定までの72時間

覚醒剤事件で逮捕されると、警察では取り調べを行い、逮捕から48時間以内に、被疑者本人や事件の証拠・資料などを検察官に引き継ぐ手続き「送致」をします。

送致後、検察官の判断で引き続き身柄拘束が必要な場合には、24時間以内に裁判所に対して勾留請求されます。

逮捕から72時間後に勾留が決定されると、引き続き身柄は拘束されることになります。

出来ればこの72時間の間に、弁護士を通して被疑者に証拠隠滅や逃亡の恐れがないことや、初犯で再犯の恐れもないことを検察官に訴えて、身柄の解放を求めることが重要です。

3-3-2:起訴・不起訴の判断が下される

逮捕後の勾留期間である最長23日間までに、検察官によって被疑者を起訴するか不起訴とするか判断されます。

先に説明した通り、薬物事件で逮捕された場合は、初犯でも不起訴処分を得ることは大変難しくなっています。

それでも、この23日間の弁護士による起訴をされないための弁護活動は、被疑者本人にとっては最も重要なものとなります。

なぜなら、不起訴になると刑事裁判にはならず、原則として罪に問われることなくそのまま身柄を解放されますが、起訴されてしまうと99%以上の確率で有罪となり前科がついてしまうことになるからです。

3-3-3:起訴から裁判まで

起訴された場合には、略式裁判(略式起訴)または刑事裁判が行われます。

略式裁判(略式起訴)とは、懲役刑を求めるほどの事件内容ではなく、さらに被疑者が罪を認めている場合に、検察官の判断によって裁判所に対して罰金刑を請求することです。

しかし、覚醒剤事件をはじめ薬物事件の多くは、懲役刑が妥当と判断され、刑事裁判として公判が開かれます。

起訴された後、薬物の使用・所持事件で初犯の場合には、身元引受人を用意することで保釈が許可されることもありますが、通常、判決が出るまではそのまま身柄を拘束されます。

刑事裁判の場合は、被疑者は必ず出廷し、検察、弁護人それぞれの証拠等をもとに、裁判官が判決を下すことになり、最終的に有罪の判決を受けた場合は前科がつくことになります


4章:覚醒剤事件で逮捕後、弁護士にできること

覚醒剤事件で逮捕された場合、弁護士にできることとして、次の5つがあげられます。

  • 逮捕直後から面会(接見)して助言をする
  • 検察に早期釈放を求める
  • 検察に不起訴処分を求める
  • 執行猶予減刑を求める
  • 再発防止のための活動をする

4-1:逮捕直後から面会(接見)して助言をする

弁護士であれば、逮捕直後から被疑者と面会(接見)して助言することができます。

家族が被疑者と面会できるのは、警察から連絡があってから捜査が進み、勾留が決定された後になります。

つまり、逮捕直後から勾留が決定されるまでの約3日間は、家族でも面会は認められていません。

場合によっては、共犯者や犯罪組織とのつながりを疑われて、勾留期間中も接見禁止となることもあります。

弁護士による接見は、原則として自由に面会することができるので、必要なものや書類などを差し入れすることもできます。

さらに、接見の際に立会人が付くこともないので、被疑者に今後の流れや状況を説明し、適切なアドバイスをすることが可能になります。

被疑者との面会は、家族であっても警察署の定める面会時間に合わせて事前に連絡を取り、10分~20分程度面会できるだけで、その他にも、留置場で被疑者と面会するにはいろいろな制限が定められています。

弁護士による接見は、被疑者にとっては大きな支えとなります。

4-2:検察に早期釈放を求める

3-2-1で解説した通り、薬物事件で逮捕された場合は、薬物の入手先などの証拠隠滅の恐れや、薬物依存による再犯の恐れがあるため、そのまま身柄を拘束される場合が多くあります。

しかし、弁護士による検察官・裁判所に対しての、意見書の提出や勾留決定に対する準抗告によって、釈放される場合もあります。

釈放してもらうための主な条件としては、次のようなものがあげられます。

  • 初犯である
  • 薬物の単純使用・所持である
  • 薬物の押収家宅捜索なども終え、鑑定結果も既に出ている
  • 入手先などの信用できる供述をしている

釈放された後も捜査は続きますが、被疑者は普段通りの生活ができるので会社や学校にも行くことができます。

これだけでも、逮捕されたことを周囲に知られる心配を、少なからず抑えることができます。

4-3:検察に不起訴処分を求める

弁護士に依頼することで、検察官に働きかけて不起訴処分を得られる可能性が高まります。

不起訴処分とは、検察官が被疑者を刑事裁判にかけない、つまり罪に問わない決定をすることで、当然前科はつきません。

不起訴処分の理由としては、下図の3種類があります。

不起訴処分の種類

被疑者が犯行を否認している否認事件の場合は、被疑者に有利となる証拠を集めて、検察官に無実の主張が合理的であることを訴えていきます。

そして、「嫌疑なし」「嫌疑不十分」として不起訴処分が得られるように求めていきます。

被疑者の犯行が証拠上明らかな場合は、事件内容によって様々ですが、主に次のような事情を訴えて、「起訴猶予」による不起訴処分を求めていきます。

  • 覚醒剤の所持量が微量なこと
  • 使用回数が少なく依存性が低いこと
  • 同種犯罪の前科前歴の有無
  • 反省の度合い
  • 更生に協力できる身元引受人の存在

不起訴処分の獲得を目指すには、早い段階からの弁護活動が大変重要となります。

4-4:執行猶予、減刑を求める

被疑者の犯行が証拠上明らかで起訴された場合は、執行猶予又は減刑を求める弁護活動を行います。

不起訴処分を求めた時と同様に、被疑者にとって有利となる実情を裁判官に対して訴えていきます。

覚醒剤の使用や所持の場合、初犯で営利目的がなければ、執行猶予付きの判決が出る可能性は高いです。

ここで、執行猶予について簡単に解説します。

執行猶予とは、有罪の判決を下されたが、その刑の執行を猶予する期間を与えるという意味です。

例えば、「懲役3年・執行猶予5年」の場合は、執行猶予期間中の5年間は、刑務所に入れられることはなく、通常の生活を送ることができます。

その執行猶予の5年間に罪を犯さなければ、懲役3年の刑は消滅します。

しかし、期間中に罪を犯すと執行猶予は取り消され、懲役3年の刑と犯した罪の懲役刑と合わせた期間、刑務所に入れられることになります。

裁判によって懲役刑が下されるか、執行猶予つきの判決が下されるかでは、被告人の今後の人生にとっては大きな違いがあります。

弁護士による執行猶予を求める弁護活動は、被告人にとってはとても重要なものとなります。

4-5:再犯防止のための活動をする

覚醒剤事件においては、弁護活動の中でも重要なものとして、再犯防止のための活動があげられます。

再犯防止のための活動は、被疑者・被告人にとっての有利な情状として検察官や裁判官にアピールするだけでなく、本人の将来を正常な状態にするためにはどうしても必要なものです。

覚醒剤事件では再犯率がとても高いので、被疑者本人の自覚や反省はもちろんですが、家族や医療機関等の更生に向けた協力がとても重要となります。

弁護士は、本人の社会復帰後の再犯防止のために、本人や家族に対するアドバイスをはじめ、各種医療機関や施設等の紹介などの支援活動を行います。


5章:覚醒剤事件に強い弁護士の選び方

弁護士の弁護活動は多岐にわたり、様々な依頼に対応していますが、その中には今まで実績を積んできたそれぞれの得意分野があります。

ここで、覚醒剤事件を得意分野とする、「覚醒剤事件に強い弁護士」の選び方について解説します。

5-1:覚醒剤事件の3種類の弁護士

3種類の弁護士

まず、刑事事件の弁護士には「当番弁護士」「国選弁護人」「私選弁護人」の3種類があります。

それぞれの特徴やメリット・デメリットは、上図のようになります。

結論から言うと、費用はかかりますが、自由に選任できて早い段階から弁護活動をおこなえる、私選弁護人を選ぶのが最もオススメです。

5-2:弁護士の探し方 

覚醒剤で逮捕された場合の、弁護士の探し方について解説します。

先に解説したように、逮捕直後に当番弁護士を呼べるので、相談してそのまま私選弁護人として依頼することもできます。

また、地元の弁護士会に連絡して、他の弁護士を紹介してもらうこともできます。

しかし、現在もっとも簡単な方法は、インターネットで検索して探すことです。

地元の各法律事務所のホームページ上には様々な情報や過去の実績などが紹介されているので、比較検討しやすくなっています。

当然、被疑者本人にはできないので、家族が探して直接相談し、依頼することになります。

5-3:覚醒剤事件に強い弁護士の選び方

覚醒剤事件に強い弁護士の選び方としては、次の5つがあげられます。

  • 覚醒剤事件の弁護経験が豊富な弁護士
  • 対応が早い弁護士・法律事務所
  • 依頼人の利益を最優先に考えているか
  • 相性の良い弁護士
  • 妥当な料金設定になっている

それぞれ重要な要素ですので、各法律事務所の無料相談無料見積もりなどを利用されることをオススメします。

各法律事務所との相談結果や見積もりなどを、しっかり比較・検討して、より納得した形で自分に合った弁護士が選べるようにしてください。

刑事事件に強い弁護士の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

【薬物で逮捕】弁護士に依頼すべきケース、依頼メリット、費用相場などを解説


まとめ

ここまで、覚醒剤事件で逮捕された後はどうなるのか、弁護士にできることは何かについて解説してきました。

最後に今回の内容をまとめます。

■家族が逮捕されたらどうなるのか?

逮捕された本人はどうなるのか?

  • 実名報道されることがある
  • 会社や学校に知られることがある
  • 解雇や退学になる恐れがある
  • 前科がつくと再就職が難しくなる
  • 資格取り消し、資格制限を受ける

家族はどうなるのか?

  • 周囲に知られると生活しづらくなる
  • 家族関係が悪くなる可能性がある

■家族が逮捕された時にやるべきこと

  • 警察に事実関係を確認する
  • すぐに弁護士に依頼する

■覚醒剤事件の刑罰と特徴、逮捕後の流れ

 覚醒剤取締法の罰則

覚醒剤事件の特徴

  • 原則勾留される
  • 不起訴処分は難しい

逮捕から判決までの流れ

 ■覚醒剤事件で逮捕後、弁護士にできること

  • 逮捕直後から面会(接見)して助言をする
  • 検察に早期釈放を求める
  • 検察に不起訴処分を求める
  • 執行猶予減刑を求める
  • 再発防止のための活動をする

■覚醒剤事件に強い弁護士の選び方

  • 覚醒剤事件の弁護経験が豊富な弁護士
  • 対応が早い弁護士・法律事務所
  • 依頼人の利益を最優先に考えているか
  • 相性の良い弁護士
  • 妥当な料金設定になっている

この記事の内容を参考にして、これからの行動に役立ててください。