- 2024.03.25
- 2025.03.20
- #浮気相手が弁護士をつけてきた
浮気相手が弁護士をつけてきた!自分で交渉するとき注意するケース3つ


この記事を読んで理解できること
- 浮気相手が弁護士をつけるよくあるケース
- 浮気相手が弁護士をつけた場合に注意すべき3つのケース
- 相手の弁護士と自分で交渉するメリット・デメリット
あなたは、
「夫の浮気相手が弁護士をつけてきたがどうしよう」
「自分一人で弁護士と交渉できるか心配」
「弁護士に慰謝料請求を拒否されたらどうすべき?」
などの不安や疑問をお持ちではないですか?
あなたの配偶者やパートナーの浮気が発覚し、浮気相手に対して連絡あるいは慰謝料を請求した場合に、相手が弁護士をつけてくることがあります。
例えば、浮気相手が浮気・不倫のトラブルを、弁護士に依頼するケースとしては、あなたからの不倫の慰謝料請求に対して、法律と交渉のプロである弁護士をつけることで少しでも不利な状況を回避しようとする場合です。
その場合は、あなた自身で慎重に対応し示談交渉をするか、あるいは、あなたも不利にならないように、弁護士に不倫トラブルの解決を依頼する必要が生じることがあります。
また、あなたの配偶者に対して浮気相手の弁護士から、
「既婚者と知らず騙されたので慰謝料を請求する」
「無理やり関係を持たされたので刑事告訴する」
などと連絡してくるケースもあります。
その場合は、あなたの配偶者に対する請求や訴えであっても、配偶者と婚姻関係を続けていくうえでは、無視できない大きな問題となります。
この記事では、1章で浮気相手が弁護士をつけるよくあるケースを、2章では浮気相手が弁護士をつけた場合に注意すべき3つのケースについて解説します。
さらに、3章では不倫の慰謝料請求を自分で交渉するメリット・デメリットについて解説していきます。
個々の内容をしっかりと理解して、今後の行動に役立ててください。
目次
1章:浮気相手が弁護士をつけるよくあるケース
配偶者の浮気相手が、弁護士をつけるよくあるケースとしては、次の5つの主張をしてくる場合があげられます。
- 不貞行為をした事実はない
- 既婚者と知らなかった
- 無理やり関係を持たされた
- 高額な慰謝料には応じられない
- 配偶者にも責任があるので半分しか払わない
それぞれ解説していきます。
1-1:不貞行為をした事実はない
あなたの、浮気相手に対する不倫の慰謝料請求に対して、相手の弁護士が「不貞行為をした事実はない」と反論してくる場合があります。
このような場合は、配偶者と浮気相手に肉体関係(不貞行為)があることを、証明あるいは推認できる十分な証拠が必要となります。
例えば、配偶者と浮気相手との性行為中あるいは性行為前後の写真や音声データや、二人がラブホテルから出てくる写真、メールやLINE・SNSの肉体関係があったことが推認できるようなやり取りなどです。
また、探偵事務所に浮気調査を依頼した場合は、調査報告書や調査期間中に取得した写真や動画・音声等も有力な証拠となります。
1-2:既婚者と知らなかった
浮気相手が、相手が既婚者だとは知らなかったと主張してくる場合があります。
つまり、相手が既婚者と知らずに交際していたので、浮気相手には不貞行為の「故意・過失」がないため、法で定められた慰謝料請求は認められないということです。
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
一般的には、交際を続けていく中で、相手が既婚者だとは知らなかった、知ることもできなかったというケースは稀です。
このような場合は、交際を始めたきっかけやその後のメールやLINE・SNSのやり取りなどの証拠から、相手の「故意・過失」を立証していく必要があります。
1-3:無理やり関係を持たされた
浮気相手が、配偶者に無理やり関係を持たされたと主張してくる場合があります。
例えば、配偶者による強姦や脅迫によって肉体関係を持たされた場合は、浮気相手は不法行為を行っていないため、あなたは慰謝料を請求することはできません。
このような場合は、配偶者に強引な側面があったとしても、自らの意思で断ることもできた、とこちらも反論する形になります。
また事実として、配偶者に強姦や脅迫によって肉体関係を持たされた場合は、弁護士を通じて刑事告訴されることもあるため注意が必要です。
1-4:高額な慰謝料には応じられない
浮気相手が弁護士をつけてきた場合、高額な慰謝料には応じられないと、主張してくる場合があります。
このような場合は、配偶者の浮気によってあなたが受けた精神的ダメージや、浮気の証拠を基にした浮気の回数や期間、悪質性などを主張し、適正な慰謝料金額であることを説明する必要があります。
また、交渉の落としどころとして、相手の減額交渉に対して、ある程度柔軟な対応が必要な場合もあります。
1-5:配偶者にも責任があるので半分しか払わない
あなたからの不倫の慰謝料請求に対して、不倫(不貞行為)は配偶者にも責任があるため、半分しか払わないと主張してくる場合があります。
実際に、浮気相手と配偶者は不倫の当事者(共同不法行為者)となるため、浮気相手が自分の責任部分を超えて慰謝料を支払った場合は、もう一方の当事者(配偶者)に自己の責任を超過する分を請求することができます。(求償権)
このような場合は、求償権の放棄も含めて、慰謝料金額などの示談交渉を進めることになります。
2章:浮気相手が弁護士をつけた場合に注意すべき3つのケース
浮気相手が弁護士をつけた場合に注意すべきなのは、次の3つのケースです。
- 「既婚者と知らず騙されたので慰謝料を請求する」
- 「無理やり関係を持たされたので刑事告訴する」
- 弁護士から「内容証明郵便」が送られてきた
それぞれ解説していきます。
2-1:「既婚者と知らず騙されたので慰謝料を請求する」
あなたの配偶者が、浮気相手に既婚者であることを黙って関係を続けていた場合は、「貞操権の侵害」を理由として、浮気相手の慰謝料請求が認められる場合があります。
例えば、
- 結婚していないと嘘をついていた
- 婚活パーティーなどで知り合った
- 結婚する約束・準備をしていた
場合などです。
特に、婚活パーティーで知り合ったり、その後結婚する約束や準備をしていた場合などは、相手が既婚者だとは疑ってもいなかったと判断される可能性が高いです。
そのため、浮気相手の弁護士を通じて「内容証明郵便」などで慰謝料の請求書が送られて来た場合は、支払に応じなければ裁判に移行する可能性もあるため、無視することなく早急に対応する必要があります。
2-2:「無理やり関係を持たされたので刑事告訴する」
1章で解説したように、浮気相手が配偶者に強姦や脅迫によって肉体関係を持たされた場合は、弁護士を通じて刑事告訴されることがあります。
例えば、暴行または脅迫を用いて、相手が抵抗できない、あるいは抵抗するのが非常に難しい状態で性交等をした場合は、強制性交等罪が適用されます。
また相手が、酔わされたり薬を服用させられて、正常な判断ができないまたは物理的・心理的に抵抗できない状態にある時に性交等を行った場合は、準強制性交等罪が適用されます。
いずれの場合も、事実であれば重い罪に問われる可能性があるため、早急に弁護士に依頼して問題解決に当たる必要があります。
2-3:弁護士から「内容証明郵便」が送られてきた
先に解説したように、浮気相手が慰謝料請求や告訴に踏み切る場合は、浮気相手の弁護士から内容証明郵便で連絡が入るケースがほとんどです。
そのため、弁護士から「内容証明郵便」が送られてきた場合は、相手はすでに法的準備が整っていると考えられるため、こちらも弁護士に依頼するなど早急に対策を講じる必要があります。
例えば、弁護士からの連絡が慰謝料請求である場合は、そのまま仮に支払いを拒んだ場合は、裁判に発展し請求が認められてしまう可能性があります。
なぜなら、民事事件の裁判では、訴えられた側(被告)が裁判所からの「訴状」を無視して、「答弁書」を出さず決められた裁判の日に欠席した場合は、反論を聞いたり証拠を見直したりすることなく、訴えた側(原告)の主張する事実が認められるからです。
また、相手が刑事告訴を検討している場合は、そのまま放置してしまうなど対応を誤ると、刑事告訴され強制性交等罪で逮捕されてしまう可能性があります。
3章:相手の弁護士と自分で交渉するメリット・デメリット
浮気相手に対して不倫の慰謝料を請求した際に、相手が弁護士をつけてきた場合、自分で示談交渉するメリット、デメリットについて解説していきます。
3-1:自分で示談交渉するメリット
浮気相手が浮気を認めて反省し、慰謝料請求に対しても支払う意思を見せている場合は、自分で直接相手の弁護士と示談交渉を進めることができます。
このような場合は、示談交渉の時間も短縮され、浮気トラブルや示談交渉を内密にできるだけでなく、示談交渉にかかる弁護士費用等が掛からずに済むというメリットがあります。
3-2:自分で示談交渉するデメリット
自分で示談交渉をするデメリットとしては、浮気相手やその弁護士と直接交渉しなければいけない点があげられます。
配偶者に浮気されたことで精神的苦痛を負っている状態で、さらに浮気相手側と頻繁に連絡を取り合う必要があるため、時間がかかるだけでなくさらなる苦痛や精神的負担が伴います。
また、浮気相手が弁護士をつけてきた場合は、法律や交渉のプロである相手方の弁護士の言うままに交渉が進められ、慰謝料金額や条項等が相手に有利な形でまとめられる可能性があります。
そのため、示談交渉を自分だけで進めることに少しでも不安がある場合は、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。
浮気相手が弁護士をつけてきたことで示談交渉が不利にならないように、弁護士に依頼するメリットとしては、次の3つがあげられます。
- 示談交渉を全て任せられる
- 適正な慰謝料金額で合意できる
- 裁判になっても任せられる
不倫の慰謝料請求に強い弁護士については、次の記事で詳しく解説しています。
【慰謝料請求に強い弁護士の特徴とは?】選ぶ基準を現役弁護士が解説
まとめ
ここまで、浮気相手が弁護士をつけるよくあるケースや、浮気相手が弁護士をつけた場合に注意すべき3つのケースなどについて解説してきました。
最後に、今回の内容をまとめます。
■浮気相手が不倫トラブルを弁護士に依頼する目的は、あなたからの不倫の慰謝料請求に対して、法律と交渉のプロである弁護士をつけることで少しでも不利な状況を回避するためです。
■浮気相手が弁護士をつけるよくあるケース
- 不貞行為をした事実はない
- 既婚者と知らなかった
- 無理やり関係を持たされた
- 高額な慰謝料には応じられない
- 配偶者にも責任があるので半分しか払わない
■浮気相手が弁護士をつけた場合には、不倫の当事者である配偶者への慰謝料請求や、刑事告訴などを検討している場合があるため注意する必要があります。
■浮気相手が弁護士をつけてきたことで示談交渉が不利にならないように、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に依頼するメリット
- 示談交渉を全て任せられる
- 適正な慰謝料金額で合意できる
- 裁判になっても任せられる
この記事の内容を参考にして、これからの行動に役立ててください。