これって隠れモラハラ?疑うべき6つの特徴と対処法を弁護士が解説

監修者

弁護士法人新橋第一法律事務所
代表弁護士 住川 佳祐

これって隠れモラハラ?疑うべき6つの特徴と対処法を弁護士が解説
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チェック
この記事を読んで理解できること
  • 隠れモラハラを疑うべき特徴
  • 隠れモラハラの常套句3選
  • モラハラ被害を受けやすい人の特徴
  • パートナーが隠れモラハラだった場合の対処法

あなたは、

  • パートナーの言動が隠れモラハラかどうか知りたい
  • 隠れモラハラの特徴や見分け方は?
  • 隠れモラハラの対処法を知りたい

などとお考えではないですか?

パートナーから、強い暴言を吐かれたり、暴力を振るわれていたりするわけではないのに、一緒にいると少しストレスを感じてしまう場合があります。

その原因はもしかしたら、パートナーから隠れモラハラを受けているのかもしれません。

隠れモラハラをする男性は、直接的に暴言や暴力を振るうことはないものの、遠回しに相手をジワジワと傷つけていきます。

隠れモラハラは、一見モラハラに見えませんが、確実に相手の精神を疲弊させてしまうことが多いです。

パートナーの隠れモラハラから自分を守るためには、隠れモラハラを疑うべき特徴や対策について知っておく必要があります。

そこでこの記事では、

1章では、隠れモラハラを疑うべき特徴

2章では、隠れモラハラの常套句

3章では、モラハラ被害を受けやすい人の特徴

4章では、パートナーが隠れモラハラだった場合の対処法

について解説します。

この記事を読んで、隠れモラハラについてしっかり理解し、状況の改善に役立ててください。

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1章:隠れモラハラを疑うべき特徴

隠れモラハラの特徴は、周囲が気づかないだけではなく、モラハラを受けている本人も自覚しづらいことです。

そのため、放って置くと誰も気づかないうちに、心に大きな傷を負ってしまうことにもなりかねません。

そこで、この章では隠れモラハラを疑うべき特徴について説明します。

隠れモラハラをする男性の特徴は、以下の6つです。

  • 人前でパートナーを馬鹿にする
  • 学歴や職歴などの経歴を重視する
  • イライラすると無視したり、物にあったりする
  • 自分の考え方を押し付けてくる
  • パートナーを自分好みに変えようとする
  • パートナーの自信を失わせるような発言をする

順番に説明します。

1-1:人前でパートナーを馬鹿にする

隠れモラハラを疑うべき特徴の1つ目は、「人前でパートナーを馬鹿にする」ことです。

「人前でパートナーを馬鹿にする」ことには、自分の立場が相手よりも上であることを示す目的があります。

例えば、友人がいる場での小さな冗談が、実は相手を見下す意図を持っているなど、さりげなく相手を見下して自分の優位性を示すことで、自分の支配欲を満たしているのです。

このような行為は、相手を支配しようとする隠れモラハラのサインとも言えるので、もし、パートナーの行動にこのような兆候が見られた場合、隠れモラハラを警戒しましょう。

1-2:学歴や職歴などの経歴を重視する

隠れモラハラを疑うべき特徴の2つ目は、「学歴や職歴などの経歴を重視する」ことです。

例えば、「君は偏差値が高くない大学の出身だから」などと自身の優位性を主張してきたり、「自分は〇〇に勤務しているので〜」などと、自分の社会的なステータスをアピールしています。

これらは、特に高学歴や高収入で有名な企業に勤務しているような、いわゆるエリート男性に多い特徴です。

自分の社会的な地位の高さをアピールすることで、相手よりも自分の立場が上だと示そうとしています。

社会的なステータスが高く、歪んだ特権意識を持っている男性は、隠れモラハラを行いやすい傾向があるため、もしパートナーの行動にこのような特徴を感じたら、隠れモラハラを疑いましょう。

1-3:イライラすると無視したり、物にあたったりする

隠れモラハラを疑うべき特徴の3つ目は、「イライラすると無視したり、物にあたったりする」ことです。

無視したり、物にあたったりする等の威圧的な態度を見せることで、相手に恐怖感を植え付けて、自分の思い通りに動かそうとしています。

直接的に暴力を振るわれていなくても、このような行動によって精神的な負担をかけてくるパートナーの態度は、立派なモラハラです。

特に自分の欲求を通すために、頻繁に物にあたっているようなケースでは、いずれ直接的な暴力に発展する可能性も少なくありません。

パートナーにこのような兆候が見られた場合、早めに対処する必要があります。

1-4:自分の考え方を押し付けてくる

隠れモラハラを疑うべき特徴の4つ目は、「自分の考え方を押し付けてくる」ことです。

隠れモラハラをする男性は、相手を自分の思い通りにコントロールしたいという気持ちが非常に強いです。

例えば、「女性はこうあるべき」などといった自分の考え方を押し付けてきて、自分の価値観に沿った行動をとることを強要してきます。

「普通は〜〜するものだよ」などと、自分に都合の良い一般論を持ち出してきて、相手の行動に対して逐一指摘することも特徴の1つです。

パートナーにこのような兆候が見られた場合、隠れモラハラを警戒しましょう。

1-5:パートナーを自分好みに変えようとする

隠れモラハラを疑うべき特徴の5つ目は、「パートナーを自分好みに変えようとする」ことです。

例えば、髪型や体型、外出時の服装について、細かく口出ししてくる等です。

隠れモラハラをする男性は、「露出が多くて心配だから」「その服装は似合っていないよ」などと、一見相手を配慮しているような言い回しをしてきます。

しかし実際のところは、女性の好みや個性を考慮している訳ではありません。

パートナーの外見に口出しして、自分好みにコントロールしたい、という支配欲求を満たすことを目的としているのです。

そのため通常のアドバイスとは異なり、言い方は優しくても、「逆らってはいけない」というような無言の圧力を感じるケースが多いです。

自分の個性や好みを全く異なる髪型や服装を強要されていると感じた場合、隠れモラハラを受けている可能性があるので、十分に注意しましょう。

1-6:パートナーの自信を失わせるような発言をする

隠れモラハラを疑うべき特徴の6つ目は、「パートナーの自信を失わせるような発言をする」ことです。

パートナーの自信を失わせた上で、「自分と一緒にいれば大丈夫だ」などと甘い言葉をささやくことで、相手を依存させようとしています。

例えば、些細な失敗をいちいち指摘して批判を繰り返したり、「君にできるとは思えない」などの発言が常套句となっていたりする場合は要注意です。

パートナーの自己肯定感が低下しているタイミングで、優しい言葉をかけることで、相手を自分の支配下におこうとしている可能性があります。

このような状態が続くと、最悪の場合、洗脳されたような状態に陥ることもあります。

一緒にいて、自分の自信がどんどん失われていると感じている場合は、パートナーから距離を置いてみることを検討しましょう。

2章:隠れモラハラの常套句3選

この章では、隠れモラハラの常套句について解説します。

隠れモラハラの常套句は、以下の3つです。

  • 「なんでそんなことするの?」
  • 「君のために言っているんだよ」
  • 「俺がいないと何もできない」

パートナーから、日常的にこれらの言葉を言われている場合、隠れモラハラを受けている可能性が高いです。

順番に説明します。

2-1:「なんでそんなことするの?」

隠れモラハラの常套句の1つ目は、「なんでそんなことするの?」です。

隠れモラハラをする男性は、自分の優位性を示すために、とにかく相手の間違いを指摘しようとします。

例えば、

「なんでそんな会社に入ったの?」
「なんでそんな行動したの」
「なんでそんな服装で来たの?」

等です。

多くの場合、質問に答えても、更に「なんで?」「どうして?」と追撃してきます。

そのため、自分に否がなくても、自分が間違っていたような錯覚に陥ってしまうことも少なくありません。

言い方は穏やかでも、質問の意図は「自分の優位性を示したい」という支配欲です。

間違いを認めなければ、納得してもらうことができないため、場を切り上げるために謝罪を強要されているケースも多いです。

パートナーから、「なんでそんなことするの?」といった質問を頻繁に受ける場合、隠れモラハラを受けている可能性が高いといえるでしょう。

2-2:「君のために言っているんだよ」

隠れモラハラの常套句の2つ目は、「君のために言っているんだよ」です。

通常のモラハラと隠れモラハラの一番の違いは、一見相手を思いやっているような体裁を装っている点です。

隠れモラハラでは、自分の支配欲を満たすためのセリフにも、「君のために〜」といった枕詞を添えることで、パートナーに対する思いやりから発言しているように見せています。

もっとも、実際のところ、どちらも自分の支配欲を満たすための発言であるという点で変わりはありません。

更に、隠れモラハラでは、「君のために〜」という枕詞が加わっているため、モラハラであるとはっきり気づくことができません。

そのため、モラハラ被害を受けている自覚がないままに、精神的に追い詰められてしまうこともあります。

「君のために〜」からはじまる指摘を日常的に受けている場合、モラハラではないか疑ってみることが必要です。

2-3:「俺がいないと何もできない」

隠れモラハラの常套句の3つ目は、「俺がいないと何もできない」です。

多くの場合、隠れモラハラをする目的は、相手を「傷つける」ことではなく、相手を「自分に依存させて支配下に置く」ことにあります。

言葉や威圧感によって自尊心を低下させ、最終的に「俺がいないと何もできない」と思わせることで、支配欲を満たそうとしています。

例えば、男性からの指摘で精神的に弱っているときに、「自分がいれば大丈夫」などと見せかけの優しさを見せられた場合は、特に注意が必要です。

相手のモラハラに気づけず、本質を見誤ってしまう可能性が高いからです。

パートナーが日常的に「俺がいないと何もできない」などと発言している場合、隠れモラハラを受けていないか疑ってみましょう。

3章:モラハラ被害を受けやすい人の特徴

この章では、モラハラ被害を受けやすい人の特徴について解説します。

モラハラ被害を受けやすい人の特徴は以下の2つです。

  • 謙虚で他人への思いやりが強い
  • 自分に自信がない

順番に説明します。

3-1:謙虚で他人への思いやりが強い

モラハラ被害を受けやすい人の特徴の1つ目は、「謙虚で他人への思いやりが強い」です。

思いやりが強い女性は、相手の理不尽な行動に対しても、理解を示そうとする場合が多いからです。

そのため、モラハラだと感じても、「ストレスが原因だから」「根は優しい人だから」と、男性の行動を正当化してしまいます。

更に、相手との関係性を良好に保つために、自分を犠牲にしてでも相手の意見を優先しようとします。

謙虚で他人への思いやりが強い性格は、多くの人から愛される性格である一方で、モラハラも受けやすい性格だといえるでしょう。

3-2:自分に自信がない

モラハラ被害を受けやすい人の特徴の2つ目は、「自分に自信がない」です。

自分に自信がない場合、通常であれば理不尽に思える指摘に対しても、素直に「自分が悪い」と考えて受け入れてしまいます。

また、自己肯定感が低いため、他人からの承認や肯定を強く求めている傾向があります。

これは、自尊心を低下させて自分の支配下に置きたいという男性にとっては、非常に都合の良い傾向です。

自分に自信がない女性は、モラハラによって、依存的な関係も構築しやすいため、少しでも変だなと感じたら、家族や友人へ助けを求めることが必要です。

4章:パートナーが隠れモラハラだった場合の対処法

この章では、パートナーが隠れモラハラだった場合の対処法について解説します。

パートナーが隠れモラハラだった場合の対処法は、主に以下の3つです。

  • 本人にモラハラであることを自覚させる
  • 難しい場合には別居や離婚を検討する
  • 弁護士に相談する

順番に説明します。

4-1:本人にモラハラであること自覚させる

まずは、本人にモラハラであることを自覚させることが先決です。

隠れモラハラをしている男性の多くは、自分がモラハラをしているとは思っていません。

そのため男性によっては、モラハラであることを認識させるだけでも、改善する方向に向かう可能性があります。

ただし、真正面から「あなたの行動はモラハラだ」と指摘しても、すぐにモラハラだと認める可能性は低いでしょう。

パートナーにモラハラを認識させる方法としては、例えば「知人がモラハラで困っている話をする」等が考えられます。

自分の状況を知人に置き換えて、他人がモラハラで苦しんでいる話をすることで、パートナーが自分の行動を省みるように誘導してみましょう。

4-2:難しい場合には別居や離婚を検討する

モラハラの改善が難しい場合には、別居や離婚を検討することも必要です。

モラハラに耐え続けるだけでは、状況が良くなることはありません。

最悪の場合、自分でも気づかないうちに、うつ病等の心の病気を発症してしまうこともあります。

離婚に踏み切れない場合、一旦別居してみるなど、パートナーと距離を置いてみましょう。

モラハラをする男性は、相手が離れていくことを恐れている場合が多いため、少しの間距離を置いてみることで、自分の過ちに気づき反省することがあります。

ただしその場合、よりを戻すと再びモラハラを始める可能性が高いので、よりを戻す場合は、定期的な専門家のカウンセリングを条件にする等何らかの対策を講じましょう。

4-3:弁護士に相談する

最も良い解決策は、弁護士に相談することです。

実際のところ、パートナーがモラハラ気質な性格である場合、今後モラハラが改善する可能性は高いとはいえません。

特に、現在モラハラを受けている場合、パートナーとの間には既に上下関係が生まれているため、当人同士で話し合いをしても、多大な労力が必要となるばかりか、更に関係を拗らせてしまう原因になりかねません。

モラハラ問題の経験が豊富な弁護士に相談すれば、パートナーとの関係性に応じて適切な解決策を提案してくれます。

また、良好な関係を再構築したいと考えている場合も、間に入って交渉してくれるため、お互い冷静に話し合いを進めることができます。

モラハラ問題を当事者同士で解決することは難しいため、早めに弁護士へ相談しましょう。

まとめ:隠れモラハラを疑うべき特徴と対処法

最後に、今回の内容を振り返ります。

【隠れモラハラを疑うべき特徴】

  • 人前でパートナーをバカにしたり、自信を失うような発言をしたりする
  • 自分の好みや価値観を押し付けてくる
  • イライラすると、無視したり、物にあたったりする

【隠れモラハラの対処法】

  • モラハラであることを自覚させる
  • 物理的に距離を置き、反省の色が見えたらカウンセリング等をうながす
  • 弁護士に相談する

この記事では、隠れモラハラの特徴や常套句、対処法についてお伝えしました。

隠れモラハラを受けている状態が続くと、精神的に疲弊し、最悪の場合うつ病などを発症してしまうこともあります。

もっとも、隠れモラハラでは、これはモラハラだとはっきり分かることは少ないため、兆候を感じた時点で早めに対策を講じる必要があります。

とはいえ、相手との関係性を考えると、自分で対処するのは難しいと感じることも多いはず。

隠れモラハラで悩んだ場合は、ぜひ弁護士に相談することをオススメします。

別居や離婚を選ぶにしても、話し合いによる関係改善を模索するにしても、円滑に進めるためには、専門家の意見を聞くことは欠かせません。

弁護士に相談したうえで、状況を改善させるための一歩を踏み出しましょう!

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