
あなたは、
「浮気されているか確認したいから調査したい!」
「浮気の調査って自分でもできるのかな?」
「浮気の調査って何をすれば良いんだろう?」
などの悩み、疑問をお持ちではありませんか?
浮気されている気がしてくると、少しでも早く確かめてこれからのことを考えたいと思いますよね。
しかし、ここで焦ってはいけません。
大事なのは、まずは浮気を確認し、本当に浮気をしていたらしっかり証拠を集めることです。
なぜなら、証拠を集めるほど「離婚請求」や「慰謝料請求」を成功させる可能性が高まるからです。
そこでこの記事では、まずはあなたが自分でできる浮気調査の14の方法と、その後の行動をより有利に進めるための、証拠集めのポイントを紹介します。
さらに、浮気調査を自分で行うリスクや、専門家に依頼すべき理由についても説明します。
しっかり読んで、適切な方法で行動をはじめてください。
目次
- 1章:自分でできる浮気調査の14の方法
- 1−1:LINEなどのチャットアプリやメールを確認する
- 1−2:FacebookなどのSNSのDM、投稿やブログを確認する
- 1−3:スマホの画像データを見る
- 1−4:浮気調査アプリを使う
- 1−5:Suicaなどの交通系ISカードの利用履歴を調べる
- 1−6:クレジットカードの利用明細やレシートから店名や場所を確認する
- 1−7:自動車の車内やETCカードの利用履歴を調べる
- 1−8:GPSで位置情報を追跡する
- 1−9:クレジットカードの履歴を確認する
- 1−10:パソコンの検索履歴やメールの履歴を調べる
- 1−11:マッチングアプリを利用していないかチェックする
- 1−12:スーツのポケットやバッグの中の物を調べる
- 1−13:自宅にICレコーダーやカメラを設置して調べる
- 1−14:日記、手帳、メモからできる浮気調査
- 2章:立証能力が高い証拠を集めるためのポイント
- 3章:浮気調査を自分で行うリスク
- 4章:浮気調査は専門家に依頼しよう
- まとめ
1章:自分でできる浮気調査の14の方法
それではさっそく、あなたが自分でできる浮気調査の方法を紹介します。
調査方法には以下のものがあります。
【自分でできる浮気調査の14の方法】
- LINEなどのチャットアプリやメールを確認する
- FacebookなどのSNSのDM、投稿やブログを確認する
- スマホの画像データを見る
- 浮気調査アプリを使う
- Suicaなどの交通系ISカードの利用履歴を調べる
- クレジットカードの利用明細やレシートから店名や場所を確認する
- 自動車の車内やETCカードの利用履歴を調べる
- GPSで位置情報を追跡する
- クレジットカードの履歴を確認する
- パソコンの検索履歴やメールの履歴を調べる
- マッチングアプリを利用していないかチェックする
- スーツのポケットやバッグの中の物を調べる
- 自宅にICレコーダーやカメラを設置して調べる
- 日記、手帳、メモからできる浮気調査
それでは順番に説明します。
浮気調査を自分でやらず、専門家に任せたいとお考えの場合は、3章からお読みください。
1−1:LINEなどのチャットアプリやメールを確認する
配偶者の浮気が疑わしい場合は、まずはLINEやカカオトークなどのチャットアプリの利用履歴や、メールを確認してみましょう。
今後離婚や慰謝料請求をする場合、これらのものも証拠の一つとして認められる傾向にあります。
そのため、チャットアプリをチェックして、浮気しているかどうか確認し、証拠として記録しておくことが大事です。
特にメールは、不貞行為の証拠として裁判で提出されることが非常に多く、これから紹介する内容・ポイントを押さえたものなら、認められる可能性が高いです。
具体的には以下のようなものです。
①配偶者が浮気・不倫相手に送ったメールや、不倫相手が配偶者に送ったメールのコピー、文面を撮影したもの)
②LINEなどのチャットアプリの画面(スクリーンショットではなく、画面をそのまま撮影したもの)
スクリーンショットは加工が疑われやすく、相手から偽造を主張されることがあるため、画面を撮影した方が良いとされています。SNSのDMやメールも同様です。
③不倫相手から来た手紙、年賀状
④贈り物(浮気・不倫関係が疑わしい贈り物)
- 指輪、アクセサリー
- 洋服、下着
など
ポイントは以下のものです。
- 肉体関係があったことが分かる内容であること
→友達同士でふざけてじゃれあうメールを送りあうことはよくあるため、親密な関係であることが分かるだけでは、不貞行為があったとは認められにくいため。肉体関係があったことが推測できる内容である必要があります。 - 複数回のやり取りがあること
→何度も継続的にやり取りされたものであることが分からなければ、浮気・不倫が継続的に行われていたことが証明できないためです。 - メールの場合は、送受信の日時が明確に残っていること
→日時が明確でなければ、不倫関係が分かったことと夫婦関係の破綻の時期との前後が分からないためです。
また、メールについては違法に集められたものではないかという点も注意が必要ですので、2章で詳しく解説します。
1−2:FacebookなどのSNSのDM、投稿やブログを確認する
1−1と似ていますが、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNS上のやり取りや、DM、投稿やブログからも浮気調査することができます。
最近では、ネット上で男女が出会うことが少なくありません。そこから恋愛関係に発展しても、不思議ではないのです。
あなたの配偶者のスマホが見れる場合、入っているSNSやブックマークされているサイトをできるだけチェックしてみることをおすすめします。
具体的には、以下のものが証拠になります。
①Facebookに投稿されたツーショット写真
②ブログにアップされたツーショット写真やそれが分かる記事
③Facebook、Twitter、InstagramのDMの文面のコピーや画面を撮影したもの
SNS上のやり取りやDM、投稿について、浮気調査するポイントは以下の通りです。
- 肉体関係があったことが分かる内容であること
- 複数回のやり取りがあること
- 送受信の日時が明確に残っていること
- SNSやブログが本人のアカウントであることが明らかであること
これも、スクリーンショットよりも画面を直接撮影した方が、より証拠としての効果が高いです。
1−3:スマホの画像データを見る
配偶者のスマホが見られる場合、スマホの画像データを確認することも浮気調査になります。
スマホの画像データの中に、以下のものがないか確認してみましょう。
①女性と行くような飲食店や宿泊施設、デートスポットの画像
②肉体関係が分かるような画像(性行為中の画像など)
①のものがあれば、浮気をしている可能性が高いと確認できますし、②のものは証拠としても認められる可能性があります。したがって、これらの画像を見つけたら、これもそのまま画面を撮影しておきましょう。
また、画像には撮影日や撮影された位置情報が記録されていることもあります。
スマホで画像を開いた画面内で確認することができますので、それも確認し、撮影して記録しておきましょう。
1−4:浮気調査アプリを使う
iPhoneやAndroidで入れることができるアプリを利用すれば、アプリで浮気調査することも可能です。
具体的には、以下のものがあります。
①mSpy:iPhone、Androidで利用可能(有料)
- LINEなどのチャットアプリ上のやり取りの確認
- SNS上でのやり取りの確認
- ネットの閲覧履歴の確認
- 通話記録の閲覧
- 相手の現在地の確認
などが可能なアプリです。
配偶者のスマホにこっそりインストールすることで、上記のことが可能になり、浮気調査に活用することができます。
②Cerberus(ケルベロス)
- 音声の録音
- 遠隔操作でのカメラの起動
- SMSの確認
- 通話記録の閲覧
- 位置情報の確認
などが可能なアプリです。録音や撮影機能を使って、遠隔からでも浮気調査することができます。
③Prey Anti Theft(プレイアンチセフト)
- スクリーンショット
- 位置情報の確認
- 位置の特定
- セキュリティ迷彩(ホーム画面にアプリを表示させない)
などが可能なアプリです。
バレないようにアプリを入れて、浮気調査に使えます。
また、浮気相手の家などが分かっている場合は、そこを登録しておくことで、そこに配偶者が立ち寄った際にアラームやメールでお知らせを受けとることができます。
他にもたくさんの浮気調査アプリがありますので、「浮気調査 アプリ」とネットで調べて、あなたに合うものを使ってみてください。
※ただし、アプリを入れれば浮気調査していることがバレる可能性もありますので、それが不安な場合は3章以降で解説する対処法をご覧ください。
1−5:Suicaなどの交通系ISカードの利用履歴を調べる
電車移動の履歴についても、証拠として認められることがあります。
具体的には以下のようなものです。
①Suica、PASMOの利用履歴
SuicaやPASMOは、駅の券売機に挿入して「履歴表示」のボタンを押すと利用履歴を確認し、印字することが可能です。
履歴の印字は無料で、最大、直近の利用分100件まで印字することができます。
②インターネットの乗り換え検索サービスの履歴
Yahoo!乗り換えやNAVITIMEなどの乗り換え検索サービスの場合、スマホアプリ上の「検索履歴」ボタンを押すと、過去に検索した乗り換え駅の履歴が表示されます。
普段行かないような駅を何度も利用していたら、浮気している可能性があると判断できます。
ただし、後に浮気の証拠として利用する場合は、以下のポイントを押さえておくことが大事です。
- 継続的に履歴が残っていること
→1回のみの履歴では、たまたま移動しただけの可能性があり、浮気・不倫があったとは認められにくいです。ケースバイケースですが、複数回同じ所に通っていることが分かる履歴があることが望ましいです。 - 他の証拠もあること
→移動の履歴だけでは証拠として弱いため、他の浮気・不倫の証拠(ホテル、旅館、食事のレシートや避妊具のレシート、クレカ明細など)もあることで、特定の相手との不貞行為を証明できます。
1−6:クレジットカードの利用明細やレシートから店名や場所を確認する
レジットカードの利用履歴やレシートからも浮気調査することができます。これらは、浮気・不倫の証拠として使えることもあります。
具体的には以下のものです。
①ホテル、旅館などの宿泊施設のクレジットカードの利用明細
②ホテル街や不倫相手の自宅近くで使われたレシート(コンビニ、レジャー施設、レストランなど)
ポイントは、以下の点です。
- 繰り返し使われていること
→繰り返し使われていることで、単発的ではなく浮気・不倫が続いていることが分かります。 - 不貞行為があったとみなせるものであること
→異性の下着や避妊具、性行為用のグッズの購入履歴などの履歴があれば、証拠として認められやすいです。
1−7:自動車の車内やETCカードの利用履歴を調べる
自動車を所有していて、配偶者がよく利用している場合、以下の方法でも浮気調査することができます。
具体的には、
- 車の走行距離
- ガソリン代の増減
- ETCカードの記録
などを確認することで、どこに移動しているか、どれだけ移動にお金をかけているか確認することができます。
ETCカードは、事前に登録しておけば、下記のページから過去の利用履歴の明細を確認、印刷することができます。
利用履歴から、過去に利用した高速道路や乗り降りした料金所、利用した車種などが特定できます。
また、合わせて、
- 走行距離
- ガソリンの消費量やガソリンスタンドのレシート
- ダッシュボードやトランクの中
などもよく調べてみましょう。
これらを確認した結果、走行距離やガソリン代が異常に増えていた、普段使わない高速道路で乗り降りしていた、などの事実があった場合、浮気している可能性が高いです。
これらは、印刷や写真で撮影、現物を保存等しておくと後に証拠としても利用できますので、確認と合わせて証拠に残しておくことをおすすめします。
1−8:GPSで位置情報を追跡する
GPSを使うことでも、浮気調査することが可能です。
また、調査結果を浮気、不倫の証拠として活用することもできます。
具体的には、浮気が疑われる配偶者の鞄の中にGPSの追跡装置を入れて行く場所を追跡し、
- ラブホテル
- 旅館
- 異性の自宅
などに行ったことを確認します。
これらの場所に行っていることが分かれば、浮気していることが分かりますし、証拠として記録することもできます。
GPSの記録は、専用の機械を使うことでも可能ですし、配偶者のスマホにアプリを入れて記録を残すこともできます。
※ただし、GPSはプライバシーを侵害するものとして、違法とみなされることもあるため、注意が必要です。
1−9:クレジットカードの履歴を確認する
クレジットカードの利用履歴やレシートからも、浮気調査することができます。
具体的には以下のものです。
①ホテル、旅館などの宿泊施設のクレジットカードの利用明細
②ホテル街や不倫相手の自宅近くで使われたレシート(コンビニ、レジャー施設、レストランなど)
ただし、証拠として活用する場合は、以下のポイントを押さえて証拠として記録しておくことが大事です。
- 繰り返し使われていること
→繰り返し使われていることで、単発的ではなく浮気・不倫が続いていることが分かります。 - 不貞行為があったとみなせるものであること
→異性の下着や避妊具、性行為用のグッズの購入履歴などの履歴があれば、証拠として認められやすいです。
カード会社によっては、インターネット上から利用履歴を確認できます。
クレジットカードの暗証番号やパスワードを把握している場合は「カード会社名 明細 確認」などで調べてみてください。
1−10:パソコンの検索履歴やメールの履歴を調べる
最近ではスマホを使う人が多いですが、スマホよりバレにくいと考えて、あえてパソコンを使って浮気相手とやり取りしている場合もあります。
パソコンの場合、具体的には以下のものを調べてみてください。
①検索履歴やお気に入りから、出会い系のサービスを利用していないか確認する
②パソコン用のメールアプリやGmail、Yahoo!メールなどから、メールのやり取りを確認する
③フォルダから画像や動画を探し、浮気が疑われるものがないか確認する
もし浮気が疑わしいものがあれば、
- カメラで画面を撮影する
- USBにデータを移行する
などの方法で、証拠として残しておきましょう。
1−11:マッチングアプリを利用していないかチェックする
最近では、マッチングアプリを使って異性と出会い、恋愛関係になることも多いです。
そこで、スマホにマッチングアプリが入っていないかどうか確認するだけでも、浮気調査ができます。
もし入っていれば、浮気している可能性が高いですし、中を閲覧することでより具体的な浮気の証拠を見つけられる可能性もあります。
マッチングアプリが入っている場合は、
- メッセージのやり取りの内容
- やり取りの日付
- やり取りしている相手
などが分かるように画面を撮影して、証拠として記録しましょう。
1−12:スーツのポケットやバッグの中の物を調べる
配偶者の浮気が疑わしい場合、
- スーツのポケット
- 仕事や普段使いしているバッグ
などの中を確認してみましょう。
場合によっては、
・浮気相手と行ったラブホテルのレシートやカード
・浮気相手に買ったプレゼントのレシート
・避妊具やそのレシート
などが見つかる可能性もあります。
これらがあれば、現物をしっかり証拠として保管しておきましょう。
1−13:自宅にICレコーダーやカメラを設置して調べる
浮気が疑わしい場合、
- 自宅や自家用車にICレコーダーやカメラを設置して記録する
- 配偶者を追跡して、ラブホテルから出てくる所を撮影する
などの方法で浮気調査することもできます。
あなたの配偶者と浮気相手との、不貞行為(肉体関係)が明らかである、録音した音声データや、録画した撮影データがあれば、証拠としての価値も高いです。
具体的には、以下のようなものです。
①夫婦間の会話で、浮気・不倫の事実を認めた会話の録音
②不倫相手との電話の録音
③性行為やその類似行為の録音・録画データ
④ホテルや不倫相手の自宅から一緒に出てくる動画
⑤一緒に旅行に行っていることが分かる動画
ポイントは、
- 一緒にいることや日常的な会話などがあるだけでなく、不貞行為(肉体関係)の事実が分かる音声や動画であること
- 著しく反社会的な方法で集められたものではないこと(※)
ということです。
※盗聴や盗撮による証拠集めは違法ですが、2章で解説するように、裁判では証拠として認められることが多いです。
1−14:日記、手帳、メモからできる浮気調査
あなたの配偶者が浮気相手と会っていることが分かる手書きの日記、手帳、メモがあれば、そこからも浮気調査することができます。
具体的には、以下のようなものです。
①紙の手帳やスマホのスケジュールアプリの浮気・不倫相手と会う記録
②浮気・不倫相手と会ったことが分かる日記
③メモ、付箋、名刺などの書かれた私的な電話番号やメールアドレス
証拠として認められる上でのポイントは以下のものです。
- 日時や場所が明らかで、不貞行為があったことが推測できるもの
→日時や場所が明らかでないと、証拠としては認められにくいです。 - 手帳や日記の場合、継続的に記録されていること
→特定の日だけ記録されている場合、不自然であるため、証拠として認められないことがあります。
2章:立証能力が高い証拠を集めるためのポイント
浮気調査する上で大事なのが、離婚請求や慰謝料請求をする上で、立証能力が高い証拠を集めることです。
なぜなら、立証能力が小さい証拠をどれだけ集めたところで、証拠として認められないこともあり、努力が無駄になるからです。
立証能力が高い証拠の集め方は、以下の通りです。
【立証能力が高い証拠を集めるポイント】
- 複数回、日数に渡って調査する
- 加工が疑われない方法で調査する
- 反社会的な方法では集めない
- 配偶者に気づかれないように集める
順番に解説します。
2−1:複数回、日数に渡って調査する
浮気の証拠は、多いほど慰謝料が増額する可能性が高まります。
そもそも、慰謝料が請求できる浮気は、肉体関係があった場合のみです。
そして、肉体関係があった回数や期間が長いほど、請求できる慰謝料の金額は高くなる傾向にあります。
したがって、浮気の証拠を複数回、長い日数に渡って記録することで、より高額の慰謝料が請求できる可能性があるのです。
浮気の証拠と慰謝料の金額について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
まさか自分の家庭で・・不倫の慰謝料相場と増額・減額を左右する7つの要因とは
2−2:加工が疑われない方法で調査する
あなたが本当に何も手を加えていなくても、証拠として加工、編集できるものについては、証拠として認められないことがあります。
具体的には、以下のものです。
①デジカメで撮られた写真や動画
②メールやLINEのスクリーンショットや文面をコピー&ペーストして保存したもの
③加工が可能な音声データ
このようにデジタルデータで保存されたものは、証拠を有利なものにするために加工したとみなされてしまうことがあります。
そのため、他の証拠も合わせて集めておくことや、加工が疑われない形(画面の撮影や、デジタルではないカメラでの撮影など)での記録をすることが大事です。
2−3:反社会的な方法では集めない
浮気・不倫されて感情的になっていると、違法な方法を使ってでも浮気の調査をしてやろうと思ってしまうことがあるようです。
具体的には、以下のようなものです。
①盗聴器を使っての電話や部屋の盗聴
②浮気・不倫相手の部屋にカメラを設置しての盗撮
③携帯電話のデータを勝手に抽出し、データ化する
④日記、手帳を窃取(盗み)しての証拠としての提出
⑤配偶者が風呂に入っている時に、こっそりスマホの画面を撮影する
これらはプライバシーの侵害であり、通常は違法です。そのため「違法収集証拠」とみなされ、裁判では証拠から削除されることもあり得ます。
ただし、浮気・不倫の事実を証明することは普通の方法では困難であるため、実際には、勝手に録音、録画したデータや、勝手に撮影・コピーしたメール、手紙、日記などが証拠として使われることが非常に多いですし、証拠として認められることが多いです。
以下の場合は、多少の違法性が疑われる場合でも、証拠として認められることがあります。
- 不貞行為を証明するために、違法性が疑われる集め方を取らざるを得なかったこと
- 著しく反社会的な方法ではないこと(盗聴器の利用など)
上記のポイントに注意すれば、証拠の集め方が違法であることを理由に証拠を否認されることは少ないです。
※著しく反社会的な方法とは、以下のようなものです。
【著しく反社会的な証拠の集め方の例】
- スマホのSDカードを窃盗してコピー
- 配偶者や不倫相手の会社に不法侵入して証拠収集
- 自宅以外(不倫相手の家など)にカメラを設定しての盗撮
違法性が疑われる集め方でも、証拠が認められた例として、以下のような判例があります。
写真の隠し撮りや、GPS機能付きの携帯電話を使った居場所の探索という方法での証拠集めが、著しく反社会的であるとは言えないとして、証拠として認められたケースがあります。
(東京地裁平成25年10月9日)
配偶者の浮気・不倫を疑い、自動車内にボイスレコーダーを設置し、その音声を証拠としたことが、著しく反社会的というわけではないとされ、認められたケースがあります。
(東京地裁平成21年11月17日)
2−4:配偶者に気づかれないように集める
浮気調査する上で大事なのが、配偶者に気づかれないように調査することです。
なぜなら、調査していることがバレてしまうと、証拠を隠滅される可能性があるからです。
そのため、
- 配偶者に気づかれないように浮気調査する
- 浮気に気づいても、すぐに本人に問いただしたりしない
ということが大事です。
3章:浮気調査を自分で行うリスク
自分だけで浮気調査することには、以下のようにリスクがあります。
【自分で浮気調査するリスク】
- 配偶者にバレる
- できる方法が限られていて手間の割に効果が少ない
- 証拠を集めても認められないことがある
順番に解説します。
3−1:配偶者にバレる
自分だけで浮気調査すると、配偶者に浮気調査していることがバレてしまうというリスクがあります。
例えば、
- 尾行中にバレる
- GPSをバッグなどに入れられていることからバレる
- 浮気調査アプリをスマホに入れられていることからバレる
などの可能性があります。
浮気調査していることがバレてしまうと、あなたの配偶者や不倫相手は、浮気の証拠を押さえられないように「証拠隠滅」を図る可能性が高いです。
証拠隠滅されてしまえば、あなたが「絶対浮気している」と考えていたとしても、離婚請求や慰謝料請求には使えないこともあります。
なぜなら、離婚請求や慰謝料請求では、証拠がなければ弁護士に依頼を受けてもらえなかったり、裁判になった時に裁判官に浮気・不倫の事実を認めてもらえない可能性があるからです。
そのため、浮気調査は配偶者にバレないように行うことがとても大事なのです。
3−2:できる方法が限られていて手間の割に効果が少ない
自分で浮気調査できる方法は、限られています。
あなたが自分でできることもありますが、手間や時間がかなりかかりますし、場合によっては専用の機械を購入する費用も必要だったりするため、あなたの負担は大きなものになるでしょう。
しかも、それだけの負担があるにも関わらず、必ず効果が出るとは限りません。
3−3で解説するように、証拠として認められないこともあるからです。
つまり、自分で行う浮気調査は、大きな手間や時間をかけても大した効果が得られないというリスクがあるのです。
すぐにできる浮気調査が思い当たらない場合は、4章で解説するように専門家に任せてしまうことをおすすめします。
3−3:証拠を集めても認められないことがある
浮気の証拠は、集めても認められないこともあります。
たとえば、
- 調査した日付が明確ではない
- 肉体関係の有無が分からない
- ねつ造や加工が疑われる
- 反社会的な方法で調査されている
などの場合、裁判になった場合に、証拠として認められず、離婚請求や慰謝料請求に失敗する場合もあります。
また、裁判ではなく示談交渉になった場合も、裁判では認められないことを理由に、浮気・不倫の加害者やその代理人の弁護士から「こんなもの証拠にならない」と言われる可能性もあります。
つまり、自分で浮気調査することには、証拠として認められない場合があるというリスクがあるのです。
4章:浮気調査は専門家に依頼しよう
自分で浮気調査することが難しそうな場合は、浮気調査を専門家に任せることをおすすめします。
専門家に依頼すると、以下のようなメリットがあります。
【専門家に浮気調査を依頼するメリット】
- 手間、時間がかからない
- 認められやすい証拠を集めてくれる可能性が高い
- 職権を使って調査できる(弁護士の場合)
浮気調査を依頼できる専門家には、
- 探偵
- 弁護士
の2つがありますので、順番に解説します。
4−1:浮気調査を探偵や興信所に依頼する方法
浮気調査は、探偵や興信所に依頼することが一般的です。
実績がある探偵に依頼すれば、専門的な方法で調査してくれることが期待できます。
しかも、探偵や興信所に依頼した場合、
「調査報告書が証拠として認められることがある」
というメリットがあります。
探偵や興信所に浮気調査を依頼すると、専門のスタッフがあなたの配偶者や浮気相手を調査するのですが、その時に、
- 何時に、どんな店に入っていたのか
- 誰に対して、どのようなことを話していたのか
といった行動の記録について、詳しく調査報告書にまとめてくれることがあるのです。
この調査報告書は、裁判でも証拠として認められたことがありますので、探偵、興信所に依頼する大きなメリットの1つです。
配偶者の浮気・不倫を疑い、調査会社に依頼したところ、配偶者の不貞行為が明らかになったため、その調査結果が不貞行為の証拠として認められたケースがあります。
(東京地裁平成16年8月31日)
探偵や興信所に依頼する場合、費用相場は「50〜150万円前後」程度だと言われています。
中には、一部を成功報酬として支払える所もあるようなので、成功報酬制を導入している、ある程度大手の探偵や興信所を探してみることをおすすめします。
4−2:浮気調査を弁護士に依頼する方法
あなたの配偶者が浮気・不倫していることが確実だと思うなら、弁護士に依頼する方法もあります。
弁護士は、探偵や興信所のように調査してくれるわけではありません。
しかし、弁護士の職権を使えば、証拠が集められる場合があるのです。
弁護士は、「弁護士照会制度」を利用して、企業や公的機関に証拠になるものの提出を求める権利を持っています。
弁護士はこの職権を使って、
- 電話番号から、相手の氏名や住所などを調べる
- 携帯メールアドレスから、携帯電話の番号を調べる
- 出入国の記録を調べる
といったことができます。
たとえば、
- 履歴に残っている電話の相手が、不倫相手かどうか分かる
- 配偶者が海外旅行に行った際に「不倫相手と行っていたんじゃないか?」と疑っている場合に、不倫相手の出入国の記録を調べ、同日に同じ行き先、同じ航空機を利用していたかどうか明らかにできる
などの利用方法があります。
弁護士照会は、いつでも、誰でも利用できるというものではありませんが、弁護士に依頼すると活用できることもあるのです。
詳しくは、弁護士に相談してみてください。
まとめ
いかがでしたか?
最後に今回の内容をまとめます。
【自分でできる浮気調査の14の方法】
- LINEなどのチャットアプリやメールを確認する
- FacebookなどのSNSのDM、投稿やブログを確認する
- スマホの画像データを見る
- 浮気調査アプリを使う
- Suicaなどの交通系ISカードの利用履歴を調べる
- クレジットカードの利用明細やレシートから店名や場所を確認する
- 自動車の車内やETCカードの利用履歴を調べる
- GPSで位置情報を追跡する
- クレジットカードの履歴を確認する
- パソコンの検索履歴やメールの履歴を調べる
- マッチングアプリを利用していないかチェックする
- スーツのポケットやバッグの中の物を調べる
- 自宅にICレコーダーやカメラを設置して調べる
- 日記、手帳、メモからできる浮気調査
【立証能力が高い証拠を集めるポイント】
- 複数回、日数に渡って調査する
- 加工が疑われない方法で調査する
- 反社会的な方法では集めない
- 配偶者に気づかれないように集める
【自分で浮気調査するリスク】
- 配偶者にバレる
- できる方法が限られていて手間の割に効果が少ない
- 証拠を集めても認められないことがある
【専門家に浮気調査を依頼するメリット】
- 手間、時間がかからない
- 認められやすい証拠を集めてくれる可能性が高い
- 職権を使って調査できる(弁護士の場合)
正しい浮気調査をして、これからの行動に活かしていきましょう。
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