浮気はどこから?男女別の基準から発覚後の対処法まで弁護士が解説
この記事を読んで理解できること
- 浮気はどこからか?男女別の基準
- 浮気と不倫の違い
- 浮気・不倫をする5つの理由
- 浮気・不倫しやすい人の5つの特徴
- 浮気を予防する5つの秘訣
- 浮気・不倫が発覚したときのNG行動3つ
- 不倫が疑わしいときの適切な対応手順
- 不倫の場合は慰謝料請求できる
あなたは、
- どこからが浮気なのか?
- 浮気された時の対処法は?
- 別れるとしたら慰謝料はどうなるの?
このような疑問や悩みをお持ちではありませんか?
浮気とは、パートナー以外の異性に心を移すことですが、どの行動が浮気になるかは判断が難しいですよね。
結論から言えば、浮気の基準は男女によって大きく違います。
また浮気に似た言葉に「不倫」がありますが、浮気と不倫では意味が異なりますし、対処法も変わってきます。
浮気の一般的な基準を知っていれば、パートナーとの関係を見つめ直すきっかけになります。
また、浮気が発覚した場合の注意点を理解していれば、冷静に対処してより良い解決策を見つけやすくなります。
この記事では、
1章では男女別の浮気の基準、
2章では浮気と不倫の違い、
3章:浮気・不倫をする5つの理由、
4章:浮気・不倫しやすい人の5つの特徴、
5章:浮気を予防する5つの秘訣、
6章では浮気・不倫が発覚したときの注意点、
7章では不倫が疑わしいときの適切な対応手順、
8章では慰謝料請求について
を具体的に説明します。
パートナーの行為が浮気なのかどうか、また実際に浮気や不倫だった場合はどう行動すればいいのか、ぜひ参考にしてください。
目次
1章:浮気はどこからか?男女別の基準
浮気の基準は、文化や個人によっても異なりますが、男女別の傾向があります。
女性・男性が考える浮気の基準を、それぞれ紹介します 。
1-1:女性が思う浮気の基準
- 二人きりの状況で会う
- 体に触れあう行為
- 彼女よりも優先度が高い
- 彼女に隠し事をした時点
女性は、パートナーから事前に説明を受けると安心感や信頼感を得やすく、不安や疑念が解消されます。
仮に事情により異性と二人で会わなければならないとしても、事前にスケジュールを伝えておけば、余計な疑いをもたれる事を回避できます。
1-2:男性が思う浮気の基準
- 二人きりで会う
- 手を繋いだりキスしたりの行為
- 内緒で連絡する
- 恋愛感情を抱く
男性は、他の異性と比べられたり、特別扱いされなかったりすると、自信を失い不安や不満を抱きやすくなります。
そのため、言葉と行動で恋人が一番であることを伝えておけば、いらない疑いや不安を解消し関係を良好に保てます。
ただし、浮気の基準は人によっても異なりますし、心がけ次第で防げるものです。
信頼を築くためには、お互いにオープンで率直なコミュニケーションが必要不可欠です。
健全な関係を維持するために、パートナー同士でしっかりとルールを決めておきましょう。
お互いが納得し、尊重し合えるルールを確立することで、信頼感と安定感を構築し関係をより強化できます。
2章:浮気と不倫の違い
「浮気」と「不倫」は、同じものだと考えている人もいるかもしれませんが、実はまったく違います。
この章では、
- 浮気と不倫の違い
- 不倫(不貞行為)に該当するケース・しないケース
について、それぞれ説明します。
2-1:浮気と不倫の違いは「婚姻関係の有無」 にある
浮気と不倫の違いは、「婚姻関係の有無」にあります。
浮気は、婚姻関係のない男女間での行為を指し、不倫は婚姻関係のある男女間での行為を指します。
■浮気について
浮気についての定義は人それぞれ違い、恋人や配偶者に対する裏切りとされ、その定義は多様です。
結婚前の恋人同士の場合、自由恋愛が主体であるため、浮気かどうかは当事者間の基準に依存します。
仮に彼氏や彼女が浮気をしたとしても、法的に問題になったり慰謝料請求したりはできません。
■不倫について
一方、婚姻関係がある場合、浮気は「不倫」として扱われ、法的な影響を及ぼす可能性があります。
不倫による慰謝料請求が考えられ、不倫が法的な問題に発展するケースもあるのです。
■不貞行為について
また、不倫と同じ意味で用いられることの多い言葉に「不貞行為」があります。
「不倫」と「不貞行為」には明確な違いはありませんが、不貞行為は法律用語で、「既婚者が配偶者以外の異性と、自由意思で肉体関係を持つこと」です。
慰謝料請求するためには、不貞行為に該当するかどうかで判断が分かれます。
■不貞行為の判断基準について
不貞行為に該当するかどうかの判断基準は、個人の「自由意志」と「肉体関係」がポイントです。
夫婦関係において夫と妻は、他の異性と性的関係を持たないことを求められる「貞操義務」を負います。
この貞操義務は、日本の法律制度が一夫一妻制を採用していることに基づくものです。
したがって、夫婦間での「不倫」または「不貞行為」は、貞操義務に違反する違法行為とみなされるのです。
■不貞行為と判断された場合
不貞行為を行った者は、民法第709条に規定される「法律上保護される利益」を侵害したとされます。
不貞行為を行うと、相手に「精神的苦痛や損害」をもたらしたとされ、損害を賠償する責任(慰謝料支払義務)を負います。
同様に、不倫や不貞行為を受けた者にとっても、精神的苦痛や損害に対する賠償を求める権利(慰謝料請求権)が発生します。
※慰謝料とは、精神的苦痛や損害に対する補償金のことを指します。
慰謝料を請求するためには、「不貞行為」を法的に証明する必要があり、そのためには証拠が不可欠です。
しかし、感情的な裏切りや配偶者以外の異性との愛情表現が含まれる場合でも、法的な不貞行為が成立しない場合もあります。
2-2:不倫(不貞行為)に該当するケース・しないケース
不倫(不貞行為)に該当するためには、「肉体関係があると推察できる」ことが必要です。
不倫に該当するケースとしないケースを、それぞれ解説します。
2-2-1:不倫(不貞行為)に該当するケース
不倫(不貞行為)に該当するケースは、以下のとおりです。
- 肉体関係をあった場合
- 肉体関係があったとみなされる場合
不貞行為を評価するための主要な要素は、「自由意思」と「肉体関係」です。
それぞれ説明します。
■肉体関係があった場合
夫婦以外の異性との肉体的な接触が、本人の意思によって発生した場合、ほぼ間違いなく不倫(不貞行為)とされます。
肉体的な接触の実在だけでなく、類似する行動や推測される状況も不貞行為とみなされる可能性があります。
■肉体関係があったとみなされる場合
肉体関係があったと証明されなくても、肉体関係があったとみなされる場合も、不貞行為に該当します。
例えば、以下のような例があげられます。
- 不倫相手と同棲している
- ラブホテルで2人きりで過ごす
このような行為があった場合は、動画や写真などの決定的な証拠がなかったとしても、肉体関係があったとみなされるのが一般的です。
要するに、不貞行為の評価においては、本人の意思と肉体的な関わりが最も大切な要素です。
2-2-2:不倫(不貞行為)に該当しないケース
不倫に該当しないケースは、以下のような場合です。
- 肉体関係があったとみなされない場合
- 既に夫婦関係が破綻している
■肉体関係があったとみなされない場合
配偶者やパートナーが、異性と食事やデートを何度もしていても、それだけでは法的に不貞行為とはみなされません。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 配偶者が異性と手を繋ぐ
- 他の異性とキスやハグをする
これらの行為は、一般的には「不倫」と考えられますが、法律上の不貞行為とはみなされません。
なぜなら、法的には不貞行為は、主に肉体的な関係があるかどうかに基づいて判断されるからです。
そのため二人きりでの食事、キスやハグがあっただけでは、不貞行為には該当せず慰謝料を請求することもできません。
■夫婦関係が破綻している場合
他にも、すでに夫婦関係が破綻している場合にも、不倫(不貞行為)に該当しないと判断されます。
法的に不倫があったと認められるためには、違法に権利が侵害されたことが必要です。
長期間別居していて夫婦関係が破綻しているのであれば、権利の侵害はなかったと判断されるからです。
2-2-3:状況により判断が分かれるケース
状況次第で判断が分かれるのは、以下のような場合です。
- メールやLINEのやりとり
- 1度限りの不倫
- 風俗に行った
■メールやLINEのやりとりについて
他の異性とメールやLINEのやり取りをしているだけでは、不倫(不貞行為)には該当しません。
文面で「愛している」「好きだよ」といった言葉を使っている場合、一般的には不倫関係であると考えられますが、法的には不貞行為には該当しません。
ただし、文面から肉体的な関係があったと推察できる場合、不貞行為とみなされます。
■1度限りの不倫について
また不倫が一度きりであった場合、不貞行為とみなされず、慰謝料請求が認められない可能性があります。
慰謝料請求が認められるためには、夫婦関係が実質的に破綻したかどうかも考慮されます。
そのため、一度きりの不倫では、通常破綻が生じないと判断されるからです。
ただし、一度きりの不倫が元で、離婚や別居などの結果を引き起こした場合は、慰謝料請求が認められる可能性もあります。
■風俗に行った場合について
風俗店では通常、本番行為は禁止されていますので、肉体的な関係がなかったと推察され、不貞行為とは認められません。
ただし、店の規則を無視して肉体関係を持った場合では、判断は異なります。
「恋愛感情はなかった」と主張しても、感情の有無は関係なく、不貞行為に該当する可能性があります。
とはいえ1回の行為だけでは、通常夫婦関係が破綻したとはみなされず、慰謝料を請求することは難しいことが一般的です。
3章:浮気・不倫をする5つの理由
浮気の要因は個人によって異なりますが、一般的な理由は以下のとおりです。
- 関係性のマンネリ化
- 異性から誘われた
- 衝動的
- 寂しさを埋めたい
- 性欲を満たしたい
それぞれ説明します。
3-1:関係性のマンネリ化
付き合いが長くなると、相手に対して慣れや安心感が生まれ新鮮さが薄れていくことで、マンネリ化が起こります。
マンネリ化すると、
- 会話が減る
- スキンシップが減る
- 相手への愛情が薄れる
ことにつながり、他の異性に目を向けてしまう可能性が高まります。
また、些細なことで言い合いするようになったら、要注意です。
言い合いはコミュニケーションのひとつですが、頻繁に起こると、お互いの不満やストレスが溜まってしまいます。
些細なことで言い合いになったときは、感情的にならず、冷静に話し合うことが大切です。
3-2:異性から誘われた
異性から褒められると、誰でも嬉しいものです。
しかし、その褒め言葉が本心かどうか、相手が何を求めているのかを判断するのは簡単ではありません。
褒められて良い気分になり、そのまま流されてしまう場合もあります。
異性から以下のような誘いを受ける場合もあります。
- 食事だけでいいから付き合って
- 1回だけならバレない
最初は軽い気持ちのつもりが、ズルズル関係が続くケースもすくなくありません。
その背景には、断りづらいという心理や、寂しさや承認欲求を満たしたいという気持ちなどが考えられます。
3-3:衝動的
飲み会は、異性との出会いの場として、浮気につながる危険性が潜んでいます。
衝動的な理由で多いのは、以下のような場合です。
- お酒が入って理性で抑えきれなくなった
- 飲み会でタイプの異性を見つけて勢いで関係を持ってしまった
忘年会・新年会で飲み会が多い時期や、普段から飲みの場所へよく出かける人は、特に注意が必要です。
3-4:寂しさを埋めたい
恋人や配偶者と会えない日が続いたり、連絡が少なくなったりしたときに、寂しさから浮気に走ってしまうケースがあります。
恋人や配偶者と会えない寂しさや不安を埋めるために、他の異性に目を向けてしまい、浮気に発展してしまうのです。
特に、以下のような付き合いをしている方は要注意です。
- 依存心が強い性格
- 頻繁にメールやLINEのやり取りをしている
依存心が強い人は、恋人や配偶者からの愛情や関心を強く求めるため、恋人から得られない分を他者に求めてしまう傾向があります。
また頻繁にメールをしていると、少し間が空いただけで寂しさを感じてしまい浮気に走る場合もあります。
浮気を防ぐためには、恋人や配偶者との関係を良好に保つことが大切です。
会えない日が続いても、定期的に連絡を取り合い、愛情や関心を示すようにしましょう。
また、お互いに依存しすぎないように注意することも重要です。
3-5:性欲を満たしたい
一部の人は、心と肉体を別物と考え、これが浮気の原因となることがあります。
特に、以下のような場合に注意が必要です。
- 出張などで一定期間過ごせない時間ができる
- 遠距離での付き合いを余儀なくされた
恋人で満たされないから、性的な欲求を満たすために浮気に走る人も少なくありません。
このような状況下で浮気が生じることは、個人の欲求や感情、関係の特性に影響されることが多いです。
パートナーの性的欲求が高いと感じる人は、スケジュールを把握するなどして、対策をとることも必要です。
4章:浮気・不倫しやすい人の5つの特徴
浮気・不倫しやすい傾向がある人には、男女共通の特徴があります。
パートナーが以下の特徴に当てはまる場合、注意が必要です。
- 友達が多い
- ノリが良い
- コミュニケーション能力が高い
- 寂しがりや
- 性欲が強い
それぞれ説明します。
4-1:友達が多い
友達が多い人は、一般的に交友関係が広い傾向があります。
広い交友関係の中には、魅力的な異性と出会う機会も増えます。
新たな人々と接触する際、誘惑や誤解が生まれ、浮気の誘因となることがあるのです。
しかし、友達の多さだけが浮気の要因ではなく、個人の価値観や忠誠心も影響を与えます。
浮気を予防するには、信頼関係を築きパートナーとのコミュニケーションを強化することが大切です。
4-2:ノリが良い
ノリが良い人は、周囲の人から好かれやすい傾向があります。
どんな場面でも積極的に行動し、周囲の人と楽しく過ごすことができるからです。
そのため、友達や仕事仲間の誘いにも積極的に参加する人が多いでしょう。
またノリが良い人は、明るく元気な雰囲気を持ち、異性からも好印象を持たれやすいです。
人見知りせず、積極的に話しかけることができるため、異性と打ち解けるのも早く、距離感を詰めるのも得意です。
その分、浮気に発展する可能性も少なくないため、注意しておきましょう。
4-3:コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力が高い人は、周囲の人から好かれやすく、人間関係を広げやすい傾向にあります。
相手の気持ちや立場を理解し、適切なコミュニケーションをとれるからです。
初対面の人でもすぐに打ち解けられ、仲良くなりやすいのも特徴です。
また、明るく社交的であることが多く、一緒にいて楽しいと思われやすい特徴もあります。
そのため、異性から好意を持たれ、行為のアプローチを受ける可能性も高くなります。
その能力を活かして、豊かな人間関係を築けます。
しかし、一方で浮気に発展する可能性もあることを、認識しておくことが大切です。
4-4:寂しがりや
寂しがり屋の人は、一人でいるのが苦手で、常に誰かと一緒にいたいという気持ちが強い傾向にあります。
そのため、恋人と喧嘩したり一緒にいられる時間が減ったりすると、寂しさを埋めるために恋人以外の人と関係を持ってしまう可能性があります。
恋人と喧嘩をして寂しさを感じているときに、優しくしてくれる異性に心惹かれる人も少なくありません。
また、恋人となかなか会えないときに、寂しさを紛らわせるために恋人以外の異性とも連絡を取り合う場合もあります。
他にも恋人から愛されていないと感じれば、他の異性に愛情を求めてしまうなど、具体的なケースはさまざまです。
4-5:性欲が強い
性欲が旺盛な人は、欲求を満たすために浮気に走ることがあります。
性欲は人間の自然な欲望であり、肉体的な関係に対して罪悪感を抱かない場合もあります。
ただし、性欲が強いからといって浮気が許容されるわけではなく、信頼とコミュニケーションが不可欠です。
浮気が関係を崩壊させる可能性があるため、パートナーとの合意や尊重が重要です。
性欲に対するオープンで健康的な対話も、浮気を防ぐ一助となります。
5章:浮気を予防する5つの秘訣
パートナーに浮気してほしくない場合、次の5つのポイントを心得ることが浮気予防に役立ちます。
浮気を予防する秘訣は、以下の5つです。
- お互いの浮気の基準を決めておく
- 隠し事をしない
- 浮気が発覚したときの対処法を話し合う
- 日頃からコミュニケーションを大切にする
- アプリなどでスケジュールを共有する
それぞれ説明します。
5-1:お互いの浮気の基準を決めておく
浮気を防止するためには、お互いの価値観を理解し、浮気の基準を決めておくことが大切です。
やってほしくないことは、お互いにきちんと伝えましょう。
例えば、以下のような取り決めをするといいでしょう。
- 仕事以外で異性と二人きりで会わない
- 異性と仕事以外で連絡を取り合わない
具体的な基準があれば、浮気を未然に防ぐことにつながります。
また、浮気の基準も決めておくとよいでしょう。
- キスや体の関係を持った時点で浮気
- 異性と親密に過ごしたら浮気
具体的な行動基準があれば、何が浮気かの判断に迷わなくなります。
お互いの価値観を理解し、浮気の基準を決めておくことで、誤解やトラブルを防げます。
5-2:隠し事をしない
浮気を防止するためには、パートナーとの信頼関係を深めることが大切です。
信頼関係が深まれば、パートナーが浮気をする可能性も低くなるからです。
信頼関係を深めるためには、隠し事をしないことも必要です。
また以下のような場合は、事前に伝える約束をするのもいいでしょう。
- 異性と会ったりプレゼントをもらったりした場合は、報告する
- 付き合いで異性のいる場に出かける
そうすることで、パートナーは安心して過ごせるので、浮気への不安も軽減されます。
5-3:浮気が発覚したときの対処法を話し合う
浮気を防止するためには、パートナーとのルールを決めておくことも有効です。
そのルールの中に、浮気した場合の対応も含めておくとより効果的です。
例えば「浮気したら即別れる」などのように明確なルールを決めておくと、パートナーは浮気をする前に、リスクについて考えるようになるでしょう。
また浮気をしてしまった場合でも、関係が終わってしまうのが嫌で、浮気をやめるきっかけになるかもしれません。
もちろんルールを決めたからといって、浮気を完全に防ぐことはできません。
しかし、ルールがあることで、浮気をする前にパートナーが立ち止まる抑止力になるでしょう。
5-4:日頃からコミュニケーションを大切にする
浮気する理由は人それぞれですが、パートナーとのすれ違いをあげる人も多いです。
付き合いが長くなると、お互いのことを当たり前に感じてしまい、感謝の気持ちを伝えたり挨拶を大切にしたりすることが減ってきます。
そのため、付き合いが長くなったときこそ、パートナーを大切にする努力が必要です。
具体的な努力の一例には、以下のようなものがあげられます。
- 日頃から感謝の気持ちを伝える
- 毎日の挨拶も大切にする
一緒に過ごす時間を大切にし、相手の話をよく聞くことで、お互いの理解を深められます。
お互いに努力をすることで、パートナーとのすれ違いを防ぎ、浮気のリスクを軽減できます。
5-5:アプリなどでスケジュールを共有する
浮気を防止するためには、お互いのスケジュールを共有することも有効です。
お互いのスケジュールを共有することで、パートナーが何をしているのかを把握でき、余計な心配をする必要がありません。
相手が乗り気でないときも、自分からスケジュールを報告するようにしましょう。
自分からスケジュールを報告することで、相手も話しやすい雰囲気を作ることができるからです。
例えば、以下のようなときに報告すると良いでしょう。
- 今日は残業だから帰宅時間が遅くなる
- 今日は同僚の〇〇さんに食事に誘われている
このように、お互いのスケジュールを共有することで、浮気のリスク軽減につながります。
6章:浮気・不倫が発覚したときのNG行動3つ
パートナーの浮気が発覚したときは、誰でも怒りや悲しみなどの感情を抱くものです。
しかし、感情に任せて行動すると、後悔することになるかもしれません。
特に、以下のような3つの行動はNGです。
- 感情的に浮気を問い詰める
- SNSなどで恋人や浮気相手の実名を晒す
- 会社に乗り込んで浮気を暴露する
それぞれ解説します。
6-1:感情的に浮気を問い詰める
パートナーの浮気が発覚したときは、まずは冷静に状況を整理することが大切です。
- なぜパートナーが浮気をしてしまったのか
- 今後どうしたいのか
あなた自身の気持ちを整理しながら、冷静に考えるようにしましょう。
感情的にパートナーを問い詰めると、相手の気持ちを傷つけてしまう可能性があります。
また、自分自身も怒りや悲しみで冷静な判断ができなくなり、相手に言い返したり暴言を吐いたりしてしまうかもしれません。
継続するにしろ、別れるにしろ、まずは冷静に対応することが必要です。
冷静になり、今後の関係をどうするかを決めましょう。
継続する場合は、パートナーと浮気の原因を話し合って、再発防止策を立てることが大切です。
別れる場合は、一人で抱え込まずに、信頼できる友人や専門家などに相談するのも1つの方法です。
また、浮気の証拠を集めることも重要です。
証拠があれば、パートナーに浮気を認めさせやすくなり、法的トラブルに発展する可能性を減らせます。
6-2:SNSなどで恋人や浮気相手の実名を晒す
感情に任せて、SNSなどで恋人や浮気相手の実名を晒したり誹謗中傷したりするのは、非常に危険な行為です。
■プライバシー権を侵害する危険性
SNSなどで許可なく実名を晒すと、相手の「プライバシー権」を侵害する可能性があるからです。
プライバシー権とは、個人の私生活に関する情報を他人に公開されない権利のことです。
恋人や浮気相手の実名をSNSで晒すと、その情報が拡散され相手に大きな精神的苦痛を与える可能性があります。
また、職場や学校でトラブルに発展する可能性もあります。
■名誉棄損の危険性
SNSなどで、恋人や浮気相手の悪口を言うことは、名誉棄損にあたる可能性があります。
名誉棄損とは、他人の社会的評価を低下させるような虚偽の事実を公表する行為のことです。
裏切られて、悲しかったり悔しかったりする気持ちがあるのは当然です。
しかし、傷つけた相手を貶めようとするのはやめましょう。
それは、あなた自身を傷つけることに、つながる危険な行為であると忘れないでください。
6-3:会社に乗り込んで浮気を暴露する
浮気や不倫された腹いせに、相手の会社に乗り込む行為もNGです。
■会社では処分できない場合が多い
会社は、業務に支障がなければ、社員の私生活について介入できません。
そのためパートナーの浮気が業務に支障を与えていない場合、会社は処分しないことがほとんどです。
■名誉棄損の危険性
会社に乗り込んで、相手を脅迫したり名誉を毀損したりした場合、相手から脅迫や名誉棄損で訴えられる可能性があります。
会社に乗り込むことは、相手への制裁にはならないどころか、逆に自分自身が被害を受ける可能性もあるため、絶対にやめましょう。
パートナーの浮気や不倫が発覚し、精神的に追い詰められてしまうこともあるかもしれません。
しかし感情的にならず、冷静に対応することが大切です。
パートナーやあなた自身を守るためにも、落ち着いて対処しましょう。
7章:不倫が疑わしいときの適切な対応手順
不倫の兆候がある場合、対応手順を知っておくことは大切です。
必ずしもこの手順に従う必要はありませんが、参考にすることで冷静に判断し適切な対処をとれるでしょう。
適切な対応手順は、以下のとおりです。
- 冷静になる
- 別れるか、関係を維持するかを決める
- 不倫の証拠を確保する
それぞれ解説します。
7-1:①冷静になる
不倫の兆候を目の当たりにしたときは、冷静に行動することが大切です。
感情的に行動してしまうと、不倫をされた側であるにも関わらず立場が悪くなってしまうリスクがあります。
冷静に状況を把握し、本人に問いただすかどうかを検討しましょう。
■問いただす際の注意点
問いただす際には、感情的にならず冷静に話し合うことが大切です。
また、証拠がなければ、相手から逆切れされる可能性もあるため、注意が必要です。
■相手が不倫を認めたら
相手が不倫を認めた場合は、関係を修復するかどうかを冷静に判断しましょう。
無理に関係を修復しようとすると、逆効果になる場合もあるので、十分に話し合いお互いが納得できる方法を探しましょう。
不倫は、当事者にとって大きなトラウマとなるものです。
冷静に行動することで、自分自身や家族を守るために必要な選択ができるでしょう。
7-2:②別れるか、関係を維持するかを決める
不倫が明らかになった場合、許すか別れるかの選択が迫られます。
感情的な混乱や怒り、悲しみが支配する状況で決断を下すと、誤った選択を導く可能性があります。
そのため、感情が安定し冷静な判断ができるようになるまで、時間をかけることも重要です。
■いずれの場合も証拠は必須
ただし感情の整理をしている間にも、1つ大切なステップを忘れてはいけません。
それは、「証拠を確保すること」です。
不倫の存在を証拠として確保しておくことは、将来の決定において非常に重要な役割を果たすからです。
証拠がなければ、相手が不倫を否認し、問題が複雑化する可能性が高まります。
証拠の収集方法はいくつもありますが、法的な規制に違反しないように注意しましょう。
感情が冷静になり証拠が整った時点で、許すか別れるかの選択を検討できます。
このタイミングで、専門家の助けを求めることも有益です。
感情的な苦痛や心の傷を癒すのに時間がかかることも理解し、サポートを受けることを検討しましょう。
最終的な決断は、あなたの価値観や信念、お互いの関係に関する深い考慮に基づいて行うべきです。
7-3:③不倫の証拠を確保する
浮気や不倫の疑いが強い場合は、すぐに証拠を確保してください。
不倫によって精神的・肉体的な苦痛を受けた場合は、慰謝料請求が可能です。
慰謝料を請求するためには、不倫の事実の証明が必要です。
不倫の証拠を集めておくことで、慰謝料請求がスムーズに進む可能性が高まります。
■慰謝料請求しない場合でも証拠は必要
仮に慰謝料請求をしないとしても、証拠があった方が話し合いを有利に進められます。
配偶者が不倫を認めない場合でも、証拠があれば言い逃れをしにくくなるでしょう。
また話し合いの場で証拠を提示することで、配偶者に不倫の重さを理解させるのも可能です。
証拠を集める方法としては、以下の2つがあります。
- 自分で集める
- 興信所のようなプロに依頼
プロに依頼する方が確実ですが、決して安い金額ではありません。
ある程度まで自分で集めてから、相談してみるのもいいでしょう。
自分で集める場合の具体的な証拠品については、「8-4:慰謝料請求の際に有効な証拠」で説明します。
8章:不倫の場合は慰謝料請求できる
不倫が発覚した場合は、不倫された側に慰謝料請求権などの法的な権利が発生します。
ここでは慰謝料について
- 慰謝料請求できる場合とできない場合
- 慰謝料請求する2つの方法
- 慰謝料の相場は50~300万円
- 慰謝料請求の際に有効な証拠
- 慰謝料請求は3年の時効に注意
それぞれ説明します。
8-1:慰謝料請求できる場合とできない場合
不貞行為が証明されたとしても、必ずしも慰謝料請求できるわけではありません。
ここでは
- 婚姻関係がなくても慰謝料請求できる場合
- 婚姻関係があっても慰謝料請求できない場合
それぞれ解説します。
8-1-1:婚姻関係がなくても慰謝料請求できる場合
婚姻関係がなくても慰謝料請求できる場合もあります。
具体的には、以下の2つの場合です。
- 婚約中
- 内縁関係
婚姻関係が成立していなくても、婚約中であれば慰謝料を請求できます。
婚約とは、お互いが将来的に夫婦として結ばれることを誓い合うことを指しますが、単なる口約束では認められない場合もあります。
結婚の意思が双方にあることや、結納や婚約指輪の贈与など客観的な要素も考慮されます。
また、共同生活を営み社会的に夫婦と認知されている場合は、内縁関係が成立し慰謝料の請求が可能となります。
8-1-2:婚姻関係があっても慰謝料請求できない場合
慰謝料を請求するためには、不倫を受けた側が証拠を提供しなければなりません。
不倫が事実であっても証拠を提示できなければ、慰謝料請求は認められません。
また既に婚姻関係が破綻している場合、慰謝料の請求が認められないケースもあります。
夫婦関係の「破たん」とは、婚姻関係が修復の見込みのない状態のことです。
裁判所は、夫婦関係の破たんを客観的に判断し、単に夫婦の感情が冷えただけでは、夫婦関係が破綻していたと判断されない場合があります。
慰謝料請求できないケースについては、以下の記事も参考にしてください。
【不倫の慰謝料】払えない場合の4つの対処法、払わなくても良いケース
8-2:慰謝料請求する2つの方法
慰謝料請求するには、以下の2つの方法があります。
- 自分自身で請求する
- 弁護士に依頼して請求する
それぞれ説明します。
8-2-1:自分自身で請求する
慰謝料請求は、相手と話し合いで解決もできます。
話し合いで慰謝料を請求する場合、慰謝料の金額や支払い方法などを双方で合意する必要があります。
合意に至った場合は、その内容を議事録などで残しておきましょう。
話し合いで解決できない場合は、内容証明郵便などで慰謝料を請求することになります。
内容証明郵便は送付したことを証明できるため、相手が慰謝料請求を無視したり連絡が取れなくなったりした場合に役立ちます。
それでも解決できない場合は、裁判を起こさなければなりません。
裁判では、慰謝料の金額や支払い方法などを裁判所が決定します。
裁判は時間と費用がかかるため、話し合いや内容証明郵便で解決できない場合にのみ検討しましょう。
8-2-2: 弁護士に依頼して請求する
慰謝料請求は、弁護士に依頼する方法もあります。
弁護士に依頼するメリットは、以下のとおりです。
- 慰謝料請求に必要な証拠のアドバイスを受けられる
- 適正な価格で慰謝料請求できる
- 弁護士に一任できるため、相手側に会わなくてもいい
弁護士に依頼するデメリットとしては、費用がかかるという点が挙げられます。
しかし、慰謝料請求を成功させ、適正な金額を回収するためには、弁護士に依頼する価値は十分にあると言えるでしょう。
慰謝料請求を検討している方は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談することで、慰謝料請求の流れや費用などについて詳しく説明を受けられるので、依頼するかどうかを判断しやすくなります。
詳しくは、以下の記事で説明しています。
【弁護士が解説】不倫慰謝料を高額請求するために知っておくべき知識
8-3:慰謝料の相場は50~300万円
慰謝料の金額は、法律で明確に定められているわけではありません。
裁判所や当事者双方の合意により決定されます。
慰謝料の相場は、一般的に50万円から300万円程度と言われています。
慰謝料の金額を判断する材料になるのは、主に以下の要素です。
- 婚姻期間の長さ
- 不倫の期間・内容・頻度
- 子供の有無
- 不倫発覚後の離婚・別居の有無
婚姻期間が長いほど、不貞行為によって被った精神的苦痛は大きいと判断されるため、慰謝料の金額は高くなる傾向があります。
不倫の期間が長かったり深かったりする場合は、不貞行為によって被った精神的苦痛は大きいと判断されるため、慰謝料の金額は高くなります。
他にも子供がいるケースや離婚・別居した場合は、経済的・精神的に不利益を被る可能性が高いため高額になる場合が多いです。
慰謝料請求を検討している方は、これらの要素を踏まえて適切な慰謝料金額を請求するようにしましょう。
詳しくは、以下の記事で説明しています。
内縁の妻の浮気慰謝料相場は50~300万円!慰謝料に影響する7つの要素
8-4:慰謝料請求の際に有効な証拠
慰謝料請求の際に有効な証拠は、不貞行為があったことを客観的に示すものです。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- メールやLINEの履歴
- 写真やビデオ
- 音声データ
- 調査会社による調査報告書
これらの証拠は、不貞行為の存在を直接的に示すものであるため、慰謝料請求の際には特に有利となります。
また、領収書やホテルの利用記録なども、不貞行為の可能性を示す証拠として用いられることがあります。
逆にメールやLINEの履歴でも、内容によっては証拠にならない場合もあるため、判断に迷ったときは専門家に相談するのもいいでしょう。
慰謝料請求を行う際には、これらの点を踏まえて、有効な証拠を収集することが重要です。
詳しくは、以下の記事で説明しています。
【浮気の証拠12パターン】証拠集めのやり方と注意点を弁護士が解説
8-5:慰謝料請求は3年の時効に注意
慰謝料請求の時効は、不貞行為を知ってから3年です。
不貞行為の事実を知った日とは、不貞行為の存在を客観的に認知した日であり、必ずしも相手から直接告げられた日とは限りません。
また、不貞行為が起こってから20年経過した場合も、慰謝料請求権は消滅します。
この場合、不貞行為の事実を知っているかどうかは問われません。
慰謝料請求権が消滅すると、たとえ不貞行為の事実が明らかであっても、慰謝料を請求できなくなってしまいます。
慰謝料請求を検討している場合は、時効に注意して早めに行動してください。
詳しくは、以下の記事で説明しています。
不倫の慰謝料請求の時効は3年?!時効を止める方法と3年経過した場合の対処法
まとめ:浮気はどこから?基準は男女で違う
ここまで、どこからが浮気になるのか、浮気された場合の対処法などについて解説しました。
最後に、今回の内容をまとめます。
浮気の基準は、男女によっても違います。
■女性が考える浮気の主な基準
- 二人きりの状況で会う
- 体に触れあう行為
- 彼女よりも優先度が高い
- 彼女に隠し事をした時点
■男性が考える浮気の主な基準
- 二人きりで会う
- 手を繋いだりキスしたりの行為
- 内緒で連絡する
- 恋愛感情を抱く
ただ、これらの基準も、個人の価値観や環境によっても変わってきます。
また浮気を予防するためには、お互いにコミュニケーションを図ったり、基準を決めたりすることが大切です。
仮に、浮気されていた尚且つ婚姻関係を結んでいる場合は、慰謝料請求できる場合があります。
慰謝料請求の方法は、以下の2とおりです。
- 自分自身で請求する
- 弁護士に依頼する
両方のメリット・デメリットを考慮して、適切な対応をするのが大切です。
この記事の内容を参考にして、これからの行動に役立ててください。