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【特別休暇とは?】会社によって異なるルールと7つの例を弁護士が解説

QUEST法律事務所

代表弁護士住川 佳祐

特別休暇で休む男性

あなたは、

特別休暇って何だろう?」

「具体的には、どのようなものが特別休暇?」

「特別休暇は、自分も取得できるのかな?」

などの疑問をお持ちではありませんか?

特別休暇とは、福利厚生の一環で会社が従業員に与える休暇のことです。法律上のルールはありませんが、会社によって、

  • 有給か無給か
  • どのような場合に取得できるか

などが決められています。

そのため、基本的な知識を持っていれば、会社の制度を最大限活用して休暇を取れるのです。

そこでこの記事では、特別休暇の基礎知識とよくある特別休暇の例、そして有給休暇と特別休暇の違いまで、詳しく解説します。

この記事を読んで、取れる休暇はしっかり取るように行動していきましょう。


1章:特別休暇とは

それではさっそく、特別休暇について詳しく説明します。

1-1:特別休暇とは福利厚生の一つ

会社で働く人が取得できる休暇には、労働基準法で定められた「有給休暇」などの休暇と、会社が就業規則などの独自のルールに基づいて決めた休暇があります。

特別休暇は、会社によって福利厚生の一環で設けることがある、休暇の制度の一つです。

※福利厚生とは、会社が従業員に対して与える、賃金以外の報酬のあたるものです。

福利厚生の一つですので、会社によって住宅補助があったりなかったりするように、特別休暇もある会社とない会社があります。\

法律で定められている休暇ではないため、特別休暇の制度がなくても、違法ではないのです。

弁護士
特別休暇の特徴は、有給休暇と比較すると分かりやすいです。そこで、次に特別休暇と有給休暇の違いを比較してみましょう。
 

1-2:特別休暇と有給休暇の違い

そもそも、有給休暇とは以下のような法律で定められた休暇のことで、特別休暇とは異なります。

【有給休暇とは】

有給休暇とは、会社が条件を満たす従業員に、必ず与えなければならない、賃金が発生する休暇のことです。法定外の有給休暇とは、法律で決められた日数を超えて、会社が独自に支給する有給休暇のことです。

特別休暇と有給休暇の違いをまとめると、以下のようになります。

詳しく解説します。

①特別休暇に法律上の規定はない

特別休暇と有給休暇の最大の違いは、労働基準法上の規定がないということです。

そのため、有給休暇は労働基準法のルールによって定められていますが、特別休暇は会社によってルールが異なるのです。

したがって、特別休暇のルールは、就業規則や雇用契約書を見なければ分かりません。

②特別休暇に賃金が発生するかは会社による

有給休暇は、労働基準法で「賃金が発生すること」が定められているため、休んだ日にも賃金が出なければ違法です。

しかし、特別休暇は、1章でも解説したように、労働基準法上のルールが適用されないため、会社によって有給の場合と無給の場合があります。

③特別休暇は目的が定められている場合が多い

有給休暇は、どのような目的でも申請、取得することができます。

年休自由利用の原則」があるからです。

一方で、特別休暇は「慶弔」「誕生日」などそれぞれ目的によって定められているため、特定の理由がなければ取得できないことが多いです。

④特別休暇は取得できる日が定められていることが多い

有給休暇は、基本的にあなたの希望でいつでも取得することができます。

一方で、特別休暇は、特定の理由がある場合に取得できるケースが多いため、理由なく取得することは難しい場合が多いです。

⑤特別休暇は会社の承認が必要なことが多い

有給休暇を取得する場合は、会社の承認が必要ありません。申請すれば、必ず取得することができるのです。

しかし、特別休暇は会社が福利厚生として付与する休暇ですので、基本的に会社の承認が必要であることが多いです。

⑥特別休暇はくり越しできないことが多い

有給休暇は、2年の時効があるため前年度に消化できなかった分は、今年度に申請、取得することができます。

しかし、特別休暇は会社のルール次第ですので、くり越しできない可能性が高いです。

1-3:あなたの会社での特別休暇をチェックしよう

これまでのお伝えしたように、特別休暇は会社による独自の制度です。

そのため、あなたの場合で、

  • 特別休暇があるかどうか
  • 特別休暇はいつ取得できるのか
  • 特別休暇の取得に会社に承認が必要か
  • 特別休暇はどのような目的で利用できるのか

などの疑問があれば、会社に確認する必要があります。

特別休暇のルールは、

  • 就業規則
  • 雇用契約書
  • 労使協定

によって定められているはず。たとえば、就業規則の「休暇」の項目で、2章で紹介する休暇について書かれていると思います。これらを確認し、特別休暇があるのか、どのようなルールになっているのかチェックしましょう。

社員
それでは会社に確認してみます。その前に知りたいのですが、特別休暇には、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか?
 
弁護士
会社によりますが、よくあるものを紹介します。
 


2章:よくある特別休暇の7つの例

特別休暇としてよくあるのが、以下の7つの休暇です。

【よくある7つの特別休暇】

  • 慶弔休暇
  • バースデー休暇
  • リフレッシュ休暇
  • 教育訓練休暇
  • ボランティア
  • 病気休暇
  • 夏期休暇

あなたの会社でも、これらの制度がある可能性がありますので、詳しい内容を紹介します。

2-1:慶弔休暇

慶弔休暇とは、あなた自身の「結婚」「出産」や、親族の死亡などによる葬式などがあった場合の、休暇のことです。

最もメジャーな特別休暇であり、8割以上の会社が導入しており、特に300人以上の従業員を抱える会社の997%が導入しています。(厚生労働省「特別休暇について」

少ないところでも12日、多ければ34日程度取得できることがあります。

就業規則や雇用契約書で、

  • 本人が結婚した場合○日
  • 配偶者が出産した場合○日
  • 配偶者、子または父母が死亡した場合○日

など、慶弔の具体的な内容によって、特別休暇の日数が定められているはずです。

あなたも、自身の結婚、出産や親族の不幸がある場合は、取得できる可能性が高いですので、会社に確認してみましょう。

2-2:バースデー休暇

バースデー休暇とは、従業員が誕生日の日に付与する特別休暇のことです。

特別な日である誕生日に休暇が取れるという魅力と、まだ導入している会社も少ないことから、会社が従業員を集めるためにも、福利厚生の特徴として打ち出していることが多いです。

バースデー休暇は、誕生日の当日、もしくは当日の前後と合わせて23日程度取得できることがあります。

就業規則や雇用契約書には、

「バースデー休暇(誕生日休暇)として○日」

などと記載されているかもしれませんので、確認してみましょう。 

2-3:リフレッシュ休暇

 リフレッシュ休暇とは、

  • 勤続年数が一定の年数に達した
  • 一定の年齢に達した

などの従業員に対して、これまで勤務してきた慰労(リフレッシュ)のために付与する特別休暇のことです。

勤続の節目として与えられる休暇ですので、法定外の有給休暇として与える会社が多いようです。

あなたも、勤続年数が5年、10年、15年などの節目なら、もしかしたら会社でリフレッシュ休暇を取得できる可能性もあります。

2-4:教育訓練休暇

 教育訓練休暇とは、従業員が仕事上のスキル・知識を向上させるために、一定の日数仕事から離れ、訓練するための特別休暇のことです。

教育訓練休暇は、制度として導入することで、会社が国から助成金をもらうことができるケースがあります。その場合は、

  • 有給の場合は、5年に5日以上かつ、1年間に5日以上取得できる
  • 無給の場合は、5年に10日以上かつ、1年間に10日以上取得できる

というルールがありますので、上記の日数で取得できるようになっている会社が多いです。

もしあなたの会社に教育訓練休暇があるなら、無給でも、あなた自身のスキルアップのために積極的に利用することをおすすめします。

2-5:ボランティア休暇

 ボランティア休暇とは、従業員にボランティアを通して社会貢献活動を行ってもらうために付与する、特別休暇のことです。

日本では、東日本大震災以降、社会的責任の一環として導入する会社が増えているようです。

ボランティア休暇を導入している会社の中には、ボランティア活動にかかる交通費やボランティア保険等の費用まで負担する、という会社もあるようです。

最近では地震や豪雨での大きな被害が発生する地域が増えたり、東京オリンピックの開催も控えているため、導入する会社は増えていくかもしれません。

参考:厚生労働省「ボランティア休暇導入事例集

2-6:病気休暇

 病気休暇とは、従業員が何らかの病気になった場合に、治療や通院のために取得できる特別休暇のことです。

有給休暇とは別に取得でき、時間単位半日単位で取得できるようになっている会社も多いです。厚生労働省の調査によると、病気休暇を導入している会社は約半数にものぼっています。

あなたの会社でも導入されている可能性がありますので、万が一自分が病気になったときに備えて、病気休暇の内容について調べておくことをおすすめします。

参考:厚生労働省「病気療養のための休暇

2-7:夏季休暇

夏季休暇とは、夏の間、特にお盆の間などに、まとまった連休を従業員に付与する休暇のことです。

夏には連休を取りたいという人も多いと思いますので、まとまった休暇が付与されると嬉しいですよね。

ただし、注意しなければならないのが、夏季休暇は「特別休暇」ではなく「有給休暇」として付与される場合もあるということです。

有給休暇は、基本的にあなたが自分の取得したい日程で取得できますが、一定の条件を満たせば、会社側が日程を指定して、その日程の間に有給休暇を取得させることができます。これを計画年休制度と言います。

会社によっては、計画年休制度を使って、有給休暇を夏季休暇として与えている場合もあります。

この場合、あなたにとっては「他の日程でも取得できるはずの有給休暇が、日程を指定して与えられている」というだけですので、特にメリットはありません。 

弁護士
特別休暇について理解できましたか?まずはあなたの会社でのルールを確認して、積極的に活用していきましょう。
 

【コラム:介護休暇・看護休暇は法律で定められた休暇】

特別休暇と間違われがちなのが「介護休暇」「看護休暇」です。

これらは、育児・介護休業法によって定められた休暇であり、条件を満たす労働者は必ず取得できる休暇です。

【介護休暇】

  • 家族が要介護状態
  • 雇用期間が半年以上

という場合、要介護状態の家族1人あたり、1年で5日まで取得できる休暇です。

【看護休暇】

  • 小学校療養前の子を養育している
  • 子供の病気、ケガ、予防接種などで看護が必要

という場合、子供1人あたり1年で5日まで取得できる休暇です。

詳しくは、厚生労働省のHPをご覧ください。


まとめ

いかがでしたか?

最後に今回の内容をまとめます。

【特別休暇とは】

有給休暇とは異なる、福利厚生の一つとして会社から与えられる休暇。

【よくある7つの特別休暇】

  • 慶弔休暇
  • バースデー休暇
  • リフレッシュ休暇
  • 教育訓練休暇
  • ボランティア
  • 病気休暇
  • 夏期休暇

特別休暇は、あなた自身で申請しないと、いつの間にか取得できなくなっているということもありますので、まずは会社で確認してみましょう。