介護士を辞めたい!理由と6つの対処法や辞める前にできることを解説
この記事を読んで理解できること
- 介護士を辞めたいよくある理由7選
- 介護士を辞めたいと思ったときの対処法
- 介護士を辞める前にできること
あなたは、
- 介護士を辞めたい
- 介護士を辞める前にできることを知りたい
- 介護士を辞めた後どうすればよいか分からない
などとお考えではないですか?
理由は様々ですが、介護士を辞めたいと考えている人は多いです。
しかし、一時の感情で介護士を辞めてしまうと、後々後悔することにもなりかねません。
介護士を辞める場合、辞める前にできることがいくつもあります。
そこでこの記事では、
1章では、介護士を辞めたいよくある理由を
2章では、介護士を辞めたいと思ったときの対処法を
3章では、介護士を辞める前にできること
について解説します。
この記事を読んで、介護士を辞める前にできることをしっかりと理解し、自分の将来に役立ててください!
1章:介護士を辞めたいよくある理由7選
介護士を辞めたいよくある理由として、以下の7つがあげられます。
- 人間関係がつらいから
- ライフイベント(結婚・出産・育児)をきっかけに
- 給料が安く、体力・精神的につらいから
- 労働条件・環境が悪く、責任が重いから
- 施設や事業所のやり方が合わないから(違法な医療行為がみられる)
- 将来に不安を感じ、やりがいが持てないから
- 他の仕事に興味があるから
順番に説明します。
1-1:人間関係がつらいから
介護士を辞めたい理由の1つ目は、人間関係がつらいことです。
介護士は、仕事中、価値観の異なる多種多様な人々とかかわることが求められます。
たとえば、年齢・経験・職種の異なるスタッフ、多くの利用者、利用者の家族などです。
なかには、自分が苦手と感じる相手や、コミュニケーションをとることが難しい相手もいます。
しかし、介護士の仕事は、これらの人とも密にコミュニケーションを取ることが必要です。
そのため人間関係がつらいと感じ、辞めたいと思う人が多いです。
1-2:ライフイベント(結婚・出産・育児)をきっかけに
ライフイベントをきっかけに、介護士を辞めたいと考える人もいます。
介護士の仕事は、家庭と両立することが難しいからです。
たとえば、24時間365日稼働している施設で働いている場合、夜勤や土日出勤が多くなります。
そうすると、子どもとの時間が取れなかったり、休日を家族で過ごすことが難しかったり、家庭との両立に支障をきたしてしまいます。
そのため結婚・出産・育児などのライフイベントが、介護士を辞めることを考えるきっかけになります。
1-3:給料が安く、体力・精神的につらいから
介護士を辞めたい理由の3つ目は、給料が安く、体力・精神的につらいことです。
介護士の仕事は、体力勝負です。
入浴や排泄をはじめ、利用者の身体を抱えたり、支えたりすることが求められるからです。
加えて、自分の感情を抑えて、利用者に対応する必要があるため、肉体的にも精神的にも、つらいと感じる機会が多くある仕事です。
しかし、体力的にも精神的にもつらい仕事であるにも関わらず、給料は他の業種と比較して高いとはいえません。
そのため、介護士を辞めたいと考える人が多いです。
1-4:労働条件・環境が悪く、責任が重いから
介護士を辞めたい理由の4つ目は、労働条件や労働環境が悪く、責任が重いことです。
介護士の職場は、慢性的に人材が不足しており、労働条件や環境が悪いことも少なくありません。
個々の職員へ負担がかかりやすい一方で、介護士の仕事は、場合によっては、利用者の生命にかかわることもある仕事なため、責任はとても重いです。
このような労働環境の悪さや、責任の重さに見合った待遇でないことが、介護士を辞める理由となっています。
1-5:施設や事業所のやり方が合わないから
介護士を辞めたい理由の5つ目は、施設や事業所のやり方が合わないことです。
介護士として利用者に寄り添った介護を目指していても、施設や事業所のやり方が合わず、仕事の効率や利益ばかりが優先される場合があります。
現場の声や改善案を伝えても聞き入れてもらえず、現場の状況に合わない運営や指示ばかり与えられると、仕事に対するモチベーションが下がってしまします。
また、人手不足というだけで正当な評価が得られない場合も、職場に対する不満の原因になります。
そのため、自分の仕事に対する価値観や求めるものと、施設や事業所のやり方が合わないと感じて、介護士を辞めることを考える場合があります。
1-6:将来に不安を感じ、やりがいが持てないから
介護士を辞めたい理由の6つ目は、将来に不安を感じ、やりがいが持てないことです。
介護士の中には、日々の利用者の対応に追われ、長期的に働き続けるための、キャリアパスが描けないと感じている人は多いです。
たとえば、長期的なキャリアアップの道筋や、専門性を向上させるための指針を見失っている場合、自身の将来に不安を感じ、やりがいを持てなくなります。
これらの理由が、結果として、介護士を辞める原因にもなり得るのです。
1-7:他の仕事に興味があるから
介護士を辞めたい理由の7つ目は、他の仕事に興味があるからです。
現代では、SNS等でも、他の仕事の魅力的な側面が強調して取り上げられることが多いです。
「隣の芝生は青い」という諺にもあるとおり、他業種で働いている友人と、介護士である自分を比較して、他の仕事の良い面ばかりに目がいくこともあるでしょう。
他の仕事に興味をもったことをきっかけに、介護士の仕事を辞めたいと考えはじめることがあります。
2章:介護士を辞めたいと思ったときの対処法
介護士を辞めたいと思ったときの対処法として、以下の6つがあげられます。
- 介護士の仕事にやりがいを感じるか確認する
- 介護士として活躍している自分を想像できるか確認する
- 介護士を辞めたい理由を書き出してみる
- 家族や職場の上司に相談する
- 小さな目標を立てて仕事に取り組んでみる
- 休日は十分に体を休め気分転換する
順番に説明します。
2-1:介護士の仕事にやりがいを感じるか確認する
介護士を辞めたいと思ったときの対処法の1つ目は、介護士の仕事にやりがいを感じるか確認することです。
介護士の仕事にやりがいを感じていないのか、自分に問いかけてみましょう。
介護士は、肉体的・精神的にきつい仕事である一方で、利用者やその家族から、感謝される機会も多い仕事です。
利用者と直接触れ合うことが多いため、日々の変化を感じることができたり、直接お礼の言葉を伝えてもらえたりします。
介護士は、他の職業と比較して、自分が社会に貢献できているという実感を得やすい仕事だといえるでしょう。
更に、介護士として触れあう利用者の多くは、人生の先輩です。
豊富な人生経験から、様々なことを学ぶことができるため、仕事を通じた自己成長が期待できる環境でもあります。
実は、自分が気づいていないだけで、介護士には多くのやりがいがあるかもしれません。
介護士を辞めたいと感じたときは、一旦立ち止まって、自分が介護士の仕事にやりがいを感じないのか確認してみましょう。
2-2:介護士として活躍している自分を想像できるか確認する
介護士を辞めたいと思ったときの対処法の2つ目は、介護士として活躍している自分を想像できるか確認することです。
もし、介護士として活躍している自分の姿が想像できるのであれば、介護士を辞めるのは少し早いかもしれません。
自分の中に、介護士としてのキャリアに対する希望が残っている証拠だからです。
この場合、介護士を辞める決断をする前に、以下のような点を考えてみましょう。
- 自分が介護士になった理由
- 介護士としての目標
- 尊敬する介護士の先輩の姿
もしかすると、本当は介護士を辞めたいわけではなく、今の職場環境に満足していないだけかもしれません。
介護士として活躍している自分を想像する中で、本当は介護士を続けたいという自分に気づく可能性もあります。
安易に介護士を辞める選択をするのではなく、介護士としての自分のキャリアを想像し、後悔しない選択をすることが重要です。
2-3:介護士を辞めたい理由を書き出してみる
介護士を辞めたいと思ったときの対処法の3つ目は、介護士を辞めたい理由を書き出してみることです。
介護士を辞めたい理由について、自分なりの言葉で紙に書き出してみましょう。
書き出すことで、「自分がなぜ介護士を辞めたいのか」について、客観的に見つめなおすことができます。
自分を冷静に見つめてみることで、もしかしたら思いも寄らない選択肢に気づけるかもしれません。
書き出す方法は自由です。
- ノートに書き出してみる
- イラストや漫画で書き出してみる
- 書き出すのではなく、スマホに打ち込んでみる
大切なのは、頭の中だけで考えるのではなく、実際に手を動かすことです。
介護士を辞めたいと思ったら、辞めたい理由を書き出して、思考を整理してみましょう。
2-4:家族や職場の上司に相談する
介護士を辞めたいと思ったときの対処法の4つ目は、家族や上司に相談することです。
「介護士を辞めたい」と、精神的に追い詰められると、自分一人では正常な判断が行えない場合もあります。
そのため、まずは家族や上司にも相談してみましょう。
家族や上司に相談することには、次のような効果があります。
- 気持ちを吐き出すことで、頭の中が整理できる
- 他人からの客観的なアドバイスをもらえる
もし、身近な人に相談しづらい場合は、友達でも問題ありません。
大切なのは、一時の感情で決断するのではなく、将来の自分が後悔しない選択をすることです。
介護士を辞めたいと思ったら、自分ひとりで考え込むのではなく、家族や職場の上司にも相談してみましょう。
2-5:小さな目標を立てて仕事に取り組んでみる
介護士を辞めたいと思ったときの対処法の5つ目は、小さな目標を立てて日々の仕事に取り組んでみることです。
小さな目標を立てて仕事に取り組むことで、やりがいや充実感を感じやすくなるからです。
介護士の仕事は、他人から感謝されやすい一方で、成果が数字に現れないため、目標を立てづらい仕事です。
そのため、目標を見失ってしまっていることが原因で、介護士を辞めたくなっている可能性もあります。
その場合、小さな目標を立てて、仕事に取り組んでみることが効果的です。
目標はなんでも構いませんが、具体的かつ達成可能な目標を設定しましょう。
たとえば、
- 介護福祉士の資格を取得する
- 業務マニュアルを見直す
- ヒヤリハットを分析し、発生件数を◯割減らす
などです。
目標を設定することで、仕事にやりがいや充実感を感じやすくなるため、介護士を辞めたいという気持ちを改善することができます。
2-6:休日は十分に体を休め気分転換する
介護士を辞めたいと思ったときの対処法の6つ目は、休日に十分に体を休めて気分転換することです。
休日を活用して、気分転換することで、仕事のへのモチベーションが復帰するからです。
たとえば、
- マッサージやエステなどに行って身体のケアする
- 登山などで自然と触れ合ってみる
- 友人や家族と旅行に行く
などがあげられます。
いずれにせよ、大切なのは仕事から離れて、自分をリフレッシュさせることです。
休日を活用して、しっかりと自分のケアを行うことが、介護士として働くためのエネルギーを回復してくれます。
3章: 介護士を辞める前にできること
介護士を辞める前にできることとして、以下の3つがあげられます。
- 職場に待遇や体制の改善を要求する
- 他の資格の取得を目指す
- 給与や労働環境の良い転職先を探す
順番に説明します。
3-1:職場に待遇や体制の改善を要求する
介護士を辞める前にできることの1つ目は、職場に待遇や体制の改善を要求することです。
待遇や体制が改善されれば、職場に残り、介護士として働きつづけることもできるからです。
要求が認めてもらえない場合、職場との関係性が悪化してしまう可能性もありますが、既に辞めることを決めているのであれば大きなリスクにはなりません。
また、すぐに認めてもらえなくても、あなたが待遇や体制の改善を要求したことがきっかけとなり、その後の同僚の待遇が改善されるかもしれません。
介護士を辞める前に、職場に待遇や体制の改善を要求することは、ローリスク・ハイリターンなので積極的に行いましょう。
3-2:他の資格の取得を目指す
介護士を辞める前にできることの2つ目は、他の資格の取得を目指すことです。
特に、未経験の職種へ転職する場合、資格を取得しておくことが、有利な条件で採用されるためのポイントとなるからです。
たとえば、事務職など人気の職業であるほど、未経験からの転職は厳しくなります。
経験や資格が全くない状態で、未経験の職種への転職活動を行っても、経験者に対する優位性がないからです。
しかし一方で、介護士を辞めても、希望の職種や条件で働くことができず、転職を繰り返すことになっては意味がありません。
そのため、介護士を辞める前に、他の資格を取得し、転職活動の準備をする必要があります。
介護士を辞める場合は、辞める前に他の資格の取得を目指しましょう。
3-3:給与や労働環境の良い転職先を探す
介護士を辞める前にできることの3つ目は、給与や労働環境の良い転職先を探すことです。
転職後に後悔しないためにも、重要な準備になります。
なお、給与や労働環境の良い転職先の例としては、以下のような施設があります。
- 夜勤勤務がある特養や老健、有料老人ホーム
- 医療的ケア・リハビリを行なっている施設
- 給料の内訳が明確な事業所
順番に説明します。
3-3-1:夜勤勤務がある特養や老健、有料老人ホーム
夜勤勤務がある特養や老健、有料老人ホームは、給料が良い場合が多いです。
夜勤勤務を行うと、夜勤手当が支給されるため、給料も高くなるからです。
夜勤は負担も大きいですが、給料面に不満を抱えている場合、夜勤手当を受け取ることが最も早い解決策となります。
給料面に不満があって転職先を探す場合には、夜勤勤務がある特養や老健、有料老人ホームを選択肢の一つとして検討しましょう。
3-3-2:医療的ケア・リハビリを行なっている施設
医療的ケア・リハビリを行っている施設も、転職先の候補として有力です。
たとえば、「喀痰吸引等」の医療的ケアを介護職員が実施するには、事業所が「登録特定行為事業者」として登録されている必要があります。
そのため、介護職員が「喀痰吸引等」の医療的ケアを実施できる施設は、それだけで他の施設との差別化がされています。
結果として利用者も集まりやすく、介護職員の待遇も良好な場合が多いため、転職先の候補として積極的に探してみましょう。
3-3-3:給料の内訳が明確な事業所
給料の内訳が明確であることも、給与や労働環境の良い事業所の特徴です。
給料の金額はもちろんですが、処遇改善の基準が明確であることも大切です。
- 保有資格や実務経験がどの程度反映されるのか
- どうなると昇給するのか
などについても注意して確認しましょう。
まとめ:介護士を辞めたいよくある理由と対処法
最後に、今回の内容を振り返ります。
【介護士を辞めたいよくある理由】
- 人間関係
- 結婚・出産等のライフイベント
- 給料などの労働条件の悪さ
- 責任の重さ
- 施設や事業所のやり方が合わない
- 将来への不安ややりがいの不足
- 他の仕事への興味
【介護士を辞めたい場合の対処法】
- やりがいの確認
- 介護士として活躍する自分を想像してみる
- 辞めたい理由を書き出してみる
- 家族や上司に相談する
- 小さな目標を立ててみる
- 休日に気分転換する
【介護士を辞める前にできること】
- 職場に待遇や体制の改善を要求する
- 他の資格の取得を目指す
- 給料や労働環境の良い職場を探す
この記事では、介護士を辞めたい方に向けて、よくある理由や対処方法について解説しました。
肉体的、精神的にきついことが多い介護士の仕事ですが、一方でやりがいを感じることができる機会も多く、今後も益々需要が増えてくる仕事です。
とはいえ、労働環境が整っていない職場が多いのは事実で、転職したいと考えることも多いはずです。
介護士を辞めたいと思った場合は、ぜひ転職サービスに相談することをオススメします。
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きっと、あなたがこれまでのスキルや経験を活かし、希望条件に沿って働ける職場を探すための手助けをしてくれるでしょう。