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派遣切りとは?派遣切りの基礎知識、救済方法から対処法まで徹底解説

QUEST法律事務所

代表弁護士住川 佳祐

派遣切りされた女性

派遣切りとは「派遣期間が終わる前に、派遣契約が打ち切られること」を言います。

 

経営者(本音)
君は派遣社員だよね。突然だけど、もう来なくていいから。

社員
まだ契約期間が終わっていないのに…

もしもあなたが派遣切りにあったら、どのように対処すればよいのでしょうか。この記事では、派遣切りの定義や理由、派遣切りの対処法と相談先について解説していきます。

この記事を読んで、派遣切りの正しい意味をおさえましょう! 

派遣切りのポイント


1 派遣切りとは

まずは派遣切りの定義と理由、ブラック企業の派遣切りパターンについて見ていきましょう。

1-1 派遣切りとは派遣契約を打ち切ること

 派遣切りとは「派遣期間が終わる前に、派遣契約が打ち切られること」を言います。

社員
そもそも派遣で仕事をするときって、誰とどのような契約を結んでいるんだろう?
弁護士
まずは派遣の法的な関係について見ていきましょう。

派遣の法的な関係

社員
派遣社員は誰に雇われているの?
弁護士
派遣社員と雇用契約を結んでいるのは派遣会社です。派遣先は、あなたに仕事の命令ができる立場にすぎません。
社員
派遣契約ってよく聞くけど、「派遣社員と派遣会社」の間に結ばれた契約ではないんだ!

弁護士
そのように勘違いする人が多いですが、実は派遣契約とは「派遣会社と派遣先」との間に結ばれた契約なのです。

では、派遣切りとは法的に見るとどのようなものなのでしょうか。

派遣切りとは

弁護士
法的に見ると、派遣切りには2種類のものあります。

その2種類とは、

①派遣契約が打ち切られたり、終了する(派遣会社には在籍している)場合

②派遣会社を解雇される場合

です。一般的に、この2つを指して「派遣切り」という言葉を使います

弁護士
派遣についてぜひ覚えておいてほしいことがあります。それは、「3年働くと正社員になれる」ということです。
 

1-2 派遣社員は3年で正社員になることができる

法律によると、同じ会社で派遣社員として3年以上働いた場合、派遣先で社員になることができます。

《社員になるための条件》

3年以上、同じ会社に派遣され、同じような業務をしている

《他の社員と同じ待遇?》

今まで派遣として働いてきた労働条件と同じ条件で社員になるので、他の正社員とは少し待遇が異なることがあります。

《何をすればよいの?》

派遣先に「社員として働きます(直接雇ってください)」と言いましょう。上記の条件を満たしていれば、会社は労働契約の申し込みをしたものとみなされ、拒否権はありません。そのまま社員として働くことができます。

《いつまで認められるの?》

社員になるための条件を満たしてから1年間

弁護士
会社の中には、この制度を逆手にとるところもあります。つまり、派遣社員を正社員にしたくないがために、3年になるまえにクビを切ってしまうのです
社員
なるほど。でも、他に派遣切りの理由はどのようなものがあるのかな?

1-3 派遣切りを行う理由

会社が派遣切りを行う理由

派遣先が派遣切りを行う理由としては、以下のようなものがあります。

・会社の業績が下がった

→派遣先会社の業績が下がり、人件費を削減したい。

・契約更新期間の上限に達した

→派遣先は、派遣社員に同じような仕事を3年以上させることができない。そのため、3年以上は契約を更新しない。

・遅刻が多いなど勤務態度が悪い

→正社員であれば解雇にあたる事情で派遣切りを行うこともある。

・能力不足

→会社の業務に対し、スキルが足りない場合に派遣切りをされることがある。しかし、これは表向きの理由で、実際は3年以上雇うことができないという理由が多い。

社員
派遣切りされる理由はわかったけど、実際にどんな手口で派遣切りをされるんだろう?

1-4 手口色々!ブラック企業の派遣切りパターン

 ブラック企業は正社員より立場の弱い派遣社員を切る傾向にあります。では、具体的にどのような手口で派遣切りをするのでしょうか。

①3年直前で派遣切りをする

法律上、3年以上働くと社員にしなければいけないため、ブラック企業は3年ギリギリまで働かせてあなたをクビにします。

②ささいな理由をつけて派遣切りをする

「仕事が少しだけ遅い」「コミュニケーションに不安がある」などささいな理由をつけて派遣切りをすることがあります。

③パワハラ・セクハラにより退職に追い込む

ブラック企業は派遣社員を使い捨てだと考えている節があります。そのため、パワハラ・セクハラにより3年より前に会社をやめるよう圧力をかけることがあります。

社員
派遣の立場は弱いんだね…。もしも派遣切りされてしまったら、どうすればいいのかな。

2 派遣切りされてしまったら

弁護士
派遣切りをされても、元の派遣先の会社で働き続けたり、お金をもらう方法があります。

この章では、ケース別に派遣切りをされてしまった場合の対処方法を見ていきます。 

2-1 契約期間中の解雇の場合

派遣切りの一形態として、契約期間中に派遣会社から解雇されてしまうことがあります。

もっとも、解雇をするためには、就業規則に書かれた事由に基づいた、きちんとした理由が必要になります。これは、正社員の場合と同じです。

きちんとした理由もなく解雇した場合には「不当解雇」にあたり、派遣会社に対し、賃金や慰謝料を請求することができます

《予告期間》

派遣会社は、少なくとも30日前には解雇について予告する必要があります

《対策》

派遣会社の担当に相談しつつ、新しい派遣会社を探しましょう

また同時に、不当解雇にあたりそうな場合には、弁護士に相談しましょう。

詳しくは以下の記事を参照してください。

不当解雇で訴えたい!慰謝料請求の手順と戦い方を弁護士が徹底解説

2-2 契約期間終了後に更新されなかった場合

 契約期間後に更新されなかった場合でも、一定の条件を満たせば派遣先で社員として働ける可能性があります

 ■働いた期間が3年を超えない場合

同じ会社で派遣社員として1年以上働いた場合、派遣先で社員になれることがあります。

《他の社員と同じ待遇?》

今まで派遣として働いてきた労働条件と同じ条件で社員になるので、他の社員とは少し待遇が異なることがあります。

《何をすればよいの?》

社員になるための条件を満たしていても、派遣先は必ずあなたを社員にしなければならないわけではありません。まずは、契約更新の前に、派遣先の担当者に対して、社員になることができるか聞いてみましょう。 

また、あなたの契約が有期雇用契約(契約期間を更新するタイプの契約)であり、契約を更新されなければ、「雇い止め」にあたる可能性がありますこの場合、会社で働き続けたり、賃金を請求することができます。

詳しくは以下の記事を参照してください。

雇い止めとは?5分でわかる正しい知識と会社に戻れる2パターン解説

■働いた期間が3年を超えた場合

3年以上同じ会社で同一業務についている場合には、正社員になることができます会社に「正社員になりたい」旨を伝えましょう。 

社員
派遣切りをされても、いろいろな制度で助けてもらえるんだね。でも、誰に相談すればいいのかな。

 3 派遣切りの相談と賃金などの請求までの流れ

 この章では、派遣切りの相談先と「会社に戻りたい、賃金、損害賠償」などの請求の流れを説明します。

3-1 相談は弁護士がおすすめ

社員
相談先は労働基準監督署がいいのかな?
弁護士
労働基準監督署は忙しいため、個人の相談にはあまり熱心に動いてくれません。やはり、弁護士に相談するのが良いですよ

派遣切りの相談先としては、弁護士がオススメです。請求内容からとるべき手段まで、ケースに応じて、様々な解決策を提示してくれるためです。また、お金を請求する場合には、はじめから弁護士に依頼した方がスムーズですし、最終的に戻って来る金額も高くなります。

弁護士を選ぶ際には、以下のような法律事務所に依頼すると良いでしょう。

・相談料・着手金無料、完全成功報酬制であること

→相談料・着手金が無料でないと、あなたが最初に用意するお金が多くなってしまいます。また、完全成功報酬制であれば、会社から取り戻したお金から弁護士費用がひかれるため、費用の面で安心して依頼できます。

・労働問題専門であること

→弁護士には得意分野があります。仮に労働問題を扱ったことのない弁護士を選ぶと、望んだ結果が得られなくなってしまいます。必ず労働問題専門の弁護士を選びましょう。

3-2 相談から賃金などの請求までの流れ

派遣切りに遭った場合には、会社に戻りたいという請求や、賃金の請求、損害賠償をすることができます

相談から請求までの流れは以下の通りです。

①弁護士に相談する

会社に対してあなたが何を請求したいか、それは可能かを話し合います。相談前に、会社に請求したいことをまとめておくとよいでしょう。

②会社と交渉する

弁護士と会社が直接交渉をします。ほとんどのケースでは、ここで決着がつきます。

③労働審判をする

労働審判とは、裁判よりも簡単な、法的手続きです。長くても3回で終わります。

④裁判をする

労働審判でも決着がつかない場合には、裁判になります。しかし、裁判まで行くことはほとんどありません。

3-3 そろえておくべき証拠一覧

 そろえておくべき証拠は以下のものです。

・派遣先、派遣会社の就業規則

・派遣会社との間で結んだ雇用契約書

・派遣先で書いた同意書などの書面

・担当者とやり取りをしたメール、やり取りを録音したもの

社員
派遣切りにあって、当面の生活はどうしよう…。
弁護士
派遣切りによって失業してしまったら、失業保険を貰いましょう。

 4章 派遣切りの場合に失業保険がもらえる条件

派遣切りをされた場合には、失業保険をもらうことができます。これは、失業中にもらえるお金のことです。

ここでポイントになるのが、「雇用保険に6か月以上加入していた」とことです。雇用保険に6か月以上入っていれば、失業保険をもらう資格があります。

ただし注意してほしいのが、月に14日未満しか働いていない場合です。この場合には、12カ月以上雇用保険に入っていないと、失業保険を貰うことができません。

失業保険を貰う具体的な手順については、以下の記事を参照してください。

失業保険とは?貰える金額から手続きの方法、受給資格などを徹底解説

社員
他に会社からお金をもらう方法はないのかな?
弁護士
では、会社に残業代請求をしてみましょう。

 5章 会社に戻れなくても残業代請求をしよう

 会社に戻れなかったとしても、未払いの残業代があれば、会社に残業代請求をすることができます。

社員
やめてしまった会社に残業代請求をすることができるんですか?
弁護士
給料日から2年間であれば、残業代請求は可能ですよ。
社員
誰に請求するんですか?
弁護士
原則として、派遣会社に請求することになります。直接、雇用契約を結んでいるのは派遣会社だからです。

残業代請求について、詳しくは以下の記事を参照してください。

【退職後でも可!】残業代請求の2つの方法と在職中から集めることができる証拠


まとめ

 派遣切りについて、正しい知識を身に着けることができましたか?最後に簡単におさらいをしてみましょう。

・派遣切りとは「派遣期間が終わる前に、派遣契約が打ち切られること」

・派遣切の理由として①会社の業績が下がった②契約更新期間の上限に達した③遅刻が多いなど勤務態度が悪い、などがある

・ブラック企業の派遣切りの手口として①3年直前で派遣切りをする②ささいな理由をつけて派遣切りをする③パワハラ・セクハラにより退職に追い込む、などがある

・派遣切りをされてしまったら、不当解雇、雇い止めとして対処するか、社員になる方法がある

・派遣切りの相談をするなら弁護士がオススメ

・派遣切りをされ、失業した場合には失業保険がもらえる

残業代請求をする

派遣切りをされたからと言って、泣き寝入りをするのはもったいないです。まずは弁護士に相談してみましょう。

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